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薬の作り方、包帯の巻き方。メンタルケアの仕方、本の内容、生活の仕方。
料理の作り方、人の支え方。
これは全部、完璧じゃないといけない。
じゃないと、あの子たちを守ることができない。
今日も学校。
女子生徒「風神さんはすごいね」
朔「そんなことないよ」
これが、私のいつもの返答。
これは普通でしょ?
だって、生きるためだから。
才能は、みんなの方があるよ。
弟「おねぇちゃん、むりしてない?」
朔「大丈夫だよ」
妹「あたちたちもてつだう!」
朔 「2人は休んでおいて」
私は、この子たちのために、誰かのために何かできるなら、幸せだよ。
小学校の頃に比べれば。
男子生徒「綺麗事なんて気持ち悪い!」
男子生徒「お前、おとーさんもおかーさんもいないんだろ!ばーか!」
女子生徒「ちょっと!そんな言い方ないじゃない!」
朔「別にいいんだよ。本当のことだから」
本当だもの。
お父さんもお母さんもいない。
でも、それで幸せじゃないって決めつけないで。
アンタたちより、私は幸せ。
…。
あ、こんなこと、思っちゃだめだな。
あの子達に悪影響だ。
勉強も、料理も、学校生活も、見た目を整えるのも、欲求を抑えるのも、お金の節約も、 全部完璧でなくちゃ。
あの子達のために、完璧でなくちゃ。
お母さんだって、これぐらい大変だったように。
お父さんだって、病気を頑張って耐えたように。
あの子達の親代わりは、私しかいないんだから。
朔「今月のバイトはー…」
クラスメイト「朔!朔、なんか、!」
朔「え、」
顔を上げたら、目の前には緑色の何か。
あの子達は、大丈夫かな。
お買い物、できてないや。
あ、ご飯、作り置きしてたかな。
そして人類は、皆石化した――。
こんなに寝てちゃだめだ。
早く起きないと、あの子達が危ない。
何年も、何十年も経ってるような感覚。
早く起きてよ、私。
おじいちゃんのお墓参りがまだだよ。
お母さんが悲しんでるよ。
お父さんが呼んでるよ。
なんで、動いてくれないの。
お願い、動いて。
ねぇ、神様。
私、変なことしちゃった?
怒られるようなこと、しちゃった?
だから夢から覚めないの?
もうちょっと、頑張らないといけなかった?
ねぇ、神様。
ごめんなさい。
ごめんなさい、もっと頑張るから。
ごめんなさい、もっと気をつけるから。
ごめんなさい、もっとお墓参り行くから。
ごめんなさい、もう、人に頼らないから。
神様、どうしてなの?
返事は返してくれないの?
何にもないことが、罰なの?