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※ 注意事項 ※
・出勝
・プロヒ軸
・出→→→→→→←←←勝
・若干のキャラ崩壊
構成が下手すぎるのでおおめにみてください
━━━━━━━━━━━━━━━Deku
7月
僕とかっちゃんが付き合っているということは、あっという間に世間に知れ渡った。
それは、少しの油断から
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「ダイナマイト!今回の活躍もとてもかっこよかったです!」
「デク!救ってくれてありがとうございます!」
かっちゃんにも僕にも人だかりができている…どうしよう、かっちゃんが心配だなぁ。
でも、僕はヒーローだ!対応もちゃんとしないと!
「いえ、全然ですよ。」
HAHAと笑ってみせると、みんなもぱあっと表情が明るくなる。
この笑顔のために、僕はヴィランと戦っているんだ
「デクとダイナマイトは、やはり交際しているから任務も共にしているんですか?」
あー、そうきたか。
できるならずっと一緒にしたい。でも一緒のことよりも遥かに違うことが多い。
僕もずっとかっちゃんと任務してたい!かっちゃんから離れたくない!
…でも、オールマイトはきっとこんなこと言わないよな。それに、かっちゃんにも迷惑かかっちゃう、
「…デク?」
「っあ!!はい!なんですか?」
「どうしましたか?」
「ぁ、えっと、…ごめんなさい!」
どうしよう、困らせちゃった…かっちゃんに怒られちゃう…
目線の先のかっちゃんの表情をみる。あー目が合った。こっち見てた…
『ばーか』
「…っ!?」
記者さんたちの前なんだ、だめだ。抑えろデク。緑谷出久!!かっちゃんがかわいいからってここではだめだ!うわぁぁぁぁぁ
「デク!?どうしたんですか!?」
「ちょ、ちょっと!取り乱してしまって!」
「そうですか…」
ーーー
取材が終わった。僕とかっちゃんは事務所に戻って、家に帰る。
かっちゃんと一緒に帰りたかったけど、かっちゃんは用事があるって…出久は着いてくんなって…
なんだよ、お腹すいてるんだぞ…
仕方ない!今日は僕が作ろう!!
「…でも、用事ってなんなんだろう」
ー
数時間すると、かっちゃんが帰ってきた。
「あ!かっちゃん、おかえり!」
「ただいま」
あー、かわいい。好き。大好き。かっちゃん
「…今日、夜飯要らないって言い忘れたっけ。」
「…え?あ、ごめん!聞き逃してたかも!」
は?かっちゃんが外で食べてきた?1人?誰と?浮気?僕の記憶の中ではかっちゃんはそんなこと言ってない。聞き逃すはずがない。
かっちゃんに罪悪感を持たせないだに嘘ついたけど、たぶんかっちゃん分かってるよな。
それより誰と、何を食べてきたんだ。何をしてたんだ?こんな遅い時間まで。
目の前で手を洗う爆豪をじっと見つめる、
暑い中いつもよりも厚着なかっちゃん。昨日のキスマークを隠してるんだろう。多分、タンクトップじゃ見えるから。
かっちゃんのシャツの裾を持つ。しゃがんで僕は匂いを嗅ぐ
「な、ッにしてんだよ!」
BOM
「かっちゃん、なにしてたの。」
「あ?」
麗日のヤツとちょっと、と言ってかっちゃんは着替えを取りに行く。今からお風呂に入るから。
まってよ。なんで麗日さんの名前が出てくるの?麗日さんと何をしてたの?麗日さんとまさか…
正直、かっちゃんを疑いたくない。
でも、……
「…かっちゃん、」
僕はひとりでご飯を食べて、ダブルサイズのベットに寝転がる。かっちゃんはまだリビングでなにかしているようだ。
…何してるんだろう。
寝室から出てこっそりかっちゃんに近づくと、LINEを開いていた。
後ろから画面を覗き込むと、
トークの相手は
──お茶子
麗日さんに何を送っているのか、
( 今日はありがとう >
< こっちこそ!送ってもらって助かった! )
< 大丈夫だったん? )
( おう >
( 変に探られても困るしな >
< ならよかった! )
< 確かにね、明日もだよね! )
僕はそこで見るのを辞めた。吐き気が込み上げる。
かっちゃんが麗日さんと浮気?いや、そんなわけないじゃん。
…でも、あれはきっと、ほとんど僕が強引に付き合わせたと言っても、過言ではなかったよな…。
━━━━━━━1ヶ月前
「かっちゃん!」
事務所のイスに座るかっちゃんに話しかける
「ンだよ、うっせぇし耳元で騒ぐな…」
「今日の夜…空いてる、かな?」
そう、今日は待ちに待ったかっちゃんへの告白をする日。
「…空いとんぞ。」
まずは1つ目クリア!
「じゃ、っじゃあ!あの、仕事が終わったら、さ?……ぼ…っくの家!きて!」
あれ、間違えた。
行きつけのバーって、言おうとしたのに
家?どんな間違いだよ!かっちゃんもきっと引いてるよな…
あれ、そんなに表情変わってない…。いや、なんならちょっと口角上がってる、
かわいい…かわいいかわいいかわいいかわいい
「分かった。出久ん家な、420号室で合ってたか?」
かっちゃんが僕の家を覚えていてくれてる…
はあ、好き。
「そっ!うだよ!…ってか!家でいいの?」
「いいよ。てか何が悪いんだ?」
そっか、そうだよね。普通だよね。
僕の頭の中がおかしいだけだ…しっかりしろ出久!!
