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第六話「生徒会、ついに監視に乗り出す」
それは、全校試験が終わった日の夕方――
生徒会室に、ひときわ重い扉の音が響いた
ガチャリ
教師「失礼、生徒会執行部の皆さん」
イギリス「どうかしたか?」
教師「……監視、お願いします。日本の」
その瞬間、室内の空気がピキッと凍る
フランス「……また“何か”やったのかい?」
教師「今回は全校試験で、開始7秒で全員昏倒」
ロシア「魔法、使ったの?」
教師「一応、本人は“眠りの風”を出したと…」
イギリス「“あの眠りの風”か」
フランス「“魔王級魔術”と分類されてるやつだよね…?」
アメリカ(生徒会所属)「俺がいなきゃ、校舎なくなってたな」ドヤ
教師「なので…生徒会で直接、監視と指導をしていただけると助かります」
イギリス「……了解した。明日から我々がつく」
ロシア「ふふ、日本、壊したら私が全部拾ってあげる」
フランス「ちょっと待って?それ、惚れてるでしょ?」
アメリカ「待て、俺が一番近くにいるからな」
イギリス「やれやれ…まったく、手間のかかる後輩だ」
***
翌朝――日本の教室
がらっ
イギリス「おはよう、迎えに来たぞ」
アメリカ「おはよう、今日から同行監視だから」
フランス「一緒に食堂行こうか、モーニングパフェ食べたいし」
ロシア「私、隣の席がいい」
日本「えっ!?えっ!?モテ期来ました???」
アメリカ「ちげーよ!!監視だ!!」
日本「そっかぁ…なんかすみません、目立っちゃって…」
(しょんぼりする日本)
フランス(かわいい)
ロシア(落ち込ませたら罰だね)
イギリス(これ以上目立たせないように…って思ってるのに、何なんだその顔は)
アメリカ(俺が守らないと…他の奴らに取られる…)
***
1限目:錬成魔法の授業
教師「では班に分かれて、魔導金属を使って錬成してみよう」
イギリス「お前、絶対に触るな。俺たちがやる」
日本「えっ、でも!錬成って…あっ、じゃあ、1回だけ……指先だけ……」
アメリカ「それが1番危ねぇんだよ!!!」
でも日本は、ほんの少しだけ魔力を通す
……カンッ!!
次の瞬間、机の上で金属が眩しく光ったかと思うと、**“黄金の花”**が咲いていた
生徒「な、なにあれ…!?」
「金属が…自然の法則無視してる!!」
教師「金属錬成から…生命体構築……!?魔法界でも神話レベルだぞ!?」
日本「あれっ?きれいに咲きました…!やったぁ!」
フランス「キミ、そういうところで世界ひっくり返すの、やめてくれる?」
イギリス(こいつ……本気で、無自覚の天災だ)
***
放課後、生徒会室
イギリス「……状況報告を」
アメリカ「かわいい」
ロシア「なでたい」
フランス「抱きしめたい」
イギリス「お前らバカか!?いや俺もバカか!?俺も好きになりかけてる!!」
全員「……は?」
イギリス「俺が言わないと誰が言う!あいつ可愛すぎてダメだろ!?」
アメリカ「うっわ、やっぱお前もか…」
フランス「ふふっ、これは戦争かしら」
ロシア「……殺し合う?」
***
その頃、当の日本は屋上で一人、空を見ていた
日本「……ふぅ、楽しいなぁ、魔法学校」
ぽかぽかと日差しの下で、ひとり笑うその背中を見つめる影があった
???「あの子が……封印から解かれた“あれ”か」
???「じゃあ、我々も動くべきだな」
――暗い影が、動き始めていた
次回予告
第七話「学園の影、“魔法管理局”が動く」
・日本の力に国家レベルで目をつけた管理組織が介入
・“回収”されかける日本
・それを知った生徒会組、マジギレ
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