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・異d!ネタ
・ネタバレあり
・スパルタクスとコネさんしか出てきません
・夢オチ
・軍パロ?要素あり
・捏造
二次創作です
――
ここは、何処だ。
瓦礫と虚空の中から、ひとつの魂が浮かんだ
ふらり、彷徨い誰かを探す
どこだ、どこだ。彼の人
───そして、見つけた
よかった、お逃げ出来たのですね。
魂は苦しそうに、そして何処か嬉しそうに言葉を浮かばせた。ふわふわ、もういいと言うように光に包まれていく。
完全に消滅する寸前、魂は声を聞いた。
「ありがとな、………スパルタクス」
彼は今までに見せなかった優しい笑みを墓石に浮かべ、そのまま背を向け去っていった。
魂はその背に願った。
どうか、貴方様が──
言葉を送り届けられぬまま、魂は大気に呑まれていった。
くるりと、彼は振り返る。一瞬奴の──スパルタクスの声が聞こえた気がしたのだ。
感情を言葉にしようと、口を開いて…そして閉じた。
「死んでもお節介な奴やな。お前は」
その後二度と振り返らずに、去っていった。
これは遠い、遠い、世界の話。
「…ぅ」
鏡越しから見える澄み渡る青に、彼は勢いよく上半身を上げる。
不思議な夢だった。そう思いながら、心の何処かでもうこれを見る事はないだろうと感じる。
動きやすい服を選び、それの上に何時もの鎧を着付けた。
遠くから、騒々しい声が聞こえてくる。
「行くか」
扉を開き、歩く。
彼の人の元へ。
「おはよう!スパルタクス!!」
「えぇ、おはようございます。コネシマ隊長」
その日は一段と、日が照っていた。
――
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