日常組
pn✕tr
視点 pn視点
※二次創作
※ご本人様に関係✗
※伽羅崩壊
※口調迷子
※1話完結
「狂人病」
——その病に感染すると、人は理性を失い、やがて親しい者に牙を剥く。
最初はただの頭痛、次第に幻覚、そして暴走。
感染した者は、もう二度と元には戻れない。
——そして、今、俺の目の前には、剣を握るトラゾーが立っている。
tr「ぺいんと、俺、なんかおかしいかもしれない。」
トラゾーがそう言ったのは、村で調査をしていた時だった。
この村では、”人が突然凶暴化して襲ってくる”という事件が続いていた。
俺たちはその原因を探るために来たはずだった。
なのに——
tr「頭が……痛ぇんだよ……。」
トラゾーの額には、冷や汗が滲んでいた。
pn「は、?!、まさか……!」
最悪の可能性が頭をよぎる。
——トラゾーが、狂人病に感染した。
それから数時間後。
俺たちは村外れの古い小屋に身を隠していた。
トラゾーの症状は悪化し、額に手を当てながら荒い息を吐いている。
tr「ぺいんとッ、……もし、俺がッ…、…」
言いかけたトラゾーの目が、一瞬揺らぐ。
tr「もしッ、……俺がお前を襲うようになったら、……迷わず斬れよッ…。」
「ッ……バカ言うなよッ、」
俺は無理やり笑って見せる。
pn「そんなわけねぇだろッ。大丈夫、何とか、する。」
tr「ぺいんとッ、……」
トラゾーは何かを言おうとしたが、そのまま倒れ込んだ。
そして——
tr「……ぅ、ウァァァァァッッッ!!」
トラゾーが、目を覚ました。
いや、それはもう、”トラゾーじゃなかった”。
血走った目。
荒い息。
握りしめた剣。
tr「ぺいんとッッ……」
低く、獣のような声で名前を呼ぶ。
pn「ト、トラゾーッ、やめろ、……ッ」
tr「ッッ……殺さ、なきゃ、ッ……」
トラゾーの剣が、俺に向かって振り下ろされた。
ギリギリでかわし、俺は後退する。
pn「トラゾーッ!!」
叫んでも、もう届かない。
狂人病に飲まれたやつは、もう元には戻れない。
だったら——
pn「……クソッ…。」
俺は剣を抜く。
pn「やるしか、ねぇのかよッ、……!」
剣を構え、トラゾーと向き合う。
もう、迷っている時間はなかった。
剣戟が響く。
トラゾーの動きは鋭く、いつも一緒に戦ってきたからこそ、
恐ろしいほどの実力を知っている。
pn「ハハッ、……やっぱ強ぇな、お前は……!」
剣を受けながら、俺は歯を食いしばる。
ふざけんなよ。
なんでッ、なんでッこんなことにならなきゃいけないんだよッッ。
tr「ぺいんと……俺を殺せッッ……!」
トラゾーの声が聞こえた。
tr「早く、終わらせろよッ……!」
pn「ふざけんなッ!!」
俺は叫ぶ。
pn「お前をッッ…トラゾーを殺すなんて、できるわけねぇだろッッ!!」
その瞬間、隙を突かれ、剣が弾き飛ばされた。
そして——
tr「終わりだ……ぺいんと、ッ、……」
トラゾーの剣が、俺の胸元に向かって突き出される。
——ガキンッッ!!
鋭い金属音とともに、トラゾーの剣が止まった。
tr「……ッッ!?」
トラゾーの動きが、一瞬だけ止まる。
tr「……ッ、ゥ゙グッ……」
彼の体が、がくりと崩れ落ちる。
pn「トラゾー!!」
駆け寄ると、彼の瞳から、赤い光が消えていた。
pn「……っギリギリ、間に合った、?」
俺は震える手で、懐から取り出した解毒薬の瓶を握りしめる。
村の資料を調べたときに、一つだけ見つけた”試作品”。
ダメ元で、戦いの合間にトラゾーに刺した。
賭けだった。
でも、間に合ったんだ。
数日後。
tr「……ぺいんと…、ホント、無茶しすぎ、…。」
トラゾーはベッドの上で、苦笑いを浮かべた。
pn「トラゾーを助けるためだし。文句言うなよ。」
tr「……助けられちゃったな、」
トラゾーは静かに呟く。
tr「俺、ぺいんとを殺しかけたんだよ、?」
tr「覚えてるのか、?」
pn「ああ。……全部、な。」
トラゾーは拳を握りしめる。
pn「お前が手を抜いたのも、分かってた。」
tr「……、ありがとな、ぺいんと。」
pn「おう!」
俺は軽く笑って、トラゾーの肩を叩いた。
二人で笑い合う。
それは、ようやく取り戻せた「日常」だった。
コメント
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感動✨こいゆうの好き〜
と)これ好きー !