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そのままどれくらい経ったのか。
じゃぱぱは、たっつんに寄りかかったまま動けずにいた。
眠いわけじゃない。
でも、一人になった瞬間また全部抱え込みそうで、
離れるのが少し怖かった。
たっつんはそれに気づいているのか、
何も言わず背中を撫で続けている。
「……ねぇ」
小さな声。
じゃぱぱが遠慮がちに口を開く。
「ん?」
たっつんは優しく返した。
「俺さ」
「最近、みんなと話してても……ちゃんと笑えてるかわからんくて」
「……うん」
「なんかずっと、“ちゃんとしなきゃ”が頭にあって」
「配信でも、会議でも、企画でも」
「失敗しないようにって、そればっか考えて」
じゃぱぱは苦しそうに眉を寄せた。
「前は楽しかったのに」
「最近、“怖い”の方が大きい」
その言葉に、たっつんの表情がゆっくり曇る。
じゃぱぱはたぶん、
限界を超えてからじゃないと弱音を吐けない。
だから今出てくる言葉は、
ずっと押し込めてた本音なんだろう。
「……期待されるの、しんどいか」
たっつんが静かに聞く。
じゃぱぱは少し迷ってから頷いた。
「嬉しいんよ?」
「応援してもらえるのも、頼ってもらえるのも」
「でも、その分、“期待外れになったらどうしよう”って思ってしまう」
「……」
「みんなが好きだからこそ、失敗したくない」
その声は震えていた。
たっつんはしばらく黙っていたけれど、
やがてぽつりと言った。
「じゃあさ」
「?」
「お前、“完璧なリーダー”やないと愛されへんと思っとる?」
じゃぱぱの呼吸が止まる。
「……え」
「失敗せんくて、ずっと強くて、全部出来る人間じゃないと」
「みんな離れてくって思っとる?」
図星だった。
じゃぱぱの目が揺れる。
たっつんはそれを見て、小さく息を吐いた。
「そんなわけあるか」
きっぱりした声だった。
「お前が笑っとるから、頑張っとるから好きなんちゃう」
「じゃぱぱやから一緒におるんや」
「……」
「弱ってても、不器用でも、頼るの下手でも」
「それ込みでお前やろ」
じゃぱぱの目にまた涙が滲む。
「……でも」
「迷惑、かける」
「かけろって言っとるやん」
たっつんは少し呆れたみたいに笑った。
「俺ら仲間やで?」
「片方だけ支える関係なんか、長続きせんわ」
それから少しだけ真面目な顔になる。
「それに」
「?」
「俺は、お前に頼られる方が嬉しい」
その言葉に、
じゃぱぱの顔がゆっくり上がった。
たっつんは照れもなく続ける。
「無理して笑っとるお前見る方がつらい」
「しんどい時くらい、“助けて”って言ってほしい」
静かな声だった。
でも、まっすぐだった。
じゃぱぱは何か言おうとして、
結局うまく言葉にならなくて。
代わりに、たっつんの服をまたぎゅっと掴む。
するとたっつんが少し笑う。
「……ほんま、限界まで我慢するよな」
「……ごめん」
「そこ謝るな」
即答。
そのあと、たっつんは少しだけ迷うように視線を落としてから、
そっとじゃぱぱの額に自分の額を軽く当てた。
距離が近い。
じゃぱぱが目を見開く。
「た、たっつん……?」
「安心しとけ」
低く優しい声。
「お前が頑張れん日あっても」
「俺らがちゃんと隣おるから」
その言葉が、
張り詰めていた心の奥にじわっと染み込む。
じゃぱぱはとうとう耐えきれなくなったみたいに、
たっつんの肩に顔を埋めた。
たっつんは何も言わない。
ただ、
「もう一人で抱えんでええ」
って伝えるみたいに、
抱きしめる腕に少しだけ力を込めた。
コメント
1件
うわあ……読み終わってしばらく動けなかった😭💕 「期待外れになったらどうしよう」って気持ち、すごくわかるよ……。でもたっつんの「それ込みでお前やろ」がマジで尊すぎて、心臓ぎゅってなった。額をくっつけるシーン、距離感がもう恋人かよって思ったけど、それ以上に「隣におる」って言葉が染みる……。一人で抱え込まなくていいんだって、読んでるこっちも救われた気がした🥺✨ もか⚡️さん、こんなに優しい空気を紡げるのすごすぎる……!続きが待ち遠しいです🌸