テラーノベル
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俺は心の中で茉莉子さんの想いに涙が出た
「そっか、、わかったよ。茉莉子さん。」
成千神は、本殿の中から茉莉子に優しく微笑み、そっと茉莉子の側に行き泣いている茉莉子の背中をゆっくりと優しく撫でた。
「泣かんでええんよ。茉莉子さん。あんたは、ほんまに変わらんな。昔も今も」優しい声色で茉莉子に伝えた。
見えないであろうはずなのに、ゆっくりと顔を上げて、成千神の方を見て、萎んでいた花が咲き誇るかの様に笑った。成千神は、息を呑み少し驚いた。
「見えるはずないやろ、、、」ぽつりと呟くと茉莉子から視線を外し、その瞬間
「神様、、いつも見守ってくれてたの?」
と言った。
「茉莉子!」と鳥居の方から黒の傘を差した男性が近づいて来た。
「ほら、帰ろう。」
「お父さんどうして?
「雨の中買い物行って来るって行ったきり、帰って来ないから、、それにだいたいお前は、昔からここの神社に来ることが多かったから、何かあるたびに」優しい表情をした後彼女の肩を抱きゆっくりと本殿に背を向けた。
「見えてる、、?いや、見えるはずがない」
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