目が覚めると、リビングの天井が見えた。誰かが倒れた私をリビングまで運んできてくれたのだろう。頭に置かれてあった冷たいタオルを机に置いた。机の上に、手紙とダークマターが置かれてあった。とりあえず手紙から読んでみようとしよう。『小林さんへ
起きたらそこのおにぎり食べて下さいね。後、もう早く寝て明日に整えて下さい。
白菊』
手紙の隣にはおにぎりと思えないダークマターが。まさか、海苔で黒く見えるだけ??お腹が空いてるし、食べ物と言ったらこれぐらい…。
恐る恐る口へ運ぶと…
ただのおにぎりだった。
一瞬戸惑ったものの一応全部食べ終え、自分の部屋に戻ろうとしたとき。
ピンポーン
チャイムが鳴った。
「はーい!今出まーす!」
今いるのは私だけだし、ここはすぐに出よう。そう思った時だった。
玄関の扉のガラスから、ポタポタと血が流れてきた。その瞬間理解した。この扉は開けてはならないと。ニンゲンの本能がそう言った。だが、もう遅かった。その扉の向こうにいたのは小さな女の子、琉夏と瓜二ついや小さい琉夏がいた。
「こんばんわ!るかおねーさん」
なんだ。子どもか。なら大丈夫…。
「ねぇ、なんで早く返してくれないの?」
その一言で琉夏の目は真っ赤に染まった。
熱い。音が気持ち悪い。目が痛い。
体中が痛い。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたい
こっちにこないで、かおをみせないで、
それはもうけしたのだから。
おねがいだから、もう。
「あは、いまふくざつってカンジ?」
「るかおねーさん。はやくわたしにかえしてね」
苦痛で身動きが取れないのかうずくまりうごめいているだけだ。
「またね。」
消えた。るかは消えていった。
「琉夏?」
誰かがわたしの名前を呼んだ。振り向くと髪の長い人だった。顔が見えない。
「大丈夫か?顔色悪いで」
この喋り方は…誰だっけ。誰でもいいや。とりあえず今は腹が減った。ご飯が食べたい。
「…琉夏?」
めのまえのひと、おいしそう。たべてみたい。
何があった。どうなってる。暗い。なんで。わたしはるか。わたしはるか。わたしはるか。だいじょうぶ、だいじょうぶ。くるしくない。いたくない。ただのにんげんのるか。にんげんの。
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