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今日も帰り遅くなってしまった…
夢見て看護師になったのはいいけど、仕事量多いな〜。まっ辞めないけど
そう心の中で独り言喋りながらいつもの帰り道を辿る。
パリーンと静かな道に合わない大きな音が鳴る。強盗?!と思い私は数ヶ月だけやった柔道が役に立つと考え構える。どこから来てもいいようにバッグは地面に置いて、スマホと財布だけどポケットに入れた状態で暗い空間を見回す。だが“助けてー!”や“強盗!”
と言った叫びが聞こえないので地面に置いたバッグを取り、また歩く。一応音ので何処を見に行くと、廃墟の1階部分の窓ガラスが割れて居た。スマホのライトをつけ地面を照らす。
「ヒュッ」と小さな叫びとも言えない声が出た。
そこには人の切られた手があった。すぐスマホで警察に電話しようとしたが遠くから車の音がした。普段なら気にならない車の走行音。だがこの時だけは怖かったもしかかしてヤクザ?!
ここに私が来たのバレたら殺される?どうしよ
ここから早く離れないと!!とパニックになりながら廃墟の後ろに行き、柵を超え帰ろうと考えたが思ったより柵が高く登るの躊躇した。
そうしてると車は廃墟の敷地内に入ってくる。車のエンジンが切られる。複数の人の足音が廃墟内に入り、私は焦り身を屈め出て行くの待つ。
「やり過ぎだろ…」
「南雲さんの現場だし仕方無いでしょ、あの人荒いんだからさ〜、早く片付けて飯行こうぜ」
「これ見たあとご飯行けるわけ無いよ」
と声を聞く限り3、4?人の男の人が喋ってる
その数分後
「アンタら掃除道具忘れてんぞ」と女の人の声が聞こえる。女の人も居るんだ…と徐々に私は冷静さを取り戻した。
「終わったな、戻るぞ〜」と言って彼らは車に乗り敷地から出て行く。すぐにでもここから逃げたかったが車の音が遠くなるの待つ。
「バレなくて良かった…」そう言いながらスマホをだし時間を見る。
0:49。私が最後時間見た時は0:37。10分しか経っていないのに数時間ここで隠れていたかのように思えた。
警戒しながら廃墟の後ろから出る。一応と思って中を見ると私が見た手は綺麗に片付けられて居た。警察にも電話しようか悩んだがもし自分が電話したことがあの人たちにバレたら次、片付けられるのは自分だと察したので今日は何も見ていなかったことにした。今日みたことは全部夢ってことにすれば大丈夫。
そう自分に言い聞かせながら家に帰る。
「まじかよ…」私がそう言うのも仕方ない。
だって玄関の前に大男が倒れてる。しかも血だらけで。これじゃさっきまで自分に言い聞かせたことが無意味になっちゃう。と考えながら
生死の確認の為首元に手を近づける。
ドク…ドク…と正常の血脈と言えなかったが
生きてるのは生きてる。
看病するのが正解か?救急車呼ぶのが正解か?と1人で悩む。
結果、
「連れてきちゃったよ…」
怪我の処置を終わらせ、私が間違えて買った
LLサイズのパジャマを着ながら 私のベットに寝る彼を見ながらそう呟く。
彼が着ていた黒のスーツを洗濯機の中に入れ
洗濯する。それを待っている間、私は晩御飯を食べる
彼のスーツを乾かす
「さぁ〜今日どこで寝よう」
私の家にはソファーが無いから彼をベットで寝かすと私の寝るところが無くなってしまう。
そう言っても彼をベット以外に寝かせる所が無い。
「床でねるか、それと明日から4日間ぐらい有給取るか〜」
ご飯を食べ終わらせ自分の部屋に行く。起きる様子が無いからベットの隣にゼリーと水を置いて部屋を出た。
【翌朝】
「腰痛いな〜、」
と言いながら朝ごはんを作る。一応彼を見てみたがまだ起きていなようだった。だから寝てる彼にも食べやすいようにほぼ液体のお粥を作った。それをコップに移し部屋に行く。
「失礼しま〜す…」と言い私は彼の口にスプーンを近づける。少しづつお粥を彼の口に流し込む。
「飲み込めてる…よかった〜」とまた彼の口にスプーンを近づけ、食べさせる。半分ぐらいになってきた所で彼が食べなくなったのでコップを持って部屋を出ようとドアノブに手をかけた瞬間
「…赤尾?」彼がそう一言。
「はい?」と私は振替ながら彼に聞く
「赤尾!赤尾生きてたの?!も〜死んだ時は びっくりしたよ〜」そう言う彼の声が明るかったが震えていた。
「坂本くんにも報告しないと!それと――― 」
「ち、違います!」
人違いって伝えないと、
「人違いです、私赤尾ではありません..」
私の一言に彼は驚いていた。顔に出していなかったが目ですぐにわかった。数秒彼が私の顔をじっくり見た後
「ほんとだ〜!よく見たら全然違うね、赤尾のトレンドマークの長いまつ毛ないし髪型もこんなのじゃなかったな、しかも赤尾はこんな服着る訳ないし、身長も全然違うじゃ〜んよく見たら赤尾こんな優しそうな顔しないよ〜
全然似てないね〜笑」
と早口で私に言う。
「君が赤尾じゃないならなんで僕が君の家に居るの?僕が持ってた長〜い銀色のケースは?
君、殺し屋なの? 」
部屋の空気が一瞬で変わった。彼の目がさっきまで私を赤尾さんと間違えていた時とは違い、獲物を見つけた獣みたいな目をしていた。
息ができない、体も動かせれない。冷たいナイフが首筋に当たってるような感覚。
あまりにも理不尽さを感じた。私はただ人助けしただけなのに。勝手に間違えられて、今度は殺される?そんなのおかしいでしょ笑
思わず笑ってしまった。人は死を目の前にすると情緒がおかしくなるみたい
「貴方が私の家の前に倒れていた、それを私が手当しました。ケースは玄関にあります。後、殺し屋でもありません」
ふ〜ん、とそれだけ言ってまた見つめて来る。