毎朝準備をして電車に乗る、この繰り返しで嫌になる。電車に乗ると必ず学校に行かなければいけない気がして、学校に行くのが憂鬱になるからだ。 電車が憂鬱だったのに今じゃそんな気持ちがなくて、なんなら早く乗りたいとすら思う。
和馬(それもこれも心さんがいるからなのかも)
心さんのことは本気で好きだ。
心「おはよー!」
和馬「おはよう、心さん」
好きだから付き合いたい、になると思えず、心さんと一緒に水族館行ってから自分は心さんのことをどう思っているかがわからない。
和馬「そういえば、心さんが教えてくれたバイト先に今日面接行くことになった」
心「え!君がこんなに早く行動するとは…」
和馬「ちょっと事情ができてさ」
心「君なら大丈夫だよ!頑張れ!」
和馬「…ありがとう」
恋なんてした事ないから、した覚えもないからよくわからないけど、心さんから貰う頑張れでどこまでも頑張れる気がする。
和馬(これも恋なのかな…)
いざ面接当日となると緊張して、授業なんて頭に入ってこなかった。面接なんて初めてで何を話せばいいか不安だったが杞憂で終わった。心さんに教えてもらったバイト先には、そこのコンビニの制服を着た心さんが立っていたからだ。
心「ドッキリ大成功!!」
和馬「やられた…」
心「店長ー、うちが言ってた友達きたよ」
店長「君が彩ちゃんが言ってたここでバイトしたいって子?」
和馬(心さんを名前呼び…に羨ましがってる場合じゃないな)
和馬「はい、そうです」
店長「いやー、本当に助かるよ!男手が増えるの!」
店長「彩ちゃんから聞いてるよ。君は品出しとかの方が向いてるんだってね」
和馬「え、はい、そうですね」
店長「うん、採用!」
和馬「え?こんなあっさりしてて良いんですか?」
店長「僕の能力は採点と評点なんだ。あとは君が働きたい意欲があるかどうかなんだけど…」
和馬「あります…!」
店長「よし!じゃあこれ僕のラインだから仕事内容とかシフトとか聞きたい事あったらラインしてね」
店長「これからよろしくね」
和馬「よろしくお願いします!」
心「じゃあ君一緒に帰ろ!」
和馬「え、バイトじゃないの?」
心「ドッキリの為に今日は来ただけだからね」
和馬「流石心さん」
心「それ褒めてないでしょ」