コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
私はロア。ブルーロックでマネ業をしている。
見た目は平凡。幸薄そうな顔だ。おまけにクマが目に住んでいる。お世辞にも美人とは言えないだろう。
性格は悪くは無いんだろうけど口が良いわけでは無いし愛想もない。
まあつまる所…”陰キャ”な訳だ。
まあそんな私でも基本的なマネ業はできるし、なんなら割と上手い方ではと思っている。選手とはいまだに絡めないけど。
「つーか腕、痛ったあ……血ぃ滲んでんじゃん…」
この前の休みに実家へ帰ったら野良猫に猫パンチ。いつも可愛がってるミケかと思ったらそっくりさん猫だったし。許さん。
「はーあ。…どうして私は(猫に)嫌われるんだろう…」
「…は?」
「え?………………イサギくん。」
嘘でしょ。独り言聞こえてた?!やばい、このまんまじゃ何もない空間に一人で喋るある意味変態だと思われちゃうんだ。それでマネ業追い出されちゃうんだ。そのまま職も手につけれず野垂れ死んじゃうんだ。終わった私の人生。
「っ、どうしたんだよ、その傷……」
ん?罵倒が聞こえてくると思ったらそんなことか。猫に引っ掻かれたなんて恥ずいな。誤魔化すか。
「あっ!ごめんね!何でもないよ!」
すまんね。イサギくん。
潔side
俺には日頃気になっていることがある。ここのマネをしてくれているロアのことだ。
いつも暗くて、俺らには必要最低限話しかけない。一時、俺らのことが嫌いなのかと思ったがドリンクを配ったり、タオルを冷やしてくれたり、試合中に掃除もしてくれているのを見るとそうではない気がする。
「んー…でもなんかあの態度は気になるんだよなー。」
なにか気に障るようなことをしてしまったのだろうか。だったら申し訳ないがいかんせん心当たりがない。
「どーすれば心開いてくれんのかな…」
まあ人の事情にずけずけと入るつもりはないが気になるもんは気になる。
…あれ、何で俺こんなにアイツのこと考えてんだ…?……まあいっか。
ブルーロック内の長い廊下を歩くと聞き慣れた声が聞こえた。
「…はーあ。どうして私は嫌われるんだろう……」
「…は?」
「え?……………イサギくん。」
まずい、声が出てしまった。て言うか嫌われる?何でだよ。いつも俺らのために動いてくれるお前が何で嫌われるんだよ。
ていうか俺は嫌いになんかならない。むしろ、何だろう、この嫌いとは真逆の感情。
一先ず驚かせてしまったことに謝罪をしようとする前に彼女の腕が赤い線で染められていることに気づいた。
「っ、どうしたんだよ、その傷……」
腕に、傷。それも何かで切ったような。
俺はこういうことに疎いが、間違いなく自傷行為だ。…誰がお前をここまで追い詰めた?絵心か?もしかしたら…俺なのか?
問い詰める暇もなくわかりやすく誤魔化して去って行ったロア。…クソっ、俺は知らないうちにアイツを苦しませていたのか…?!
感情がめまぐるしく頭の中をまわる。
…決めた。俺が絶対、彼女を幸せにする。そう心に決め、とにかく世界一になるためにフィールドへと足を進めた。
「…ぜってえアイツを、幸せにしてやる。」
そう、心に誓った。