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また、誰かが見て不快になるようなコメントはお控えください。
なんでもありな方向けに作品を書いております。
pnside
キーンコーン …
聞き慣れたチャイムと共に教室が騒がしくなる。
左に視線をやれば生徒がグラウンドでサッカーやらバスケやらをしている。
俺が思い描いていた高校生活とは違い、みんなどこか幼く、子供っぽい。
gt「ぺいんとゅーーん !!!」
pn「お、ぐちーつ!!」
gt「窓の外なんか見て儚ェなおい !!」
pn「考え事 !!」
gt「お ッ … この俺に言うべきか ??」
pn「なんだと思う?」
gt「…. チョコの匂いがする 」
gt「さてはバレンタイン?」
pn「はぁすっご !! なんで分かるんだよ !!」
クラスメイトのぐちつぼが俺に声を掛けた。
彼とはこのクラスで1番仲が良く、相談は必ずコイツにしている。
ポジティブでバカっぽいけど、なんやかんや話を聞いて真剣に考えてくれる。
gt「らっだぁに渡すのか ….」
pn「いや、まだ悩んでる」
gt「エ … なんでよ」
pn「だってモテるじゃん、俺なんかがあげたって埋もれちゃうよ」
gt「でも仲良いし、他とは違うだろ」
pn「うーーん、仲良いかなぁ 、 」
gt「やってみなきゃわかんないんじゃない??」
pn「まぁたしかに」
pn「手作りは重い … ? でも市販は軽いよね…?」
gt「手作りに決まってんだろ !!」
pn「ッでも、何好きかわかんないし」
gt「らっだぁはいちごとか生クリーム好きだぞ」
pn「いやむずいよ …」
gt「いちごチョコでなんか作れ !!」
pn「うーん、調べてみる」
gt「試食ならまかせろ」
pn「ぐちーつありがとう !!」
gt「いいってことよ」
ガラッ ヾ
rd「ぐちつぼー」
rd「お、ぺいんともいんじゃん」
彼との話もひと段落した時、俺達しか居なくなった教室の扉が開いた。
外には俺が好きな彼がいた。
リュックサックを片腕のみ掛け、ノーセットで目が少し隠れる長さ。少しだけ見える耳にはピアスが2つ付いている。
一見チャラそうに見える彼だが、俺にはそれがとても魅力的に見えた。
rd「ちょっと買い物付き合ってくんね?」
gt「あー、俺今日塾だわ」
rd「はーまじか、俺1人で行きづらいんだけど」
gt「とゅん、付き合ってやれば?」
pn「えっ俺 !?」
rd「たしかに、この後暇?」
pn「あっうん …. 大丈夫」
rd「じゃあ決まり、 ぐちつぼまたなー」
gt「おう」
ぐちーつは今日塾なんてないのに、きっと俺のために嘘ついてくれたんだ。
俺はメッセージで彼にお礼の言葉を送った。
彼の横を歩くだけでドキドキする。
彼との身長差は約10cmほど。
だから見あげない限り彼の瞳と合うことはない。
彼は距離感が少しおかしい。
俺とは大した仲じゃないのに肩が触れ合う距離だ。
彼からは少し値の張る香水の香りがした。
そういえばこの香水、前に女子のグループが騒いでたっけな。それも彼がつけていたから。
俺も聞きつけた日の放課後に店に行って嗅いだこともあったな。
rd「ごめんね、付き合わせて」
pn「あッ 、全然 俺も暇だったから 笑ヾ」
rd「そう、よかった」
彼は優しく微笑んだ目で俺を見つめた。
彼といると心臓は忙しそうだ。
pn「… ひとりじゃ行けないところって?」
rd「あー … ここ」
彼が指さした方向を見ると、そこは茶色と赤色の装飾で彩られたお店だった。
店の外からでも中にある大量のチョコが見える。なんならどこか甘い風が吹いている気がした。
