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永井さんが玄関のドアに靴を挟んでおいてくれたドアの隙間から鬼島先輩と聞き耳を立てていた。
あの女の言動が明らかに怪しい。
でも……本当に翔がこの中にいるのかな?
自力で出て来られない状態って事なのか自分の意思でここにいるのかわからない……。
すると鬼島先輩が突然ドアの隙間から中に手を伸ばした。
「鬼島先輩何してるんですか……?」
「……取れたこれ翔の靴じゃねぇか?」
鬼島先輩の手には玄関の隅に置かれたビニール袋があって、中にはメンズのローファーと靴の中に小さな鍵が入っていた。
「あ……これ翔のだと思います!」
「よく翔の靴まで覚えてんな……俺なんか一緒に住んでてもわかんねぇのに」
「ローファーが小さくなったからって一緒に買いに行った事があるんです…それでここのメーカーのローファーが一番履きやすいって言ってて」
そう言ってローファーの中に付**************
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