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🥺※スランプ中

56
3,411
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44
『別行動』
(校門前)
えと
「今日ね、のあとるなと寄り道する約束してて……」
⸻
ゆあん停止。
⸻
数秒。
固まる。
⸻
ゆあん
「……俺は?」
⸻
えと
「今日は別々!」
⸻
ゆあん。
目に見えてしょぼくれる。
⸻
のあ
「うわ、犬みたい。」
⸻
るな
「捨てられた大型犬。」
⸻
ゆあん
「……。」
否定できない。
⸻
えと
「明日も会えるでしょ?」
⸻
ゆあん
「24時間長い。」
⸻
のあ
「重。」
⸻
るな
「もはや才能。」
⸻
ゆあん。
えとの手ぎゅ。
⸻
ゆあん
「行かないで。」
⸻
えと
「行くの〜!」
⸻
ゆあん。
本気で悔しそう。
⸻
でも。
えと楽しみにしてたの知ってるから。
⸻
ゆあん
「……わかった。」
渋々。
本当に渋々。
⸻
えと
「ありがと!」
⸻
その笑顔見て。
少し回復。
でもまだしょぼん。
⸻
ゆあん。
帰る前。
えとの耳元へ。
⸻
ゆあん
「帰ったらキスしにいくから。」
⸻
えと
「えぇ!?」
顔真っ赤。
⸻
のあ
「予告すな。」
⸻
るな
「物騒。」
⸻
ゆあん。
真顔。
⸻
ゆあん
「じゃあね。」
⸻
そして。
めちゃくちゃ落ち込みながら帰っていく。
背中が暗い。
⸻
のあ
「ガチで落ち込んでる……」
⸻
るな
「魂半分置いてってる。」
⸻
えと
「だ、大丈夫かなぁ……」
⸻
その後。
3人。
カフェ到着。
⸻
可愛いスイーツ。
飲み物。
⸻
のあ
「いただきまーす!」
⸻
るな
「えと何頼んだの?」
⸻
えと
「パンケーキ!」
⸻
その頃。
⸻
ゆあん。
家。
⸻
ソファで。
スマホのえとの写真見ながら。
⸻
ゆあん
「会いたい……。」
終わってた。
雨上がりの帰り道。
カフェを出たあと。
⸻
のあ
「楽しかったね〜!」
⸻
るな
「次また新しい店行こ!」
⸻
えと
「うん!」
⸻
3人。
笑いながら横断歩道へ。
⸻
その時。
⸻
キキィィィィッ!!!
⸻
大きなブレーキ音。
⸻
るな
「……え?」
⸻
横から。
トラック。
⸻
スリップ。
止まってない。
⸻
のあ
「っ、危な――」
⸻
その瞬間。
⸻
えと
「2人とも!!」
⸻
どんっ!!