rd「俺手作り出来ないからさ、買って渡そうかなって」
pn「そうなんだ … ぐちーつに?」
rd「なわけ 笑ヾ … 実はさ 、 _ 」
rd「俺好きな人いてさ」
pn「そう、なんだ」
rd「うん、だからその子が好きそうなチョコ買って告白してみようかなって」
pn「…」
あと少しでバレンタインだと言うのに。
俺はこの場で失恋した。
… ていうか、俺なんか眼中に無いよね、ましてや男だし。
rd「ぺいんと万人受けとか見極め上手そうだしぺいんとの分もチョコ買うから !!」
pn「うーん、わかった」
rd「ありがとう !!」
そう言って心の内のモヤモヤを隠せないまま、彼の少し後ろを追いかけるようにして店に入った。
店内に入るやいなや彼は瞳をきらきらと輝かせていた。
rd「みて、これ美味しそうじゃない?」
pn「うん、そうだね」
rd「… ね〜」
彼は厳選するように端から1つ1つ見ていた。
クールな彼の幼い部分を知れていると思うとモヤモヤした心も少し薄くなった気がした。
彼について行きながらもチョコを見ていると一つだけ、一つだけ導かれたようにそのチョコに視線が止まった。
pn「ッあ、これ …」
rd「ん?これ?」
pn「美味しそうじゃない?」
rd「ね、おいしそう」
店「ご試食なさいますか?」
pn「あッ 」
rd「2人分お願いします」
店「どうぞ〜」
rd「ありがとうございます 、 はい」
pn「ありがとう」
pn「ん ヾ」
rd「好きな味?」
pn「ん !! これすき !!」
rd「ね、俺もこれ好き」
rd「じゃあこれ買ってくるね」
pn「… あれ、1つでいいの?」
rd「うん、ぺいんとにいっぱい付き合ってもらったし」
rd「明日一人でまた買いに来るわ」
pn「そっか」
rd「ぺいんとにも当日渡すね」
pn「うん、まってる」
その後彼はスマートに会計を済ませ、俺を家まで送ってくれた。
笑顔で俺に手を振ってくれたあと、彼は振り返ることなく歩いて行った。
俺は彼の事が見えなくなるまで、その後ろ姿を見ていた。
もう可能性なんかないと言うのに、諦めだけは悪いみたいだ。
バレンタイン当日
gt「とゅんおはよ〜、チョコ渡した?」
pn「渡してない … 放課後に渡す」
gt「放課後あいつ忙しいと思うけど?」
pn「この間買い物付き合ったお礼に買ってくれたの、だから放課後渡しにくるの」
gt「そう、何あげんの?」
pn「マフィン、作ってみたの」
彼へ作ったマフィンはプレーン味とココア味。
上にクリームを絞ってその上にいちごを乗せる。
ぐちーつから聞いた彼の好きな物を使ったから喜んで欲しい。
gt「絶対美味いやつ !!」
gt「これなららっだぁも喜んで _ 」
「らっだぁくんにちょこあげた?」
「手作り苦手って断られたの !!」
「やっぱり?私も断られたわ」
「市販も渋って受け取ってくれるくらいだよね」
pn「….ぇ、」
gt「…. まぁ、ぺいんとは友達だし、受け取ってくれるよ」
pn「いや、無理だこれ …. 、」
クラスメイトの発言で俺はもう無理だと悟った。
ていうか、好きでもない奴、ましてや男からこんな手作りなんて嬉しいわけないよな。
分かってる。分かってるけど …
放課後、薄暗くなった空を見て、俺はなんとも言えない虚無感に襲われた。
らっだぁがこの間俺に買ったチョコを渡すから放課後教室で待っててと言われたのに、結局来る気配はない。
既に1時間は待っているというのに。
きっと、あの好きな子とやらに告白して、一緒に帰っているのだろう。
もう諦めなきゃ。
pn「ッ … ぐす ヾ」
両手に優しく持っていたマフィンを見ていると、悲しさで涙が溢れて止まってくれない。
