健康鯖
気持ちよく寝ていたと思ったらいきなり頬をぺちぺちと叩かれる感覚で目が覚めた。目を開けても誰もいない。だが俺の目を誤魔化せると思うな、透明化ポーションのモヤが見えている。
「夜中になんの用だよ…?、 どーせこんなことすんのはらっだぁとかだろ、」
…だんまりだ。相手の動きも無くなった、嫌な視線を感じる、全身を舐めるような視線だ。
このままこの両手足を縛っている拘束具も取ってくれたら有難かったんだが、期待とは裏腹に服を脱がそうとしてきた。
「おいッ!らっだぁ、?らっだぁだよな??冗談キツイって」
手は止まらない、どうしよう、本当にらっだぁじゃないのか?そう思い始めた途端全身に鳥肌が走り始め、顔が強ばる。誰なんだ、何が目的?怖い、怖い
完全にズボンを剥ぎ取られ、上も捲り上げられた、最悪だ、寝起きということもあってさっきから頭が追いつかない。
そしてそいつは明らかにローションを取り出し、そいつの指に垂らして…
「ッッ!!さいっあくだ、、無理、だれか、誰か!!!」
声を上げてもただ誰もいない砂漠に響くだけだった。あぁクソ、こんなとこに拠点をおいた弊害が今来ている。
暫く叫んでいると、やめろ、とでも言うように口にもう一方の指が何本も入ってきた。喉の奥の方にまで伸びてきて、何度もえずいて、何度も噛みついたが、上手く力を入れられなかった。
カチャカチャとベルトを外す音が聞こえる、1番起こって欲しくないことが起こってしまいそうで悪寒がする。すると両足を手で持たれた。その瞬間、そいつの勃ちきったそれが俺にあたる、慎重に慎重に、それが入ってくる、あぁ気持ち悪い気持ち悪い
こんなことなら死んだ方がよっぽどマシだ、殺してくれ。
「ッ…ぅ………!」
いたい、いたい、俺の中でミシミシと音を立てて挿入ってくる。なんで俺がこんな目に遭わなくちゃいけないんだ、誰でもいいから助けてくれ。
そしてそれはだんだんと動くようになって、動きも速さを増していく。奥をノックされる度に圧迫感も相まって小さく声が漏れそうになる。
「は、ぁ、やめ、ろ…、……ぅぁッ…!」
この時点でもう頭がショートしてしまっていて意識が飛びそうになっていた。それでも動きが激しくなるソレは、ぐちゃ、ぐちゃと卑猥な水音を立てる。頭がおかしくなる。
「あ、あ、も、無理……ッ…!!!い、く…、♡♡!!!! 」
大きく身体が跳ね、頭からつま先まで電撃を受けたような衝撃が走る。自分のモノから出た白濁色の液体が自分の腹の上にびちゃりとついているのが見える。相手も同じく絶頂したのか、生暖かいものが自分の中に注ぎ込まれていいるのが分かる。心底気分が悪い。
「お、ぇぇえ゛え゛」
びちゃびちゃと異物感と不快感から思わず吐いてしまった。身体の至る所が体液で犯されていて、全身気持ち悪い、ここが夢なのか、現実なのかさえも分からない。どうか夢であってくれ。
その後もそいつは満足しなかったのか、俺にひとつキスを落とした後。また身体を一定のリズムで揺らされる感覚があったが俺の意識はとうに無くなっていた。
気がつくと朝になっていた。俺が体験したあの最悪な出来事は嘘だったかのように痕跡はもう残っていなかった。
少しあるとしたら腰の痛み、だがそんなことは硬いベッドで寝ていたら日常茶飯事だ。
昨日のはきっと夢だった、と自分に言い聞かせ、その事も徐々に忘れていっていた。
それから何年か経ったあと、暫く恋心を寄せていたらっだぁと付き合うことになって、今日はついに行為に及ぼうとしている。
「ん、じゃあ、入れるね…」
らっだぁが俺の両足を持つ。そして俺にらっだぁのそれがあてがわれる。
…何かがおかしい、この手つき、視線、なにか見覚えがある。
忘れたくて、気持ち悪くてたまらなかったあの感覚だ。その瞬間全身に鳥肌が立って、
「ッ!、らっだぁ!!お前…!」
怒りと不快感をまた思い出したようにキッと彼を睨んだ。
「なにか、悪い夢でも思い出したの?笑
ぐちつぼくん。」
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終わりです。
rものは初めてで、至らぬ点もあると思いますが、暖かい目で見ていただけると幸いです。
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