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肌寒い冬の夜。膝の上にチョコンっと座る優くんは寒いのかモコモコの袖で指の第2関節まで隠している。俺はカカオ75%のチョコを口にいれる。甘味はなく、カカオの苦味が口の中でひろがる。チョコが溶けると苦味がまだ口に残っている。いっぽう膝の上にいる優くんは真反対の甘いホットチョコレートをフゥ〜と息をかけながらチマチマ飲んでいる。俺は面白がって「ゆぅ〜くん」と声をかけると顔をこっちにやる。「なんですk」と口を開けた瞬間にさっきのチョコを優くんの口に放り込む。優くんは少し舐めてから舌をべぇ〜っとだして眉間に皺を寄せている。思わず可愛くて口から声が漏れてしまう優くんは「愛夢さん!」と頬っぺを膨らませる。随分お怒りだ。優くんは急いであたふたしながらホットチョコレートを飲む。フゥ〜と息を吹く。
(言い訳を考えてから…)
そっと唇を優くんの唇に重ねる。
優くんはもっとお怒りだ。
「俺の口の中も苦いから優くんで直させて」
そんなの嘘。時間も経っているので苦味なんてちっとも残ってない。優くんでもそんな簡単な嘘に気づいているだろう。けど、優くんはいつも知らないフリして
「しょ、しょうがないですね///」
優くんも嘘が下手。
「ハァ…///」 「ンフッ///」
暗い部屋、静かな部屋で口から漏れる息だけが響いている。
優くんの口も体も全部が
はいっ。終わり
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