テラーノベル
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A主
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ある日のマンション。
姉であるアヤネが妹のアヤカに話しかけた
「私今から出かけるから、不法侵入者に気を付けてね?」
いい子なアヤカは頷き、窓を閉めた。
アヤネは窓を閉めたのを見て、靴を履き、外に出ていった。
数時間後、この家のソファに、小さな火が付き、その炎はアヤカを包み込んだ
時代は知らん。ある探偵の事務所に一人、少し狂ったいる人がいた。
「ひゃっはぁぁぁぁぁぁぁ!」
ブドウ色の髪を括り、赤い瞳が特徴のカノイであった
「いやぁ、仕事がないのはいいねぇ!」
クルクルと誰も乗っていない椅子を回した。すると、ドアが開いた。
「……何しているんだバカ」
メガネをかけている金髪の男が部屋に入ってきた。カノイの助手のラックだ。
「依頼人が来るから片付けしておけといっただろう。だがなんだこの有り様は。」
ラックはカノイに近づき、顔を覗き込んだ。青い瞳がカノイを捉える。しばらく見つめあい、観念したようにラックが口を開く。
「数分後、依頼人が来るから、今度こそ片付けろよ。分かったか?」
カノイはラックを見つめ、ニヤリと笑った。その瞬間、ラックは何かを察した。何かしてくる、そう直観したのだ。ラックは慌ててカノイから離れようとする。だが、もう遅かった。カノイの顔がそこにあった。二人の唇は軽く、触れていた。
「ッ……?!」
ラックは慌てて顔を離した。馬鹿はニマニマしながら口に手を当てている。
「へぇ……30さいなのにキスしたことないんだぁ?」
「お前ッ…!」
すると、ガチャッと共に依頼人_アヤネ_が顔を覗かした。
「あの……今大丈夫でしょうか……?」
カノイは笑顔でアカネに駆け寄ろうとしたが_
「お前はまだやることがあるだろうが!」
ラックはカノイの襟を掴み、椅子に投げ飛ばした。カノイは「ぐぇッ」と間抜けな声を出しながら椅子に顔を埋めた。ラックの復讐は成功したようだ。
ラックはアカネの方を向き、営業スマイルで話しかけた。
「すみません、談話室に案内しますね。」
「は、はい……」
「へぇ……そんなことが……」
ラックは資料を見ながらアカネの話に耳を傾けた。話によると妹しかいなかった部屋に火事が起こったようだ。
「妹さんがつけたんじゃないの?」
カノイがラックの後ろから話しかけた。その手には片付けている本が数冊あった。ラックは不機嫌な顔になり、告げた。
「黙れ」
「僕が主人公なんだけど?」
アカネが涙目になる。
「あの子はそんなことしません……!昨日まで笑っていたのに……!」
カノイは眉をさげる。そして笑顔になり、告げた。
「よし、この件は引き受けるよ!」
「ほんとうですか?!ありがとうございます!」
「さて、ここが現場だね」
現場についたカノイとラック。ポリ公に部屋に入る許可をもらい、足を踏み込んだ。部屋は焦げており、焼死体_おそらく妹さんのだろう_が横たわっていた
「見事に焦げているねぇ」
カノイは周りを見渡した。ラックは部屋の写真を撮った。不自然なところがないか確かめるようだ。
「……ん?おい、これを見ろ」
「なになに?」
カノイはラックに近寄る。ラックが立っていたところは、ソファの近く。カノイはソファに顔を近づけた。そこには不自然に丸く焦げていた。その近くには焼死体があった。
「……!これは…」
近くにある窓を見た。そこからは太陽の光が眩しく光っていた。名探偵はニヤリと笑みを浮かべる。
「謎は解けた!さぁ、答え合わせをしようか!」
「あの……なぜ私を……?」
「一応依頼人だからね。あ、犯人は明らかに君じゃないから安心して」
「は、はい……」
カノイは立ち上がり窓に近づいた。そして口を開く。
「犯人はこの……」
窓を開け、太陽を指さした。
「太陽さ!」
「え……?!」
カノイは自信満々に説明をはじめた。
「まず、この現場にはソファの近くに窓、向かいに机があり、そこには鏡、メイク道具がある。道具は君のだよねアカネさん?」
「はい…出かける予定だったので……」
「ま、メイク道具は今回関係ないけど、ガス系が近くにあったら爆発してたね。」
「そんなの今は関係ない。早く話続けろ」
ラックはため息つきながらそう告げた。カノイはやれやれと言わんばかりに続きを話した。
「窓と鏡のセットはよくない。鏡が光を屈折して、ソファに当たったんだよ。黒生地が不運だったね。」
カノイはアヤカを撫でた。
「君は妹さん思いだったね。おそらく、不審者から守ろうとして、窓を閉じた。ちがう?」
「はい……アヤカはとても可愛いので……」
「……妹さんは恨んでないと思う。不運が重なった結果だから」
「ッ……!ごめん…ごめんアヤカ……!」
アヤネはアヤカに近づき、泣き叫んだ。ラックとカノイはそんな哀れな姉をただ、見ていた。姉の涙は、妹にしみ込んだ。
数週間後、やっとカノイは報告書を終わらせた。
あの後、依頼人の依頼料をしぶしぶ受け取り、事務所に帰ってきたのだ。
カノイは疲れて寝ているため、ラックはそっと毛布をかけた。
「……おつかれ」
優しく額にキスしたラックは、報告書を手に取り、部屋からでた。
報告書
焼殺事件
原因 収れん現象
※収れん現象とは…小学生の虫眼鏡で燃えるやつをカッコよく言ったもの
コメント
3件
うわ、一気に日常から火事現場と探偵バディものに飛んだね……💧 最初の姉妹パート、すごく静かで不穏で、「窓を閉めた」ってのが逆に怖かった。 カノイとラックの掛け合い、軽くてテンポ良くて面白い!キスのとことか急すぎて笑った(笑) でも最後の「収れん現象」でちゃんと謎が解ける構成になってて、めっちゃ納得した。 アヤネが妹に謝るシーン、切なかったな……読後感がほろ苦いけど、好きです🖤