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幸二は少し焦った様子で、
「いや、特に意味はないよ。大地君、義姉さん、また来ますから」
と言い、幸二が出て行こうとして振り返ると、
「兄貴、ちょっといいかな?」と幸二が言ったため、
幸雄は幸二の後を追い病室を出た。
二人は病室を出て、前の廊下を少し歩くと、
「さっきの話の件だけど、ジャガーズの田村の事である噂を聞いたんだ」
と幸二が言ったため、
「何だ、話してくれ」と幸雄が言った。
「確か二週間くらい前、俺が偶然、この病院のロビーでジャガーズの田村を見かけたんだよ。サングラスもかけずに、身長も高かったので、他の人たちも恐らく田村に気付いていたと思う。そして、ある女性が俺に(あの人は確かジャガーズの田村選手ですよね?)と言ったんだ。
俺は間違いないでしょうと断言した。すると、彼女は(最近よく小児病棟に来ているらしいですよ)
と言ったため(見ず知らずの子供達にわざわざ会いに来ているのですか?)と聞くと、
(最近、田村選手の人気も無くなってきているから、サインボールを配っているみたいですよ。人気回復でもねらっているのかしらね)と言ったんだ。
だから、さっき俺はそのように話したんだよ」と幸二は説明した。
「ジャガーズの田村はそんな人ではないよ」と幸雄が言うと、
「何でそんな事が兄貴に分かるんだ?」と幸二が言った。
「彼は大地に会いに来てくれたんだよ。お前が思っているような気持ちは100%ないと信じているよ」と幸雄は言った。
「でも、どうして大地君にだけ会いに来ているの?」と幸二が言ったため、
幸雄は最初から経緯を幸二に話すことにした。
「兄貴すまない。俺の早とちりで」
「別にお前が謝る必要はないだろ」と幸雄が言った。
「いや、謝らなければならない事があるんだ。これを見てくれるか?」
と言い、幸二は手提げかばんより写真週刊誌を取り出し、あるページを開けて幸雄に見せた。
「まさか?」と幸雄が尋ねると、
「本当に申し訳ない。そんなことを知らずに、嘘を書いてしまった」
「お前は一体何ということをしてくれたんだ! 彼が試合に出ていない理由をがやっと理解ができたよ。まさか、お前がそんなことをしていたなんて俺は情けない。もう二度とこんなつまらない記事を書くんじゃないぞ!」と幸雄が強く言った。