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貴方の腕の中はあたたかい。
人ごみの街で私を見つけてくれた貴方に抱かれた。
腕は細くて身体は冷たいのに、逞しい。
薄くついた筋肉が美しくて、私のものにしたくて、思わず顔を寄せる。
『…好きです。』
「私も…愛していますよ、日帝さん。」
誰にも聞こえないように言っても、貴方には聞こえてしまうらしい。
届いた返事がはずかしくて、貴方の腹に頭を押し付ける。
くすぐったそうな貴方の、心からの笑い声が聞こえる。
するとなんだか私まで笑えてきて、ふたりでめいっぱい笑った。
珍しい貴方の表情を見たくて顔をあげると、とても幸せそうな顔をしていて。
その顔にまた惚れ込んで、愛していてる、というのは事実だという事に酷く安心した。
『英帝さん、私… 貴方となら、地獄へでも天国へでも…共に行く覚悟があります…。』
「…ならば、私がどこまでもエスコートしてあげましょう。」
あるかも分からない場所へのデートを夢見ながら、二人抱き合う。
貴方の体温を感じながら、目を閉じた。