この作品はいかがでしたか?
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灰谷蘭ちゃんのお話です!!!!!
⚠️ネタバレ注意!!
・本誌と内容違う🫠
・若干暗めかも!!
最後まで見てってね〜 すたーと!
俺の名前は灰谷蘭。俺には大切な弟がいる。物心ついた時から弟とはいつも一緒に居た。だけど、本当は弟が俺の事を好きじゃないことも仲良いフリをしている事も気づいていたんだ。でも俺は気づいていないフリをして、弟、いや竜胆に話しかけていた。だんだん話しているうちに好きになってくれないかな。なんて淡い期待を抱いて、俺は毎日を過ごしていた。
俺は昔から空気を読むのが得意だった。
だから俺はいつまでも気づいていない”フリ”をしていた。
だってそうすれば、竜胆は俺をお兄ちゃんとして接してくれるから。無条件で竜胆といつまでも一緒にいられるから。
兄と弟。結局俺はその関係を利用していただけの性格の悪いやつなんだけどさ、笑
昔から俺たちは親からひどい虐待を受けていた。
当時、竜胆はまだ小さかったため、殴られたらすぐに泣いてしまい、それを見て親父がまた面白そうに殴る。
俺はその光景を見たくなかった。耐えられなかった。泣いてる竜胆を助けてあげたかった。
だから俺は、自分の両親を殺めてしまった。
でも仕方なかったのだと思う。だって弟を守るのが兄の役目だから。散々母にそう言い聞かされてきたから。母と昔約束したのだ。死んでも竜胆を守ると。
なぁ、? ? 俺のやった事は正しかったのかな、?
なんて、、考えても無駄か。
「……ハッ ! ! ! ! 」
…最悪だ。またこの夢か。昔の夢。思い出したくもないのに。しかも何でよりにもよって今日なんだよ。
そう、今日は灰谷蘭にとって特別な日なのだ。今日は両親の命日であり、決戦の日。
「…竜胆いつも無茶するからなぁ、今日も守ってやんねぇと…笑」
それが俺の唯一の”約目”だから。
…守るとか訳の分からないことをほざいてた癖に俺はあっさり三ツ谷隆と柴八戒に倒されてしまった。
ほんと、だせぇな…俺。
こんなんじゃいつまで経っても好きになってもらえるわけが無い。もっと大将みたいにならないと。なんて考えていたら俺らの周りに人がゾロゾロ集まってきた。
どうやら、昔ボコした野郎共が今になってやって来たらしい。 よーし、少しくらいは相手してやるか。と思い、立ち上がろうとした時、そいつらはいきなり銃を取り出して竜胆に向けた。
そして引き金を引き、気持ち悪い笑みを浮かべながら撃った。
間一髪だった。
俺が竜胆を庇っていなかったら竜胆は心臓を撃ち抜かれ、確実に即死していた。
そう、あいつらが撃つ前に、俺は急いで竜胆の前に行き、かばうような体勢をとったのだ。
ほんと、竜胆が撃たれなくてよかった、
安心したのか、………それとも痛さからか。俺は地面に倒れ込んでしまった。
すると竜胆が心配したような顔で俺の名前を呼び、近づいてきた。
でも正直、俺は自分が撃たれたことなんてどうでもよかった。
それよりも、
「りん…ど…?? どこも…け、がしてない…??」
竜胆が怪我してないかが心配で。
俺が大丈夫か聞くと、竜胆は必死に首を縦に振った。
「よかった、… 。俺、ちゃんと守れ、たんだね、 最期、くらいは、竜胆のケホッおに、いちゃん、に、なれた、かな、笑」
嗚呼、ほんとによかった。今まで竜胆には苦しい思いばかりさせてきちゃったから。守れて、母さんとの約束を果たせて、ほんとにほんとによかった。もう思い残すことは無いな。
そうして俺、灰谷蘭の長い長い人生は幕を閉じた。
俺が亡くなる直前、竜胆が「 兄ちゃん大好き 」って言ってくれたような気がするのは俺の聞き間違い、かな。
でも、もし本当に言っていたのだとするなら俺は1番の幸せものだ。
俺は最後まで灰谷竜胆のことが”大好き”だった。
何十年も先、天国で会えた時は昔こんな馬鹿やったなってお互い本音で言い合える関係になれたらいいな。
あんまり早くには会いたくないから気長に待ってるな。竜胆。
コメント
6件
ガチで泣いた。
さすがに泣きました…(´;Д;`)