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〔第十九章:新しい関係〕
昨日、冬川が四季に呼ばれてた。
きっとケジメをつけに行ったんだろう。
その後どうなったかは俺は知らない。
だから、今日聞いてみることに。
「おはよう四季、どうだった…?」
「あのね…ちょっと意味わかんないかもしれないんだけどさ…」
「お試し関係ってな感じなの今…」
「お、試し…?関係…?ナニソレ?」
「あはは…やっぱりね…」
すると四季は一度深呼吸をし、口を開いた。
「一回付き合ってみて少しずつってこと、お互いを知ってからちゃんと話し合おうって」
「う〜ん…なるほど…?」
分からなくもない。
「後、日向みたいに敬語なしにしたの!これでカレカノっぽくなるし?」
「ははっ、そうかもね」
成功か失敗かよく分からないけど、いい感じの関係っぽいな。
(そういえば蜜奇さんと緑川いないな…さっき一緒に歩いてたのに…生徒会かなぁ?)
ひょこっと隣のクラスを覗くと、楽しそうに二人は話し笑っていた。
(良かったぁ…あっちも良好そうだな)
(そういや、あの三角関係どうなったんかな…?)
そう考えていると、後ろの方から声がした。
「真昼、放課後うち来て」
「はいはい、えーっとぉ…OK月夜行けるよ」
「やった…!」
「あのなぁ…月夜…いい加減真昼から離れろよ…」
「お前は真昼独り占めしたいだけだろ」
「違うわ!周りのことも気にしろよ!」
「ん…」
「お前っ、絶対反省してないだろ!」
「する必要ないし」
「なんだとぉ⁉︎このっ!」
「はいストップ二人とも、そういう人、私嫌いです」
“ピタッ”
(あ〜…やっぱすげぇ…真昼さん…)
いつも通りっぽかった。
みんないい関係を築いてる、けど…
俺はまだ…何も進展がない。
でも、いいんだ。
今日からだって始められる。
踏み出せばいいんだ。
なら踏み出そう、新しい未来への一歩を。