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今日から僕は、高校生になった。僕が入学する学校は、私立片見大学附属片見学園だ。今日は入学式で、今は友達を待ってるところなんだ。あっ。自己紹介してなかったね。僕は光瞬輝。自他共に認める楽器オタクです。一番好きなのはサックス!…なんか恥ずかしいな。「おっ?瞬!おはよう!早いな!」彼は増田翔璃くん。僕の小学校からのお幼馴染なんだ。「おはよう。翔くん。」「ちょっと〜!なんで走ったのよ〜!」彼女は横井音織さん。翔くんと一緒で小学校からの幼馴染なんだ。翔くんと横井さんは幼稚園から一緒だったらしいけどね。「遅れてごめんね!おはよ〜!光くん。」「ううん。大丈夫だよ。おはよう。横井さん。」「わりぃな!音織!瞬が一人で待ってたから急がないと!って思ってな!」翔くん優しいな。「それはそうだけど…光くん、びっくりしてたじゃない!」二人とも優しいな。「大丈夫だよ。横井さん。ありがとう。」「も〜!光くんもガツンッって言ってもいんだからね?」そういわれてもな〜「そーだぞ!俺は何言われてもへこたれないからドンと来い!」「イケメン。モテる。運動神経抜群。頭はそんなに良くない。アホ。身長はあんまり高くない。」「ははっ!音織!それ褒めてるぞ!」「褒めてないわ!あんたにとって頭はそんなに良くないっていうのは褒め言葉なんですか〜!」あぁ〜喧嘩しそう…二人は仲はいいけど、喧嘩するからな〜「まあまあ二人とも。喧嘩しないで。」「大丈夫!喧嘩はしねぇ!それより!早く行こうぜ!」「ごめんね。光くん。心配しないで!喧嘩はしないから!」「わかった。行こうか…!」
厳格な式を終えて、教室に戻ってきた。これから自己紹介だ。僕らの学年は人数が多くて5クラスある。僕は3組になった。残念なことに翔くんは4組、横井さんは1組だった。知り合いが一人もいないんだけど…友達できるかな…「えー、今日から君たちの担任になりました。奥野英輔です。じゃあ、これから自己紹介してもらいます。そうだな…出席番号順は面白くないから、誰か一番にしたい人〜」えっ。出席番号じゃないの!?まあ、当てられる訳じゃないからいいか…「はい!」「おっ。じゃあ、寺岡。」誰だろう。すごいな。「えっと、私は寺岡未来です!あと、何言ったらいいんですか?」わかってなかったんだ…ますますすごいな。「そうだな、名前と、誕生日と入りたい部活、とかかな。」「分かりました!誕生日は4月30日で、入りたい部活は吹奏楽部です!」吹奏楽部!?一緒だ…仲良くなれるかな。「はい、拍手!…じゃあ、寺岡。次の人指名してくれるか?」えっ…指名…?「指名ですか?じゃあ…流清。ガンバ!」「はぁ?!俺?!」そうなるよね〜分かるよ。僕も指名されたらびっくりしちゃう。…あっ。目が合った。「…猪上流清です。えっと、誕生日?は、12月11日で、入りたい部活は…吹奏楽、部です。」この人もなんだ…「はい、ありがとう。拍手!…じゃあ猪上。指名は誰にする?」この時間怖いな〜「…じゃあ、目が合ったから。窓際の後ろの人。」…ん?「光か。じゃあよろしく。」…僕?!確かに目が合ったけど!…嘘でしょ…「はい…えっと、光…瞬輝です…その、誕生日、は…3、月、15日…です…入りたい部活は…す…吹奏楽部、です…よろしく…お願いします…」「はい。ありがとう。拍手!」恥ずかしい…!前の二人に比べてぐだぐだになってしまった…変な奴だよね…「じゃあ、光。次を指名してくれ。」・・・「じゃあ、全員の自己紹介が終わったな。今日からしばらく慣れないだろうけど、1年間よろしくな。じゃあ朝の会終わり!」
