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「だ、大丈夫?」
萩原はまだ少し息を上げながら「ああ」と言った。
走ってきてくれたんだろうか。
「あ、委員会おつかれ」
「うん」
「下校時間までやってたの?」
「うん、LINE見てなくて一回図書館行った」
「あ、ごめん電話すればよかったか」
「いや、大丈夫」
「、、急いで来てくれた?」
「、、、いや、ああ、まあ」
素っ気ない返答だったが、温かみを感じた気がした。
「ありがとう萩原」
お礼を言うと、萩原は小さく頷いた。
「晩飯?」
私の手元のハンバーガーを見て萩原が聞いた。
「あ、うん。あこれ萩原の」
萩原の分も、と思って同じやつを2つ買っていた。
「、、別にいらねえけど」
「勉強教えてもらってるお礼」
そう言うと、萩原は少し戸惑いながらもハンバーガーを受け取った。
「じゃあ、また明日」
駅の改札を通って萩原と別れた。
「あ、花田」
振り返ると萩原がこちらを向いていた。それと同時に、電車が到着します、というアナウンスが聞こえた。
「あ、電車」
「いいよ、どした?」
「いや、待たせて悪かった」
「、、ううん、いいよしょうがないし」
「そうか」
「それだけ」
私は笑って、そっか、と返した。
今走れば電車に間に合うが、行きたくなかった。
どうしてか、なんて私が聞きたい。