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貴女の書く小説が大好きです!
テーマは誹謗中傷かな? 善くんは洗脳教育、舞ちゃんは依存、嫉妬……流石鬼畜作者!
言葉地獄
「……ああ、クソ……!」
私はパソコンの画面越しにある人物とのチャットに悪態を吐く。
アンチ?そんなわけがない。私と話している人物は死のうとしているのだ。
……この人物はいいねの数が1万いけば死なないと言った。そしてその一万で今を生きている。だが……この人物はその時、こう言った。
『……自殺します』と。
それを今、私は必死に止めている。
どうして?一万行ったじゃないか!
『……killさん……いいねの数だけで、私を止めれるわけないじゃないですか』
確かにそうだ。君の命はいいねの数ごときの価値じゃない(killは私のユーザー名だ)
『けど、そのいいねを押した人の数だけ、貴方に死んで欲しくない人がいるんですよ!?』
『……それは、貴方が宣伝したからでしょう?』
……その通りなのかもしれない。
私は確かに``この人はいいねの数が一万いかないと自殺するから、いいねを押して!´´そう投稿した。
『……だとしても、私は貴方に死んで欲しくない!』
『……鷹がネットの呟きですよ?それに、そんなもので私のこの先が決められるなんて……ただの操り人形の様なものですよ』
『…………』
『……さようなら、killさん』
その後、その人物の投稿はなかった。
私が何度コメントしても何も返さなかった。
そして最近、東京都の美濃山 玲奈さんが自殺したというニュース……その時に公開された写真はその人物だった。
……何故、救えなかったのだろう?
……何故、死んでしまったのだろう?
私が悪いのだろうか?
他の者が悪いのだろうか?
…………答えは今となってはもう分からない。
けど、二度とこうなりたくはない。
……私が出来る事。
小説を書く。それだけだ。それだけだが、その小説が誰かの救いになるかもしれない。
……私は必死になって投稿した。
始めに理由を説明して、投稿し続けた。
たまに『空想の物語で人を救える訳がない』と言ったコメントがあった。確かにそうだ。けど……``もしかしたら´´救いになるかもしれない。だから私は続ける。
それも今の状況では最悪だが。
今は、読者の皆が私の敵となった。理由は私の投稿。何かが彼等にとっては気に食わなかったのだ。
そして、全員が『死ね』そう言う。
……あの人物もこんな気持ちだったのだろう。
腹の底から沸き上がる怒りと地の底から吹く悲しみという風。その風は私の体を冷やしてゆく。
此処は地獄だ。生き地獄だ。
死んでしまいたい。けれど、それではあの人物と同じになってしまう。私はまた投稿した。だが、それも不評の嵐に呑まれた。……救いはない。此処から抜け出せない。
私はまた、投稿した。
『いいねが一万いったら生きます。いかなかったら、死にます』と。
……すると、どうだろう?いいねは一つもなかった。
私はあの人物よりも遥かに地獄に堕ちたのだ。
そして、``本田´´というユーザーが
『潔く死ね』
そうコメントした。