こちらはirxsのnmmn作品になります
ご本人様には関係ございません
全て筆者の妄想です
グロ要素、BL要素、キャラ崩壊有り
水赤(微赤水) 長め
ここまで大丈夫な方のみどうぞ
「っ…」
甲高い銃声が絶え間無く耳に響く
物陰に隠れているホトケの目の前では赤髪と長髪が激しい銃撃戦を繰り広げていた
両者一歩も譲らない戦い
…どちらかが死ぬまで終わらないのか
「(あの長髪男、誰なのさ…!?)」
赤髪…リウラと対等にやり合っている男
裏社会のトップであるリウラは、当然銃での戦いに優れている
過去に『ボスを出せ』と敵から言われた際本当に単身で乗り込み、組織丸々一つ壊滅させてしまったという話があるリウラ
そんな彼と対等に渡り合えているのだ
只者では無い
「(きっとダイスの本部には護衛とかいる筈なのに…)」
「(そういう人達の目も潜り抜けてこの拷問部屋に来たの…?)」
普通にヤバくない?
さっき出てったイフとかいう人無事?
そんな事を考えながら戦いを見ていたホトケはある事に気付く
「…っ…ふーっ…」
「(…明らかに疲れてないあの子!?)」
息を荒くし、汗を拭うリウラ
もう数十分は動き続けているから当然の事ではあるのだが…
「あれ?もー疲れとんの?」
「(あの長髪体力オバケじゃん)」
全く疲れている気配の無い男
身長はリウラと同じ位だが、体格は男の方がガッチリしている
どちらが先に倒れるかは一目瞭然
「(…あの男もしかして)」
グラーブの人間か?
タイミング的にも有り得るかもしれない
「(いや、でもあんな奴ウチにいない…)」
なら何処かで雇われた個人営業の殺し屋?
でも個人営の殺し屋にトップ暗殺を任せるか?普通
…でも
「…っwなんや、もう駄目なんか?w」
此れだけ実力が有るならおかしくないか…
…いやならもっと有名でも良いでしょ
聞いたこと無い。長髪の殺し屋の噂なんて
じゃあコイツは殺し屋ではない?
何処かグラーブの他にもダイスを潰そうと企む組織が有るのかもしれない
…聞いたこと無いけど
正体隠したり、見た人全員殺るタイプの殺し屋なのかな
そしたら今だいぶ僕ピンチだけどね
「(何故かダイスに恨みを持つ人間多いし他の組織の奴なのかも)」
「っひゅーっ…ふーっ…」
ぴちゃりと汗が垂れる
「まぁボスってゆーても所詮は子供やな」
ニヤリと余裕そうに笑う男をリウラは睨み付けた
「…相手俺だけだと思ってる?今頃、異常を感じた構成員が着々と集まっている頃だと思うけど」
幾らアンタでも、一度に何百人相手は出来ないでしょ?
そう挑戦的に言い放つリウラ
「ほぉー…そりゃぁ凄いなぁ」
ところで、と男が言葉を継ぐ
「ここに来るまでに青髪の奴に会ったんやけど」
「アイツ、お前の幹部なん?」
「っ…?」
青髪…イフの事か?
「…だったら何」
「いや、教えたろうと思って」
「立派な死に様やったって」
「うおっ…急に撃つなや」
「っ…くっそ…」
怒りを孕んだ目で悔しそうに呟くリウラ
軽く避ける男に苛立ちが隠せていない
其のままリウラは吹っ切れた様に走り出す
「(っちょ何してんの!?)」
急に距離を詰めるのは危険すぎる
押さえつけられて銃を突き付けられたらどうするんだ
意外と感情的になりやすいんだなこの子
「っっっお゛らぁ゛っ!!!」
思い切り足を振り上げるリウラ
「…ッい゛っ!」
蹴りは的確に男の左手に当たり、銃が離される
「(っ…凄い… )」
流石ボス
此れくらいでは殺られない
一瞬痛みに気をとられた男にリウラは覆い被さった
「…ふぅー…随分と遊んでくれたね」
こめかみに銃を突き付けられても尚、平然としている男
「お前も随分と切れてるな。やっぱあの青髪、大切な奴やったんや?」
「…」
「そんな怖い目で見んなやw」
「っ…ざけんなっ…」
ぎりりとリウラが手に力を入れる
「(…本気で怒ってる。あの人…)」
其の赤い瞳に胸がどきりと鳴ったのは気のせいという事にして
「(ってか、あのイフとかいう人殺されたの?)」
まぁ別に悲しい訳ではないが
リウラにとっては大切な幹部なのだろう
「(…いやまぁ嫉妬とかしないけど)」
おそらくこの後他の構成員が駆けつけてきてあの長髪は捕まるだろう
結局彼が何なのか分かんなかったけれど
これから拷問やらなんやらで吐かされるんだろうな
…なんて
ホトケは呑気に考えていた
「っあぁ゛っ…!?」
「後ろも注意して見とくべきやったなぁ」
リウラの足に深々と刺さったナイフ
「(あれ…隠しナイフか)」
靴に仕込んであったのだろう
