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なんだかんだでオーターは執務室に着き、ドアノブに手をかけ開けた。
ガチャ、キイ。
「やあ、オーター。」
室内に先程までオーターの頭の中を占めていた、
恋人のカルドがソファに座っていた。
「カルド。来てらしたのですか?」
「うん。休憩がてら、愛しい君の顔を見にね。」
「また貴方はそのような事を言って。」
「本当の事だよ。」
「・・・・ッ。」
ポッとオーターの頬が赤く染まる。
(付き合って三ヶ月。やる事はやっているのに、初心なところが本当に可愛いよねオーターは。 いや、オーターはいつでも可愛いか。)
頬を染めるオーターを見つめながら、カルドが心の中で惚気る。
「いつまでもそんな所で突っ立っていないでここおいでよ。」
カルドが自身が座っているソファの隣をポンポンと叩く。
(ここは私の執務室の筈ですが。)
「はい。」
内心で軽くツッコミつつ、オーターはドアを閉め、カルドの待つソファまで歩いて行き彼の隣へとチョコンと座った。
すると、すかさずカルドがオーターの肩に手を回して自身の方へと引き寄せる。
二人の距離がゼロになり、オーターはカルドに控えめにすりっと頭を擦り寄せた。
その仕草にカルドは、口元を緩めた。
(可愛いな。と、そうだ。)
「ねぇ、オーター。」
「はい。何ですか?」
寄り添ったままカルドがオーターに呼びかけ、
その呼びかけにオーターが返事をする。
「さっき廊下でツララと随分仲良くしていたようだけど、どうしたの?」
カルドの問いかけに、オーターは固まった。