テラーノベル
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すると敦は穏やかに笑って、僕の背中に優しく手を回し
抱き寄せるようにしながら、もう片方の大きな手で僕の頭を優しく撫でてくれた。
髪を撫でる指手の温もりに、強張っていた体が解けていく。
「ねぇ、しゅん…っ」
「ん?」
腕の中で顔を上げ、敦を見上げると
そこには、吸い込まれそうなほど慈愛に満ちた瞳があった。
包み込むような彼の温もりに触れていると、胸の奥から溢れ出す愛おしさを抑えきれなくなる。
「…しゅんのことね、やっぱり大好き」
素直な気持ちを口にすると、敦は一瞬だけ驚いたように目を見開き
すぐに困ったような、でも幸せに満ちた顔になった。
「ほんと、そうやってすぐ可愛いこと言うよね…そういう甘え方、どこで覚えてくるの?」
唐突にそんな質問をされて、僕は手で顔を覆ったまま頭を捻ってみるが
得に誰かから〝覚えてきた〟というような感覚や記憶はない。
敦の前だからこそ、無意識に、ごく自然に出てくる言葉なのだから。
「覚えるも何も、しゅんには素直でいたいだけだよ…?」
嘘偽りのない本音を正直に答えると、敦の瞳がすっと細くなった。
我慢できないとでも言うように、彼の方から再び力強く唇を重ねてきた。
「んっ…!?んやっ…♡♡」
今度のキスはさっきよりもずっと濃厚で
敦はなんの前触れもなく僕の口内へ深く侵入し、舌を絡めとってきた。
逃げる隙なんてどこにもなくて
僕は彼の巧みな舌の動きに合わせるように、必死についていくことしかできない。
部屋の静寂の中に、舌が絡み合う湿った音と
時折どちらからともなく漏れる熱い吐息だけが甘く響き渡る。
敦は巧みに舌を使い、逃げ場を塞ぎながら
僕の口腔内を優しく、それでいてどこまでも執拗に犯していく。
彼の熱に呑み込まれて、意識が遠のきそうになる。
「ん…ぅ、はぁ……っ♡」
それからどれだけ長い時間が経っただろうか。
ようやく敦の唇が離れ、解放された頃には、僕の呼吸はすっかり乱れ切っていた。
胸が激しく上下して、喉の奥が熱い。
「も、もう…ッ、やら…♡溶けちゃう……」
全身に熱が回ってだるくなり、すっかり力が抜けてしまった僕は
支えを求めるように敦の頑丈な胸元に体を預け、寄りかかって必死に息を整えた。
彼のトクトクという心拍数が耳に伝わってくる。
「はは…っ、えっちな顔してる」
上から見下ろす敦は実に満足そうに悪戯っぽく笑うと、優しく僕の額にそっと唇を押し当ててきた。
(しゅんのせいなのに…!)と、心の中で反論する余地すら残されておらず
僕はただ、敦が与えてくれる底なしの甘さにどこまでも翻弄されていた。
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莉乃ちゃん
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