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お誕生日おめでとうございます。
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『小柳くん、お誕生日おめでとうございます』
電話越しに聞こえる大好きな人からの祝福の声
「ぉう、ありがとう…」
『ふふ、照れてますか?』
「んなことねぇよ」
『ふーん、そうですか』
ニヤニヤしてるのが電話越しでも伝わる
それを指摘するほど野暮じゃない
なんなら指摘した方が愛を囁いてきそうだ
『あ、大会も。優勝おめでとうございます』
「おぉ、ありがとな」
「ほしるべも、すげぇ強かった」
『ありがとうございます』
『でも悔しかったなぁ〜…』
「でも次は勝つんだろ?」
『それはもちろん!!』
『ははっ!!次も負けねぇからな』
「望むところですよ」
「会いてぇな……」
『えっ、?』
ん、?俺今なんて……
「ぁっ、、ちがっ!!!」
『違うの?』
「うっ…ち、違わねぇけど、、」
『俺も会いたいです』
『会って抱きしめたいしいっぱい小柳くんを感じたいよ』
「っ…そっ……か」
「ぉ、俺も」
『んふふ、、なんか素直だね』
「嫌かよ、、」
『んーん、素直な小柳くんも大好きだよ』
「…ん……」
『今年もお祝いできて嬉しいなぁ』
「2回目だろ」
『んー、、まあそうだね』
『2回目かもね』
含みのある言い方をする星導に少し違和感を覚える
「んだよ、間違ってねぇだろ2回だろ」
『俺、ずっと小柳くんのことお祝いしてるからね』
「は、?まぁありがとう?」
ダウナーで優しい声から発される言葉に少しの違和感を覚える
でもそれを指摘してもきっと誤魔化されるだろう
だからまだ閉まっておこう
こいつが全部話してくれるまで
でも少し寂しいよ
俺を置いてどこかに行って
戻ってきたかと思えば記憶喪失
漫画かよって笑ったけど目からはずっと涙が出て仕方なくて
だから
一緒になれた今
俺のわがままを聞いて欲しい
誕生日だし
困らせるかもしれないでも
お前は優しいから
ちゃんと甘えられるようになったから
ほんの少しの間だけ何も無かったことにしよう
「ほしるべ」
『なんですか?』
「俺の事、呼んで」
『……………』
俺はお前のこと分かってるつもり
でもきっと俺が知ってるのはほんの少し
それでも良い
白狼の寿命は長いから
よく分からん宇宙蛸にはかなわねぇけど
それでもこれからの生涯をかけて
お前のこと受け止めるつもりだよ
だから
今日だけ
『ほしるべ』
「なぁに、ぴょん。」
「ありがとう」
『こちらこそ生まれてきてくれてありがとう』
『大好きだよぴょん。』
「俺も」
「ずっと好きだ」
『ねぇ…………もう寝ますか?』
「…うん。そうする今日夜配信するし」
『分かりました。』
『暖かくして寝てくださいね』
「お前もな。風邪ひくなよ」
『当たり前ですよ!俺だって仕事いっぱい入ってるんですから!』
さっきとは打って変わって緩やかな空気が流れる
きっとこれから先お前の全部を知ることは難しい
それでもできる限り知りたいし教えて欲しいし、俺の事も知って欲しい
もう知ってたとしても変わってないって
お前だって変わってないんだ
俺もずっと変わってないよ
好きの気持ちも全部
「ふっ、んじゃありがとな。」
「おやすみ。ほしるべ」
『うん。おやすみなさい小柳くん』
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