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まったくこの子は

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まったくこの子は

1 - まったくこの子は

♥

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2024年01月01日

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※こちらnmmn作品です

※タグの意味を理解できる方のみお読みください

※実在の人物のお名前を借りておりますが、御本人様とは一切関係ございません。

※苦手だと感じた場合はすぐに閉じてください。

誤字脱字あると思いますが、見逃していただけると幸いです。

暖かい目で、そして薄目で見てください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちゃぷ、と浴室に水音がよく響く。

少し動いただけでほら…なんて。


絶賛僕は脚の間にだーいすきな恋人を挟んで抱きしめながらお風呂に入っているわけだけど、暖かいお風呂と彼のぽかぽかとした体温で眠くなってきている。もうこの浴槽から出るのすら億劫になるほどに。

あー、どうしよう。このまま寝ちゃいたい、でも体とか髪の毛洗わないといけないし、めんどくさいなぁ。

こういう時は一か八か甘えてみるに限る、幸い彼は僕が甘えてくることに嫌そうな顔はしないし、なんなら少し嬉しそうにしてくれる。可愛いヤツめ。

「ねぇくーちゃん、今日だけでいいから僕の髪洗ってくれん?ちょっと眠くなってきちゃった。」

彼によく効く少し甘みを帯びた声でお願いしてみる。眠くなってきちゃったなんて女の人みたいな甘え方は彼は嫌がるかもしれないけれど、まぁいいだろう。今は彼の返事を待つ。

「んー、1000円」

まさかの回答だった、恋人の髪を洗うのにお金を取るのかこの子は、まったくもう。

と、思いつつ彼に髪の毛を洗ってもらえるなら1000円なんて安いものだ。普段僕に触れることすら恥ずかしがってあまりしない彼が僕の髪を骨ばった綺麗な手で優しく触れてくれるんだから。

「えー、僕からお金とるの?まぁいいけど、洗ってくれる?」

こてん、と首を傾けて聞くと「ん。」と返事をして僕の脚の間から抜け出していく。そして早く座れと言わんばかりに僕の方を熱い視線で見つめて…なんてないけど、彼も少し眠そうな目で促してくる。彼も僕と同じで眠かったのかもしれない、それなのに髪を洗ってくれるなんて。あぁだいすき、可愛い。その健気さが愛おしすぎて胸がきゅっと締め付けられる。

んふふ、なんて上機嫌に鼻を鳴らしながら浴槽を出て彼に背中を向けて座る。さっきまでこの動作すら面倒くさかったのに彼に髪を洗ってもらえると思えば嘘のように体が軽い。

さぁどうぞ!洗ってどうぞ!

と言わんばかりに背筋を伸ばして彼の手が僕に触れるのを待つ。そうすると直ぐに背後から

「目ぇ瞑って、水入る」

と声がかかる、はーいなんて元気よく返事をして目を瞑るとサーというシャワーの音と共に彼の手が優しく僕の髪に触れる、そんなに優しく触らなくても大丈夫なのにと思いつつもそんな彼の手が心地いい。

んー、最っ高。

一緒にお風呂入って、大好きな恋人に髪の毛洗ってもらえるとか最高すぎん?命日かな。

しばらくしてシャワーの音が止まる。そうするとシャンプーのポンプをプッシュする音が聞こえて、その次にねちねちと彼の掌で広がるシャンプーの音がする。なんだかちょっとエロティック、なんて口に出せば彼に叩かされそうな事を考える。

そっと、また優しく彼の手が髪に触れる。ちょっと擽ったいと思いながら待っているとマッサージするようにしっかりと頭に触れる彼の手、すっごく気持ちがいい。まだ力加減がわかってないというか、どこかちょっと遠慮してるところはあるけれど弱すぎず強すぎず、このくらいの力加減でもいいのかもしれない。

「痒いところございませんか〜」

なんてふざけて美容師ごっこみたいなことをする彼になんか始まった、と笑いながら

「はーい、大丈夫でーす」

とふざけ返す。おふざけにはおふざけを、なんて。

しばらく彼の手を堪能しているとよし、という声と共にシャワーの音が聞こえてくる。流してくれるのかな、と彼に言われる前に目を瞑る。

「頭こっち傾けて」

という声が聞こえて、顔に手を添えられて後ろへ引き寄せられる。あ、なんかこれいいな。なんて呑気に思っていると唇に柔らかなものが触れる、しっとりとしたふに、という感触の、彼の唇。

「…え?」

あまりに突然の行動につい声が零れる、彼がしてくれたのか、


僕の唇に


キスを。


あの恥ずかしがり屋でまだ手を繋ぐことにすら顔を赤くするような彼が?

「ちょ、ちょっと待って」

と彼がしないような行動にびっくりしつつ目を開けて彼の方を向こうとするとすぐにそれを制される。

「はいはい、まだ動かないでくださいね〜。目に入りますよ〜」

ほう、こいつこうなるってわかってて僕が動けないこのタイミングでやったな?

一瞬だけ見えた彼の顔は真っ赤で、本当に愛おしくて堪らない。本当にこの子は、どうしてくれようか。この状況でお預けなんて。


お風呂から出たらベッドで沢山彼を甘やかしてやろう、彼が嫌だと言ってもやめてやらないんだから。

そう決めて今は彼に髪を洗ってもらえるこの幸せな時間を堪能する。


さて、ベッドについたら何からしてやろうかな。

 

 

 

 

 

 

 

ここまで読んでいただきありがとうございます。 新年ということで思いきってあげてみたのですが、いかがだったでしょうか?

これからも載せていくかは分かりませんがなにか思いついたりリクエストがあれば書くかもしれません。

それでは、皆様良いお年を。

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