⸻
えと。
とっさに。
のあとるなを強く押す。
⸻
のあ
「きゃっ!?」
⸻
るな
「えと!?」
⸻
2人は歩道側へ倒れる。
⸻
でも。
⸻
えとだけ。
⸻
間に合わない。
⸻
一瞬。
えとの目が見開く。
⸻
そして。
⸻
―――ドンッ。
⸻
嫌な音。
⸻
世界が止まったみたいだった。
⸻
のあ
「……え。」
⸻
るな
「……うそ。」
⸻
えとの体が。
道路へ崩れる。
⸻
バッグが転がる。
スマホが滑る。
⸻
周囲。
悲鳴。
⸻
のあ
「えとォォォ!!!」
⸻
るな
「誰か!!救急車!!」
⸻
雨の残るアスファルト。
⸻
えとは動かない。
⸻
遠くで。
スマホの画面だけが光ってた。
⸻
『ゆあん』
着信中。
道路。
騒音。
悲鳴。
誰かの叫び声。
⸻
でも。
のあとるなには。
何もちゃんと聞こえてなかった。
⸻
るな
「……えと?」
震える声。
⸻
えとは道路に倒れたまま。
動かない。
⸻
のあ
「起きてよ……」
⸻
のあ、えとの肩に触れる。
⸻
ぺた。
⸻
赤い。
⸻
のあ
「……え。」
⸻
自分の手。
真っ赤。
⸻
理解できない。
⸻
るな
「やだ……」
⸻
るなもえとの手を握る。
⸻
また。
赤。
⸻
るな
「なんで……」
⸻
手が震える。
⸻
のあ
「えと、ねぇ、起きてって……」
⸻
触るたび。
血がつく。
⸻
制服。
地面。
全部赤い。
⸻
るな、涙止まらない。
⸻
るな
「さっきまで笑ってたじゃん……!」
⸻
のあ
「パンケーキ食べてたじゃん……!」
⸻
えと。
返事しない。
⸻
遠くで。
誰かが救急車呼んでる。
⸻
周囲の人たち。
青ざめてる。
⸻
でも。
のあとるなは。
ただ。
えとのそばから離れられない。
⸻
のあ
「死なないで……」
⸻
るな
「お願いだから……!」
⸻
その時。
道路に落ちてたスマホ。
⸻
画面。
また光る。
⸻
『ゆあん』
⸻
のあ。
震える手で。
それを見た。
サイレンの音。
遠くから近づいてくる。
⸻
でも。
トラックは。
⸻
止まらなかった。
⸻
のあ
「……え。」
⸻
るな
「うそ……」
⸻
そのまま。
トラック。
走り去っていく。
⸻
タイヤの音だけ残して。
⸻
周囲。
騒然。
⸻
「逃げたぞ!!」
「ナンバー!!」
「誰か見て!!」
⸻
のあ。
呆然。
⸻
るな
「なんで……」
⸻
えとは。
まだ動かない。
⸻
のあ
「誰か……誰か助けてよ……」
⸻
るな。
震える手で。
えとの服を握る。
⸻
るな
「えと……お願い……」
⸻
血。
止まらない。
⸻
そこへ。
救急隊。
駆け込んでくる。
⸻
救急隊員
「離れてください!」
⸻
のあ
「助かるよね……?」
⸻
返事はない。
⸻
救急隊員たち。
真剣な顔で処置開始。
⸻
るな。
その表情見て。
余計に涙が溢れる。
⸻
そして。
のあの手の中。
えとのスマホ。
⸻
また。
震える。
⸻
『ゆあん』
⸻
何度も。
何度も。
着信していた。
救急車の中。
のあとるな。
ただ震えてた。
⸻
頭が真っ白。
⸻
さっきまで。
カフェで笑ってた。
⸻
なのに。
今。
目の前には。
動かないえと。
⸻
るな
「……。」
⸻
のあ
「……。」
⸻
誰にも連絡できない。
⸻
ゆあんにも。
⸻
スマホは。
何度も着信してる。
⸻
『ゆあん』
⸻
画面が光るたび。
胸が締め付けられる。
⸻
でも。
どう言えばいいのか分からない。
⸻
“えとが轢かれた”
⸻
そんな言葉。
口にした瞬間。
全部本当になってしまいそうで。
⸻
病院到着。
⸻
ストレッチャーが急いで運ばれていく。
⸻
のあとるな。
その後ろを。
ふらふらついていく。
⸻
その時。
⸻
???
