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「ええよ。だって空野さんの事放ったらかしとくなんて出来んし、家に誰かおってくれたらぼくも嬉しいし」
じっとわたしを見つめる2つの宝石のような瞳は、わたしと目が合うとほんの少しだけ逸れた。オトモだと言うわたくもくんが、隣でふわふわと浮いている。
「カゲツがいいって言うならいいんじゃない?本当はオレの家でもいいよって言いたかったけど、任務と大学で割と忙しいし、その間女の子が家に1人って訳にもいかないじゃん。それにオレとカゲツ以外だと不安要素しかないというか……」
「星導はともかく小柳はアウトやろ。知らんけど」
「星導とロウは今度空野さんにも紹介するね。2人共悪い奴じゃないけどまあ……癖強いし」
伊波さんの口から知らない人の名前がポンポンと出てくる。同じヒーローだという星導さんと小柳さんの事は後日改めて紹介してくれる、らしい。
『えと、じゃあ、叢雲さんのところでお世話に、なります』
「ん、これからよろしくな。今日はもうゆっくり休んで、また色々空野さんの事教えて」
彼から差し出された手は、今までの誰よりも暖かい。そんな気がした。
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