大福を食べ終えた類は、お皿を置こうと、隣接した台所へと足を進めた瞬間濃い茶色の髪の青年と薄い茶色の髪が来た
「おや?新しい監視役さんですか……随分お早いことで……」
濃い茶色の髪の青年はクスクスと楽しそうに笑った。
目は黒い布で隠されているため分からない。
一方、薄い茶色の髪をした青年はこちらを冷めた目で見ていた。
「初めまして。今日から監視役になりました。佐藤類と言います。」
類はお辞儀をした。
「ご丁寧に自己紹介ありがとうございます。」
「どうでも良いです。貴方の自己紹介なんて。」
「え…」
「短い命なのでしょ?だったら…名前なんて名乗らなくて結構」
楽しそうにそう言う濃い茶色の髪をした青年
「……」
(人間じゃない……)
類は拳を握りしめた。
怖い……
理由は分からないけど……怖い
「……」
何も言えずにその場に立っている類
そんな彼を見た薄い茶色の髪をした青年が口を開いた。
「お前らも怖がるんだな」
「!?」
冷めた目をずっと類に向けている青年
(彼って……。人殺しの……)
(そうだよね……彼には注意しろって、未来さんからも上官からも…それに渡された資料にもそう書いてあった。)
「監視役に手を出したら……また『地下牢』に入れることだって出きるんですよ。」
類は怖がりながらも強気にそう言った。
すると、類の言葉を聞いた薄い茶色の髪をした青年が明らかに動揺し始めた。
「………どうして………それを…知って……」
「僕は監視役なんです。ある程度は知っているんですよ。」
「………」
青年は動揺していた。類でも分かった。
「あそこ……には居たくない……戻りたくない……」
青年は類の方に行こうとした。それをもう一人の青年が彼の腕をつかみ止めた。
「ジン!!行ったらダメ。」
「……」
ジンと呼ばれた青年は踏みとどまった。
「さすが、監視役ですね。」
濃い茶色の髪をした青年は微笑みながらそう言った。
「なら、僕のことも分かりますよね?」
「……。ケイ…くんでしょ?」
(彼は大量虐殺をした張本人……『赤目のメドゥーサ』)
「ご名答です。僕はケイと言います。」
濃い茶色の髪をした青年 ケイは微笑んだ。
「僕たちのことは知っていますね。『彼らの』ことも…」
「……」
「図星ですか?ふふ。」
「彼らがいなくて良かったですね……」
「殺されていた……かもしれませんよ?」
不適な笑みを浮かべるケイ
「……」
背筋が凍った気がした。
(怖い……。)
「では、僕たちはこれで。頑張ってくださいね。監視役さん。」
ケイはジンを連れてその場から離れた。
被験者 ジン
能力 常人よりはるかに力が強い
暴走一回あり
人殺しのため要注意
もし、危害を加えられた場合発砲を許可する
代償 強い作用のある鎮静剤を服用しないといけない激しい痛みを全身に持っている。
「ジン。大丈夫?」
二階に向かいながら、ケイはジンに優しく語りかけた。
「あぁ。大丈夫だ……」
そう言うジン。顔色が悪かった。
「部屋に戻ったら、休んで。」
「分かった。そうする。」
「……」
人殺し……違うと言っているのに……誰も信じない……
嫌だな……
ジンの部屋にて
衣服が入っているクローゼットとベット以外ない殺風景の部屋
扉を開け、中に入ってきたジンはそのままベットに倒れ込んだ。
「……」
痛い……
俺は腹部を押さえた。
地下牢には戻りたくない……
朝になったらに地下牢行くだけでも嫌なのに……
地獄が……嫌だ。
「今日は殴りや蹴りだけだったな……」
いつもなら……刃物や薬などがあるはずなのに……
「……」
俺が自白するまで続く地獄
俺が罪を認めるまで続く地獄
「やってない……俺は人殺しなんて……やってない。」
被験者 ジン
能力 常人よりはるかに力が強い
暴走一回あり
人殺しのため要注意
もし、危害を加えられた場合発砲を許可する
代償 強い作用のある鎮静剤を服用しないといけない激しい痛みを全身に持っている。
被験者 ケイ
能力 目を合わせたモノを石化させることができる。
大量虐殺をした張本人『赤目のメドゥーサ』。
発砲の許可あり
代償 能力を長時間使い続けると血液の涙を流す。
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