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Your heart is mine.
白い天井と白いベッド。
目が覚めると、そこは知らない場所で、知らない人に囲まれていた。
いち、にい、さん、しい、ご。5人の、男の人達がこちらを見つめていた。
彼ら全員が、何故か不安そうな眼をしている。
周りを見渡すと、ここは病室のような場所だった。自分の寝てるベッドと、サイドテーブル。小さな本棚。椅子が二脚。窓には藤色のカーテンがついている。
点滴の刺さった自分の腕は、病人のように白くて細かった。ずっと寝ていたのだろうか。体のあちこちが痛い。心電計のようなものも繋がれている。
そういえば、俺の名前は?そもそもどうしてこんなところにいるんだ。
寝起きだからか頭が働かない。霧がかかったようで、何も思い出せない。彼らの名前は?何も思い出せない理由すらも思い出せない。
「俺は……誰ですか」
「貴方達は、誰なんですか?」
なんとなく、空気が揺らいだような気がした。
目の前の彼らが目配せをすると、中央に立っていたパンダのパーカーの青年が口を開いた。
「君の名前は、スマイル」
「君は、記憶を失っている」
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