「おっ!朝ぶりだな!瞬!音織!」「翔くん…!僕、クラスでやっていけなさそうなんだけど…」「私は大丈夫そうかな〜」「俺は友達できたぜ!」「翔くんはサッカーしてたからね…有名だし。」「…まあ、もうしないけどな!」翔くん…サッカーの話されて、きっとサッカー部誘われたんだろうな…どんな気持ちだったんだろう。「あれ?光くんだ!私のこと分かる?同じクラスの寺岡だよ!」「光くん、ごめんね。自己紹介の時、指名しちゃって…」寺岡さんと流清くんだ。謝らなくていいのに…「ううん。謝らなくて大丈夫だよ。」「そこの二人は?」「俺は増田翔璃!瞬の幼馴染だ!」「瞬?」「僕のあだ名だよ。」「そーなんだ!私は寺岡未来!よろしくね!翔璃って呼んでいい?」「もちろん!よろしくな!未来!」二人とも明るいから合いそうだな…「俺は猪上流清。よろしくね。翔璃くん。」「おう!よろしく!流清!」「元気だね…」流清くんはもしかして僕と同じタイプかな…?「私は横井音織。翔璃と一緒で光くんの幼馴染よ。よろしく。寺岡さん、猪上くん。呼び捨てでいいよ。」「三人仲良いんだね!よろしく!音織!」「こちらこそよろしく。横井さん。」「ねぇねぇ!私達、今から吹部の見学行くんだけど、翔璃と音織はどうするの?光くんは吹部って自己紹介で言ってたけど…」「おっ!奇遇だな!俺たちも吹奏楽部の見学に行こうとしてたとこなんだ!そーだ!一緒に行かねぇ?」「いいね!流清!私達も一緒に行こっか!」「五人だけど、大丈夫かな?」確かに、大所帯だね…「大丈夫でしょ。私のクラスでも、吹部の見学行こーって話してる子いたから。」「横井さんのクラスの人もなんだ…俺のクラスでもいたね。未来。」「そーね!じゃあ大丈夫っしょ!それじゃあレッツゴー!」元気だな〜
吹奏楽部見学
「新入生の皆さん!よくぞ吹奏楽部の見学に来てくれました!私は吹奏楽部の部長をしています!広島伊都です!よろしくね!楽器未経験でも、経験者でも大歓迎です!ぜひ!たくさんの楽器に触れ、入部をしてください!気になる楽器がある人は前に地図を置いてるので、それを使って行ってね!それじゃあ楽しんで!」広島先輩、明るい人だな〜「そういえばさ、みんなどの楽器見に行くの?僕はサックス。」「私も。」「俺は…」「どーした?」「俺は…フルート。」「いいじゃん!翔璃似合うんじゃない?!私は低音!兄ちゃんがチューバだったからね!」「僕は未来についていくよ。」「じゃあ瞬と音織以外バラバラだな〜」「そーみたいだね。」「じゃあ、それぞれ行きますか!終わったらまたここで!行こ!流清!」「分かってるよ。」「じゃあ俺も…二人とも。」「ん?どした?翔璃。」「部屋まで付いて来てくんねぇ?」翔くん…恥ずかしいのかな?珍しい…「いいよ。僕も少しフルート見てみたい。」「私は翔璃が珍しい顔してるから着いていくよ〜」「揶揄うなよ!…俺は、可愛いの好きなんだよ…」「いいと思うよ?優しい翔くんらしい。」「そうか?…よっしゃ!行くぞ〜!」
未来と流清(低音パート)
あっ!チューバの音だ!「流清!聞こえる?」「こんな大きい音で聞こえない訳ないでしょ。…すごいね…」ワクワクするな〜「よし!失礼します!見学させてください!」「えっ?!一年生?!見学…うちに?!なんで?!」ん?なんかめっちゃビックリされてない?「はい!チューバ志望です!」「チューバ?!」「そっちの君は?」「俺は、決まってないです。」「そうなんだ!ごめんね!うちのパートに見学が来るなんて、珍しいからびっくりしっちゃって…」「そうなんですか?!こんなにかっこいいのに!」「だろ!」「先輩。一年生に語る前に楽器体験してもらったらどうですか?」「あ〜!そーだな!よし!チューバ志望の君!こっちにおいで!」「はい!」「えぇ…えっと、俺はどうすれば…」「君はこっちにおいで。バスクラしてみようか。」「はい…!」
