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こんなにちゃんと走ったのはいつぶりだろう。
学校を出て、歩けば15分くらいかかる図書館まで、多分5分もかからなかった。さっきまでの寒さが嘘のように消えた。
しかし、どの席を探してもいなかった。帰ったか。
図書館の時計を見ると、もう18時過ぎだった。いつも17時半頃には勉強を終えて帰っている。帰ったか。
駅の改札を通ろうとしたとき、思い出した。
スマホを開いた。
『図書館2時間以上居たらだめらしいから◼︎◼︎のフードコートで待ってるわ』
遅えな、萩原。
スマホを見ると18:20と表示されていた。学校は18時で閉まるからどれだけ長引いててももう来るはずなんだけど。
お腹が空いてきたのでハンバーガーを食べながら萩原を待っていた。
文化祭のときも萩原のこと待ったな。
そんなことを考えていたとき、
「花田」
名前を呼ばれ振り返ると、息を上げる萩原が側に来た。萩原は私の向かいの席にへたるように座った。