「……もしかして。」
⸻
声。
⸻
振り向くと。
白衣姿の男性。
⸻
落ち着いた雰囲気。
でも。
どこか焦ってる。
⸻
男性
「えと様のご友人の方ですか?」
⸻
のあ
「……え。」
⸻
るな
「は、はい……」
⸻
男性。
軽く頭を下げる。
⸻
男性
「初めまして。」
⸻
男性
「私は赤城家専属の緊急看護師です。」
⸻
のあとるな。
固まる。
⸻
男性
「普段はこちらの病院で研究員をしていますが……」
⸻
男性の視線。
運ばれていくえとへ向く。
男性看護師。
落ち着いた様子でスマホを取り出す。
⸻
男性
「……私から赤城様に――」
⸻
その時。
⸻
処置室の扉が一瞬開く。
⸻
中。
血。
大量。
⸻
医師たちの緊迫した声。
⸻
「早く!!」
「輸血準備!!」
⸻
男性看護師。
視界が止まる。
⸻
男性
「……は?」
⸻
彼は。
ただの体調不良だと思っていた。
⸻
“えと様が搬送された”
その連絡しか来ていない。
⸻
だから。
軽い貧血。
過呼吸。
そういうものだと。
⸻
でも。
違う。
⸻
ストレッチャーの上。
血だらけのえと。
⸻
男性の顔色。
一瞬で消える。
⸻
男性
「……轢かれ、」
⸻
理解した瞬間。
⸻
カタン。
⸻
スマホ。
床へ落ちる。
⸻
のあとるな。
震えながら見上げる。
⸻
男性。
完全に固まってる。
⸻
男性
「……嘘だろ。」
⸻
次の瞬間。
⸻
男性
「赤城様に知られたら……」
⸻
顔が青ざめる。
⸻
その時。
⸻
『ゆあん』
⸻
また。
えとのスマホが震えた。
病院の廊下。
サイレンの残響みたいな空気。
⸻
のあとるな。
椅子に座ったまま震えてる。
⸻
えとのスマホ。
また光る。
⸻
『ゆあん』
⸻
男性看護師。
数秒その画面を見る。
⸻
表情。
完全に硬い。
⸻
でも。
深呼吸して。
⸻
男性
「……私から連絡しますね。」
⸻
静かな声。
⸻
のあ
「……。」
⸻
るな
「……お願いします……」
⸻
2人とも。
もう自分で話せる状態じゃない。
⸻
男性。
えとのスマホを手に取る。
⸻
少しだけ。
躊躇う。
⸻
そして。
通話ボタンを押した。
⸻
数秒。
⸻
すぐ繋がる。
⸻
ゆあん『えと?』
⸻
声。
いつも通り。
⸻
ゆあん『遅い。迎え行こうかと思ってた。』
⸻
男性看護師。
言葉が詰まる。
⸻
ゆあん『……えと?』
⸻
男性
「……赤城様。」
⸻
沈黙。
⸻
ゆあん。
一瞬で察する。
⸻
ゆあん『……誰。』
低い声。
⸻
男性
「赤城家専属緊急看護師の黒崎です。」
⸻
ゆあん『なんでえとのスマホ持ってる。』
⸻
黒崎。
唇を噛む。
⸻
黒崎
「……えと様が、現在病院へ搬送されています。」
⸻
数秒。
無音。
⸻
ゆあん『……は?』
⸻
黒崎
「交通事故です。」
⸻
その瞬間。
⸻
ガタンッ!!
⸻
電話越し。
何かが倒れる音。
⸻
ゆあんの呼吸。
止まったみたいに静かだった。
電話越し。
物が倒れる音。
荒い呼吸。
⸻
ゆあん
『……何病院。』
⸻
黒崎
「虹桃中央病院です。」
⸻
返事。
ない。
⸻
黒崎
「赤城様?」
⸻
数秒後。
⸻
ゆあん
『今行く。』
⸻
ブツッ。
通話終了。
⸻
黒崎。
スマホを下ろす。
⸻
のあとるな。
青ざめたまま。
⸻
るな
「……来る?」
⸻
黒崎。
静かに頷く。
⸻
黒崎
「恐らく、もう向かっています。」
⸻
その時。
⸻
病院の外。
⸻
キキィィィィッ!!!