翔璃(フルートパート)
ここか…大丈夫かな、俺。「…失礼します。」誰か一人でもいますように!「えっ!男の子?!」やばっ。目立ってる…「すみません。」「なんで謝るの?!大歓迎だよ〜!」えっ…!「はい!体験でしょ?吹き方教えるから吹いてみて。」「はい!」
瞬輝と音織(サックスパート)
ここだ!ワクワクする!「光くんは本当にサックス好きだね〜」「あっ!ごめん!変だった…?」「ううん。来る途中で鼻歌歌ってたからワクワクしてるんだな〜って。」恥ずかしい!鼻歌歌ってたって?!完全に変人だ…「ふふっ。光くん。入ろっか。」「そうだね…」『失礼します。』「はーい!おっ!一年か!サックス志望?」「はい…!」優しそうな先輩だな〜!「うちの吹部にはソプラノサックス、アルトサックス、テナーサックス、バリトンサックスがあるけど、どれがしたい!とかある?」それはやっぱり、「僕はアルトサックスがしたいです!マイ楽器あります!」「私はテナーサックスがしたいです。自分のあります。」「すごいね!自分の持ってるんだ!じゃあ体験始めよっか!」楽しみだな〜!
「お待たせ!」寺岡さん、満面の笑みだな。楽しかったのかな?「大丈夫だよ。寺岡さん。どうだった?低音パート。」「めっっっっっっっちゃ!楽しかった!!!私絶対チューバしたい!」「よかったな!未来!俺も絶対フルートしたい!」二人とも楽しかったみたいでよかった…!「俺も、」「猪上くん?」「俺も!絶対バスクラしたい!スッゲェ楽しかった!」猪上くんはバスクラか〜!似合うな〜「僕と横井さんはもう入部届出したよ。」「うん。絶対にテナーする。」みんな楽しそう!僕も楽しみだな〜これからの部活、どんな感じなんだろう!「はや!よし!流清!翔璃!私達も出しに行くよ!」「おう!」「うん!」
寺岡さんが振り向いて来た。どうしたんだろう…「そういえばさ!みんなは中学校は何部だったの?私はバレー部!」寺岡さんはバレー部か。確かに。僕は吹奏楽部だったけど…「俺はサッカー部だったぜ!もうサッカーはしないけどな!」翔くん、「私はテニス。結構強いんだよ?」確かに、横井さんシングルスで優勝してたもんね。「俺は、卓球。友達に誘われて入っただけだから、強くはないけど。」猪上くんは卓球部なんだ…!…僕以外みんな運動部?「ねぇねぇ!光くんは何部だった?」「僕は吹奏楽部だったよ。」「へ〜!変わんないんだね!」「それだけ吹奏楽が好きなんだよ。未来。」好きっていわれるとちょっと恥ずかしいな。「そういえばさ!音織と翔璃はなんで高校で吹奏楽部に入ろうと思ったの?」寺岡さん、それは…翔くんの顔が心なしか暗く見えるけど、夕日が逆光だからかな?「私は、光くんが楽しそうに楽器吹くの見て、私もやってみたいって思ったことかな。あとは、テニス部の人間関係が面倒くさかったからね。」「俺は…怪我、したから。」「怪我?治ってないの?翔璃。」翔くん、やっぱりまだ…「怪我した時に、お医者さんに言われたんだ。もう激しい運動はしないほうがいいって。次怪我したら歩けなくなるよって。…膝なんだ。怪我したの。」やっぱり、まだサッカーしたいんじゃ…「…じゃあ!翔璃は将来コーチになるのか!」「え?俺が?」「うん!選手は無理になっちゃったんでしょ?じゃあコーチになれば、サッカーに関わり続けられるんじゃない?私、サッカーのこと知らないから分かんないけどね!」寺岡さん、優しいな。それに、翔くんがサッカーに未練があるのを当ててる、「…そーだな!よし!俺は、サッカーのコーチを目指す!」「頑張れ!翔璃!私も幼馴染として応援するよ!」「僕も…!」「おう!ありがとな!」