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俺は若井滉斗。
来愛楽高校の1年生。
入学から1週間過ぎた今日、学校に来ると…
滉斗「なんじゃこりゃ…」
外はまるで地獄絵図だ。
ゾンビのように迫ってくる先輩達とそれにもみくちゃにされる新入生。
滉斗「この中入んの流石に無理だろ…」
俺は溜息をつき、何とか行けそうなルートを探していた。
俺の目に、1人の新入生らしき人がいた。
いや、背丈的に中学生…?
堂々と道のど真ん中を歩いていった。
勧誘には見向きもせず、校内へと入っていった。
滉斗「猛者じゃん…」
俺は呆然としている先輩達の間を何とか通り抜けてクラスへ行った。
滉斗「はぁ…疲れた…」
教室に着くなり、俺は机に突っ伏した。
もしかして俺も部活に入ったらあんな感じになるのか?
滉斗「うぅ…絶対やだ…」
サッカー部に入ろうと思ってたけど…やめようかな
流石に新入生にあんなことしたくない。
どうしたものか…
??「どーしったの?」
滉斗「え!?あぁ、びっくりしたぁ…」
話しかけてきたのは名前も何も知らない同じクラスの男子だった。
っていうかこいつ、朝の猛者じゃね?
??「ねぇねぇ!若井だよね!帰宅部入んない?」
滉斗「…..は?」
色々と言いたいけど…
まず、まずひとつ言わせてくれ。
滉斗「お前…誰?」
??「あぁ、俺?名乗ってなかったってけ?俺はね…」
元貴「帰宅部部長予定の大森元貴だよ!」
意味わからん。
新入生なのに部長?
部活まだ入ってないだろ。
俺がそう言うと…
元貴「そうだよ?でもね、俺、帰宅部作りたいの!でも部員集めないとだし、まだ予定だから!」
滉斗「は、はぁ…?」
何言ってんだ、こいつは。
元貴「って事で帰宅部入ってくれたり…?」
滉斗「しません。さよなら。」
元貴「えぇー!?つれないなぁ…」
人のことをつろうとすな。
滉斗「俺、サッカー部入るから。」
元貴「ぐぬぬ…で、でも!3年生の部員予定の人いるし!」
こいつは…元貴は3年生にまでもう勧誘行ってたのか。
迷惑すぎだろ。
元貴「3年生いるよ?入ろ?」
滉斗「入りません。さよなら。」
元貴「くっ…これでもダメか…」
これでもダメかって言われても……
俺はもう入る部活決めてるわけだからどんなに誘われても行かない。
まして、こんな人の気持ちを察せないようなやつなんか……
滉斗「俺、ちょっとあっち行ってくる。」
元貴「あ!ちょ、待ってよ!」
俺はもう、人とは最低限しか関わらないって決めたんだ。
コメント
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大森さんの勢いに負けない若井さんも、ある意味猛者では?