⸻
車のブレーキ音。
⸻
異常な速さ。
⸻
黒崎。
顔色変わる。
⸻
黒崎
「……もう来た。」
病院入口。
自動ドアが開く。
⸻
足音。
⸻
速い。
⸻
看護師たち。
ざわつく。
⸻
「赤城様……!」
⸻
ゆあん。
現れる。
⸻
息切れてる。
髪も乱れてる。
⸻
でも。
表情がない。
⸻
ただ。
目だけ。
異常に怖い。
⸻
のあとるな。
立ち上がる。
⸻
のあ
「ゆ、あん……」
⸻
ゆあん。
2人を見る。
⸻
そして。
2人の制服。
⸻
血。
⸻
その瞬間。
⸻
ゆあん
「……えとは。」
⸻
声。
低い。
⸻
るな。
涙止まらない。
⸻
るな
「ご、ごめ……」
⸻
ゆあん
「えとはどこ。」
⸻
黒崎。
すぐ前へ。
⸻
黒崎
「現在処置中です。」
⸻
ゆあん。
処置室のランプ見る。
⸻
赤。
⸻
ゆあん。
数秒。
動かない。
処置室の赤いランプ。
まだ消えない。
⸻
ゆあん。
立ったまま。
呼吸だけ浅い。
⸻
のあ
「……ごめん……」
⸻
るな
「私たち、えとに……」
⸻
その瞬間。
⸻
ゆあん
「なんで。」
⸻
2人。
びくっと震える。
⸻
ゆあん。
目が虚ろ。
⸻
ゆあん
「なんでえとが庇った。」
⸻
のあ
「……っ。」
⸻
ゆあん
「なんでお前ら無事なんだよ。」
⸻
るな
「……!」
⸻
ゆあん。
完全に壊れかけてる。
⸻
ゆあん
「なんでえとだけ……」
声が震える。
⸻
のあ。
涙止まらない。
⸻
のあ
「ごめ、ごめんなさい……!」
⸻
ゆあん。
一歩前に出る。
⸻
黒崎
「赤城様!」
⸻
ゆあん
「俺が一緒なら――」
⸻
黒崎、咄嗟に止める。
⸻
黒崎
「落ち着いてください!!」
⸻
ゆあん。
振り払おうとする。
⸻
黒崎も必死。
⸻
黒崎
「こんなことしたらえと様に嫌われますよ!!」
⸻
その言葉。
⸻
ゆあん。
止まる。
⸻
空気。
静まる。
⸻
ゆあん。
数秒。
動かない。
⸻
そして。
⸻
力が抜ける。
⸻
ゆあん
「……。」
⸻
黒崎。
ゆっくり手を離す。
⸻
ゆあん。
ふらふら後ろ下がる。
⸻
のあとるな。
ただ泣いてる。
⸻
ゆあん。
もう2人を見ない。
⸻
そのまま。
待合室の椅子へ。
⸻
どさっ。
⸻
座るというより。
崩れ落ちる。
⸻
そして。
うずくまる。
⸻
ゆあん
「……っ……」
⸻
肩。
震えてる。
⸻
顔見えない。
⸻
でも。
泣いてる。
⸻
ゆあん
「えと……」
⸻
小さい声。
⸻
今まで。
どれだけ嫉妬しても。
どれだけ独占欲強くても。
⸻
“失う”
なんて。
考えたことなかった。
⸻
待合室。
静か。
⸻
ただ。
ゆあんの押し殺した泣き声だけが響いてた。
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コメント
1件
わっっっ!!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!? もうね、最初のゆあんの「行かないで」が可愛すぎてにやにやしてたのに!!後半急展開すぎて心臓止まるかと思ったよ😭😭😭💔💔💔 えとは自分を犠牲にしちゃって、のあとるなを庇うところがもう…優しすぎて泣ける。そして病院に来たゆあん、普段あんなに強気なのに「えと…」って声震わせて崩れ落ちるところ、私も一緒に泣きそうになったよ…。 「帰ったらキスしにいくから」ってあの時の台詞が今は逆に胸に刺さるよ…お願い、えとには生きててほしい!!😭🙏 次の話、マジで心の準備してから読むね、ゆめかは耐えられるかな…💦