いっその事、潰してぐちゃぐちゃにしてしまいたい。
ドタドタドタ ッ ヾ
廊下から微かに足音が聞こえた。
ある程度この教室まで近づくと足音は止み、再び静けさが戻ってきた。
ガラッ ヾ
rd「ぺいんと ッ」
pn「らっだぁ、 ヾ」
走ってたのも分かるのに、彼は何ともなさそうにいつもの余裕を醸し出しながら俺の元へきた。
いつも空に近いリュックに、今日はパンパンに何かが入ってる。
中身が何かは聞かなくても分かるけど。
rd「ごめんね、遅れて」
rd「泣いてるけど … なんかあった?」
pn「… 失恋したの ヾ」
rd「失恋 !? 好きな人いたんだ。」
pn「好きな人に好きな人がいたの」
rd「そうなんだ。辛かったね。」
rd「俺も失恋したかな」
pn「えッなんで、成功したんじゃ …」
rd「俺も好きな人に好きな人がいたっぽい」
pn「…. 聞きたくない」
もうどうでもよかった。
俺の事馬鹿にしてんの?らっだぁが付き合えないわけないじゃん。
もうここで全て言ってしまおう。
rd「..え?」
pn「俺ッ 、 おれ ….. 泣ヾ」
言ってしまいたいのに涙で言葉が出てこない。
彼も心配そうにこちらを見ている。
優しいから、俺に心配してマフィンには気づいてない。
よかった。気づかれてしまえば全てバレる。
どうせバレるのだけど。
rd「うん、」
pn「らだぁ ッ のこと … 、 すきだったの ぐすヾ」
rd「え ッ …. うん 、」
pn「でも、らだぁは好きな人いるし ッー」
pn「手作りも受け取らないって聞いたから ッヾ」
pn「ッこんなもの…作らなきゃよかった。 ぐすヾ」
rd「ん、このマフィン、俺に作ったの?」
pn「ん、 … でも手作り苦手なんだよね」
pn「大丈夫、帰る時ぐちーつにでもあげるから」
rd「は?ダメ。俺にちょうだい」
pn「え、だって …」
rd「別に俺の好きな人がぺいんとじゃないとか言った?」
pn「いや、言ってないけど …. え?」
rd「俺ぺいんとの手作りが最初に欲しくて断ったのに」
pn「え …. ちょっとまって ….. /」
なにそれ。期待していいの?
彼は俺の手からマフィンを取り、俺が夜中にラッピングしたリボンを丁寧に解いた。
rd「いただきます」
彼は目の前でマフィンを1口かじった。
彼の為だけに作ったのだけど、いざ彼が目の前で食べると緊張する。
生焼けじゎないかな?美味しいかな?
pn「ッあ、え ッ 、 」
rd「ん!! おいしい !!」
rd「いちごと生クリームも美味しいマフィンふわふわ」
rd「これ作ったのすごいね」
rd「今年初めての手作りバレンタインおいしい」
pn「ッう゛ぅ ッ ぐす ヾ」
rd「泣かないで、そんなに頑張ってくれたの?」
pn「だって、好きだから ッ ぐすヾ」
rd「俺も好きだよ」
rd「付き合ってくれる?」
pn「あ、ぇ、 //」
pn「つきあう ….. 、 ? ///」
rd「うん、幸せにするよ」
pn「一緒に幸せになる.. //」
rd「うん、なろうね」
gt「とゅんがらっだぁに手作りあげたいって」
rd「まじ?本命?」
gt「本命」
rd「やっと叶うってこと?最高〜〜」
gt「お前他の人からの手作りは断れよ?」
rd「もちろんそのつもり〜」
リクエストお待ちしております
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝ ♡1000 💬 1
コメント
2件
ナイス、ぐちーつ!
ピギャァ!!ぐちーつナイスすぎ!!👍 この後の結末??みたいなの気になります!!ハッピーバレンタイン!!