痛みに呻くリウラを突き飛ばす男
「あんまり動かん方がええよ。毒の回り早くなってまうから」
「ッい゛…かひゅっ…」
荒く呼吸するリウラ
それを冷たい目で見やる男
「ごめんなぁ。毒結構苦しいやろ」
楽にしたるから、と笑って銃を突き付ける
「ちょーーっと待ったぁ!!!」
殺伐とした空気の中、大きい声が響いた
「ボスを殺すのは僕を倒した後にしてくれないかな?」
にまりと笑って物影から出てきたホトケ
「…命知らずな奴っちゃな」
「大人しくしとるんなら逃がしてやろう思ったんに」
男は銃をホトケに向ける
「名前くらい覚えといてやるわ。名乗れ」
「僕はホトケ・ラリマー。ダイスの構成員の一人だよ!」
まだ良いって言ってねぇよと心の中で突っ込むリウラ
「…ほーん。ホトケか、よろしくな」
「そういえば貴方の名前って何?教えてよ」
「殺し屋とだけ名乗っとくわ」
「へー。貴方殺し屋なんだ。凄いね、ボスに勝てちゃうなんて。」
「ん、まぁな」
「でも僕貴方の噂とか聞いたこと無いんだよねぇ」
おかしいと思わない?とホトケは語り掛ける
「そんなに強いならもっと有名でも良いでしょ。僕を見逃してあげるつもりだった、って事は見た人全員殺るタイプの殺し屋でもないんだろうね」
「…殺し屋始めたばっかの新人なんでね。こっちは」
「ボスとの戦い見てたけど、あれは経験積んでる人の動きだったよ。あれで新人なの?凄いね」
「…そこまで誉められるとは思わんかったわ」
「もっと誉める所は有るよ!例えば…」
ホトケは目を細めた
「演技であそこまでリアリティーな動き出来るなんて本当に凄いよ」
俳優の方が向いてるんじゃない?と笑うホトケ
「ボスもそうですよ。ナイフ刺さった時の演技、マジで見ててヒヤヒヤしました。」
「…まぁ一個だけアドバイスというかなんというか…」
ナイフ刺さって血が出てないのは不自然ではないですか?
ニコニコと笑うホトケを見て、男は盛大な溜め息をついた
「…お前凄い奴に好かれたな。リウラ」
「血糊でも付けとくべきだったわ」
「其れでもバレそうな気ぃするけどな」
玩具のナイフを足から抜き捨てるリウラはホトケにこう言った
「…非常に残念だけど、合格ね」
「って事は僕明日からダイスの一員って事ですか!?」
その声に誘われる様に青髪が部屋に入る
「はぁ!?コイツ合格してもうたんかよ!?」
「まろおったんや。」
「あ、アニキ。今日もリウラとの戦いむっちゃ清楚やったで」
「…清楚…?まぁありがとな」
拷問部屋の扉から入ってきたイフを冷たい目で見るホトケ
「はぁ…いふくん生きてたんだね。死んだって言われてちょっと嬉しかったんだけど」
「うるせぇ俺はそう簡単に死なねぇよ。あ、でもアニキ相手なら死ぬわ」
「ってかこの長髪さん誰なのいふくん」
「いふくんって何やねん。…この人はアニキやな。お前なんかと話すようなお方じゃねぇから立場わきまえろクソボケ」
「正式名称聞いてるんですけど???」
「まろ落ち着け。この人はユースケ、通称アニキ。大体の人はアニキって呼んでる」
「ユースケ・アンバーな。よろしくホトケ」
「よろしくねアニキ…アニキ?え、この人いふくんより年上なの?」
「お前一気に地雷踏み抜いたな」
「悪かったなチビで」
無事(?)抜き打ち試験が終わりホトケがダイスの一員となることが決定
「じゃあ僕これから貴方のそばで働けるんですね…♥️」
「きもい。…あと貴方って呼ばないで。なんか鳥肌立つから」
「…りうちゃんって呼んで良い?あと敬語外しても良い!?」
「一気に距離縮めてきやがったコイツ…まぁいいよ。ほとけっちの方が年上だし」
「ほとけっちって言った???え???そんな可愛いあだ名貰っちゃって良いのかな???」
「うるせぇ」
二人がお互いの想いに気付くのはいつになるのか
※読まなくて大丈夫です
激長で草
抜き打ち試験っていうのは「もし敵襲がきてボスが殺されそうになったらどう行動するのか」というのを確認する為の物
大体の人は逃げるか隠れたままでいるかの二択
こんな状況でも回りの構成員に知らせに行ったりボスを守るために動いたり出来たら合格出来る可能性が上がる
合格したら晴れてダイスの一員となる
水さんはそもそもこれが試験であると見抜いてしまったので、観察力あるねって事で合格しました
登場人物紹介part3
ユースケ・アンバー
とある幹部の護衛
元殺し屋
攻撃力はダイスで一番
頭脳戦には弱い
実はイフよりも年上
次回:幹部ホトケの初仕事
コメント
4件