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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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<涼太side>


翔太が気を失ってから2日が経った。顔色こそいいものの、翔太は眠ったまま起きる気配がない。予め翔太から聞いていた「あまり大事にはしたくない」という願いを尊重して病院には行かず、家で看病をする毎日。


大「阿部ちゃん、何か手がかりあった〜?」

亮「…うーん……。」

蓮「気を失う事例ってあるんですか?」

亮「それなんだよね。無くてさ。」

康「うわぁーん!しょっぴー起きてやー!」

ラ「僕、翔太くんと話したいー!!」


さっきまで必死に泣くのを我慢していた康二とラウールもただ寝ているだけの翔太を見て、いよいよ涙のダムが決壊してしまった。


照「はぁ…俺も調べて見たけどサッパリ。」

辰「そもそも事例自体少ないもんね。」


全員がスマホや本と睨み合っている。かく言う俺もスマホで花吐き病についてずっと調べている。が、片思い中に花を吐く。ただそれだけの情報しか得られないままだった。事例の少ない謎が多い病気、まるでファンタジー小説のようだなと思った。

長時間の考察の疲労のせいか、花吐き病と打つつもりが入力ミスでただ1文字「花」と検索してしまった。すると「花言葉で相手に伝えるメッセージ」というサイトが目に入った。


涼「…花言葉……。」

亮「花言葉?」

涼「ああ、うん、そう。」

大「お花に言葉あんの?!」

照「あー、聞いた事あるかも。」

亮「ほんとだ、バラの花言葉は愛情らしいね。」


サイトを開いてみるとたくさんの花とその花にまつわる言葉が山のようにあった。アサガオの花言葉は固い絆、チューリップの花言葉は思いやり、明るい言葉が多い印象だった。

なんとなく画面をスクロールしているとリナリアという白い花が目に入った。綺麗だけど素朴な美しさで目を引く。花言葉は……。


涼「……この恋に…気づいて…?」

大「ん~?舘様どったの~?」

辰「あれ、これってさ。」

康「あ!!しょっぴーの花や!!!」

全「え?」


康二が、資料になるかもと撮っておいてくれた翔太の吐いた花とリナリアを見比べてみると、まったく同じ花だった。


亮「康二よく気づいたね!」

照「花言葉を辿れば何かわかるのか?」

蓮「とりあえずできることはやりましょう。」

大「佐久間さん頑張っちゃうぞ~!」


答えに近づいてきたような気がして、嬉しくて翔太の手を握る。冷たい手の奥にほんのり温かさを感じる、いつもとなんら変わりのない翔太の手。

引き続き調べよう。そう思い手を離す寸前、気のせいかも知らないけど翔太の手が少し動いたような気がした。


to be continued…

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