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こちらは番外編となっております!
ぜひ本編を見てから読んでいただけると嬉しいです!
作戦報告書を閉じ、ドズルは小さく息を吐いた。
机の上には簡潔な文字列。
成功、帰還、被害軽微。
――だが、その裏にどれだけの綱渡りがあったかは、
この紙切れからは読み取れない。
ドズル「……ほんと、無茶するやつらだ」
独り言のように呟き、椅子から立ち上がる。
基地の通路を進むと、ちょうど向こう側から二人が歩いてくるのが見えた。
おんりーとMEN。
並んでいるが、妙に距離が近い。
ドズル(……あー、はいはい)
声をかける前に、少しだけ立ち止まる。
二人は何かを話しているわけでもない。
だが、歩幅が揃っている。
視線も、無意識に互いの位置を確認している。
ドズル(戦場の癖が抜けてねぇな)
やがて二人がこちらに気づく。
おんりー「ドズルさん」
MEN「お疲れさまです」
ドズル「おう。
……体はどうだ」
MEN「問題ありません」
おんりー「俺も、大丈夫です」
即答。
少し早すぎる。
ドズルは腕を組み、二人を見比べる。
ドズル「……で?」
おんりー「?」
MEN「?」
ドズル「通信が完全に切れた時、
どうなるか分かってたか?」
一瞬の沈黙。
おんりーは視線を逸らし、MENは小さく肩をすくめた。
MEN「……まあ」
おんりー「……多少は」
ドズル「多少で済ませるな」
だが、声に怒気はない。
ドズル「普通なら、
どっちかが引く判断をする」
ドズル「でもお前らは、
“離れない”方を選んだ」
二人は否定しなかった。
ドズルは小さく笑う。
ドズル「……ほんと、厄介な相棒同士だ」
おんりー「すみません」
MEN「反省はしてます」
ドズル「嘘つけ」
即答だった。
ドズル「まあいい。
結果として、お前らは戻ってきた」
ドズル「それが全てだ」
少し間を置いて、続ける。
ドズル「ただな」
ドズル「次も同じ状況になったら……
今度は“俺たち”を巻き込め」
おんりーは目を見開き、MENは驚いたように眉を上げた。
MEN「……いいんですか」
ドズル「当たり前だ」
ドズル「相棒ってのは、
二人だけで完結するもんじゃねぇ」
ドズル「守る側も、
守られる側も、
全部含めてチームだ」
おんりーは、少しだけ安心したように息を吐く。
おんりー「……はい」
ドズルは二人の背中を見る。
傷はまだ癒えていない。
それでも、足取りは確かだった。
ドズル(……危なっかしい)
ドズル(けど)
ドズル(ああいう関係は、
簡単には壊れねぇ)
ドズル「休め。
次の任務は、少し先だ」
MEN「了解です」
おんりー「ありがとうございます」
二人は並んで歩き出す。
ドズルはその背中を、しばらく見送った。
ドズル(背中を預けられる相手がいる)
ドズル(それだけで、人は強くなる)
ドズルは静かに踵を返す。
次の作戦は、まだ先。
だが、確信だけは残った。
――この二人なら。
どんな夜でも、きっと戻ってくる。
こちらで番外編もラストとなります…!
長編集ではないといいつつも結構な長編となってしまいました…
最後まで見てくださりありがとうございました!