私 「ぐっ…はぁ…はぁ…(マズイ…力が…抜けて…動かなければ…)」
オメガ 「待て!」
私 「貴様…!何をするつもりだ!?」
オメガ 「全く…急に動き始めやがって…悪いが、お前は私と一緒に消えてもらうぞ」
私 「何を言っているんだ?憎しみが消える事は絶対に無い!無駄死にするだけだぞ」
アルテマ 「そうとは限りませんよ?」
そうアルテマの声が聞こえた。
私 「お前…今更何をしに来た!?」
アルテマ 「貴方を救いに来たんです」
私を救う?何を言っているんだコイツは…私は闇だ。この恨みは消えない。救える奴なんて
居るわけがない。
きめぇ丸 「それは貴方に愛や優しさの感情を植え付け、心を復活させる事です。
貴方の心の闇を照らすことが出来れば…」
そう訳の分からない事を言い出した。植え付ける?愛を?優しさを?私は恐怖心が身体全体を襲った。
アルテマ 「私が貴方を救います。大丈夫ですよ」
そう言ってアルテマは私を抱きしめた。中に何かが流れ込んでくる。
暖かい光のようなものだった。そして、巫女や女神が優しく笑って居るアイツらの思いやりの記憶が流れて来た。
私 「あっ…あっ…痛い…嫌…」
記憶が大量に流れて来て、頭が痛い。そして私は意識を失った。
私 「此処は…」
目が覚めると、無の世界に居た。だが何故かそこは光で溢れていた。
優しい光がふわふわと浮いて居る。何故か心が苦しく無い。
むしろ、心が癒されていた。
すると…
アルテマ 「ゾディアークさん!!」
アルテマだった。慌てているような表情だった。
私 「あっ…あっ…」
声が出ない。怖くて…苦しくて…「ごめん」と言えない。謝りたいのに。
アルテマ 「ゾディアークさん…」
アルテマは私を抱き締めてくれた。
アルテマ 「ごめんなさい。苦しかったですよね?辛いですよね。もう、大丈夫ですよ」
私 「何で…何で私を…ごめんなさい…ごめんなさい…」
アルテマ 「謝らないでください。貴方は…優しい人ですよ」
私 「違う…私は…怖がりなの…失うのが…怖くて…だから…エクスデスの事、
みんなの事、大好きなのに…酷い事…言って…許されない…の…」
すると誰かが頭を優しく撫でてくれた。
エクスデス 「大丈夫。怒ってないよ、私の方こそ、苦しい思いをさせて…すまなかった」
私 「エクスデス…私…私…うっ」
我慢していた涙が溢れた。謝りたくて…本当は…愛して欲しくて…愛したくて…
ずっと怖かった。佐藤の事も、高橋の事も大好きだった。だから、自殺の事を知って、
耐えられ無くなって、大声で泣いてしまった。
カオス 「我慢しなくて良いんだよ!俺らが…一緒に居るぞ!」
カオスは涙を我慢しながら声をかけてくれた。
ゼロムス 「大丈夫大丈夫。一緒に居るぞ。ずっとそばにいるからね」
ゼロムスも、こんな私に優しくしてくれた。
私 「ごめんね。ごめんね。…ありがとう…」
私はあの時、改めて思った。六神として、アイツらのそばにいることが出来て幸せな事。
そして、アイツらが大好きな事。