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「おーい。夜月。起きろ〜。」
ん?…あ、
「あれ?私…。」
「やっと起きた。おーい、日向〜。夜月が起きたぞ〜。」
「私、洞窟で倒れた…?」
「そうだ。あんなところで倒れんなよな。運ぶの大変だったんだから。」
「ありがと」
…助けられちゃったな。私、もっと、頑張らないと。足を、引っ張らないように。
「夜月!あ一良かった〜。」
「心配、かけちゃったね。私は、もう、大丈夫だよ。」
「良かった…。ほんとに。」
こんなふうに考えてくれてたんだ。昨日、 会ったばかりなのに。…あれ?本当に昨日かな…。ま、いいか。
「よし、夜月。今日は魔法の習得だ。」
え?え?1日寝過ごした?やっぱり?ずっと倒れてたんだ。そりゃ、あんなに心配するな〜。なんか、ごめんね。日向。
「謝らないでよ!」
え…これは…私の記憶?現実世界の、日向だ…。
「謝られるよりも、ありがとうって言ってくれる方が、嬉しいから!謝らないでよ…夜月…。」
ああ…ごめんね…いや、ありがとう。日向。
「おーい、なにぼーっとしてるの〜。 早く来てよ!」
「うん!」
現実世界には、戻れないかもしれない。でも、私は、精一杯、生きていこう。楽しむために。色々なことを、するために。
それから、3週間後。魔法の習得が終わり、マナは5000ぐらいに。…今日は、洞窟の日。
イノシシを楽々倒す。前の私とは、比べ物にならないくらいに、剣が上達。強くなった。
次。カエル。一番最初に見たとき、『カエル!?』って、言っちゃった。驚かれたから、なんとか誤魔化したけど。そんなカエル。舌を使い、攻撃してくる。中距離タイプ。まあ、今の私達は、簡単に倒せる相手だけどね。
次、トラ。カエルから、急にトラに。ありえないって思ったよ。そんなことある?って。今では、1撃。普通に倒せる。
次。ライオン。トラと似ている。1撃。普通に倒せる。
そして、ここからは、行ったことがない。ライオンでストップしてたから。次のモンスターは…、え?
竜。ありえない。1匹だからいいけど。この洞窟のボス感出てる。こいつを倒せっと。まあ、大丈夫だろう。———全然大丈夫じゃなかった。普通に強い。でも、ここまで来たからには、倒しきる。絶対に。日向が、竜の尻尾を受け、はじく。
「夜月!」
「せい!」
私の一撃が決まった。 倒せた。 いや〜。 強かったな〜。
「誰!」
不意に、日向が叫んだ。
「お前ら、強いな。あの竜を倒すなんて。」
「名前はなんだよ。」
「俺は、流海。水の魔法だ。お前らは?」
「こっちから順に、氷水、夜月、日向。順に、氷、夜、昼。」
「おいおいマジかよ。1人しかいないと言われている昼と夜、そして、珍しい氷かよ。お前ら、 何者だ?」
私達は答えない。あれ?こっちの世界の人なら、答えられるのかな?もしかして…
「まさか、答えないとはな。即答できて当然なのに。本当にお前ら、この世界の人間か?」
「君、勘が良いね。私は、この世界の人間じゃない。」
「他は?」
「この世界の人間。」
「そうか…じゃあな。異世界人。」
…やっぱり…日向は———
「帰ろっか。2人とも。」