「…なにしてんだよ?」
「あ?…えっと、……しっかりしろ出久って、?」
「っはは、バカだろ、」
笑った…かっちゃんが、…かわいい、かわいいよ。
てか、なに、何その表情。かわいい。犯す。犯したい。てか犯すよ。かわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいぐちゃぐちゃにしたいかわいいかわいいねかわいいよかっちゃん犯す
あっという間に夜になった。かっちゃんが来る…
ピンポン
「はっ…やい、!?」
待たせられないし、すぐ玄関に向かわないと、緊張する。緊張してきた。
僕は扉を開ける
ジメジメした空気を感じ、ザーザーという音が耳に入る。
目にかっちゃんしか入らなかった
「…かっちゃん、?」
「あー、風呂貸してくんね。」
「いや、いいけど…な、んで濡れてるの?」
「来る途中に雨降ってよ、…っくしゅ、」
くしゃみかわいい。てかなんで白Tできたんだよ。かっちゃんのかわいいピンク色の乳首が丸見えじゃないか。それで道中犯されなかったのが不思議。てか犯してたら今頃そいつの命は無かった
濡れたかっちゃんがうちに上がる。ほとんどの服が濡れているようで僕の服を貸すことになった。
なんでかかっちゃんは嫌がる様子を見せない、
いや、きっと心ではとても嫌なんだろう。たぶん昔のことが絡み合って…
「上がったぞー。」
僕の服を着ているかっちゃん、髪がちょっと濡れていて、ほんのり赤い頬
…破壊力!!!!!!!
ソファに座る僕の隣に座ってきた。近い。近いよかっちゃん。まってほしい。
「…なぁ、いず」
ちゅ。
そんな音が、部屋に響いた気がする。
「…ごめん、かっちゃん。」
止められない。
ちゅ、ちゅぅ、ぢゅ、ちゅう
なんどキスをしたのか、
お互いに息を荒くしてやっと口を離す
「んッ、」
…は?なんだよ、その声。
僕を誘っているのか?
…いまかっちゃんの顔を見たら止められなくなるきがする。
「…いずく、」
どくん、胸が高鳴った。
「好きだよ、かっちゃん。」、そんな言葉が、口から漏れた
「ぁ、?」
顔を逸らしているかっちゃんをみて、僕はもうだめだった。
気が付いたらかっちゃんを押し倒していた。
「…こんなとこで盛んなよな、…いずく。」
かっちゃん…かっちゃん…
なんで抵抗してこないんだよ、これじゃまるで、両想いみたいじゃないか。
「かっちゃん、すき、好きだよ。ねぇ、付き合おう?」
「…いいぜ?」
────世界が止まった気がした。
━━━━━━現在
別れ話を切り出されないか毎日が不安だ。
翌日、またかっちゃんが「先に帰ってろ」って言った。
だから僕は
ーかっちゃんをツけていた。
ダメだってわかってる。
でも、でももしも二人でホテルとか言ってたら?手とか繋いでたら?クレープ半分こしてたら?
まだかっちゃんと半分こしてないのに。ねえ、麗日さん。
なんで僕からかっちゃんをとるの?
かっちゃんがスマホをいじってる。
ピロン
…かっちゃんからだ。
『夜飯いらねえ』
僕が見てるなんて、知らないでしょ。かっちゃん
ぁ、麗日さんだ。
…歩き出した、僕も行かないと。
かっちゃんが笑ってる、麗日さんに
なにしてるんだろう、僕
やっぱり
こんな僕じゃ
釣り合わない
「別れよう。」
家に帰ってきたかっちゃんは困惑した表情だ。
そりゃあそうだ。自分から強引に告白してきて、そしたら次は荷物をまとめて別れよう?
おかしいにも程があるよね。
殴っていい。爆破してもいい。
でももう、僕は君の隣に居ちゃダメなんだ
「な、に言ってんだよ、出久?」
「本気だよ。別れよう。」
ごめんね。
「ばいばい。」
「待っ…」
ばたん。
僕は行く宛ても無いので一旦実家に帰る。
お母さんが迎えてくれて、久しぶりだし頑張ってるからと夜ご飯はいつもより豪華だ。
お母さんと話して、食べて、お風呂に入って、これから眠る。
大丈夫、かっちゃんの連絡先も無くした。事務所にもかっちゃんに僕のことを何も教えないでって言っておいた。明日新しいスマホを買う。
もう、かっちゃんには関わらないようにしないと。
これで、かっちゃんが楽になるなら、僕はそれでいいから。
「っ…」
目が熱い。僕、泣いてるんだ。
…いや、あの時から今まで、ずっと熱かった。
僕、ずっと泣いてたのかな。
僕はそのまま、気絶するように眠りについた
ーこんなに沢山寝たのはいつぶりだろう。
大きく欠伸をして、周りを見渡す。
かっちゃんが居ないだけでこんなに変わるんだなあと思いながら支度をする。
お母さんに迷惑もかけられない。ヒーローデクとして、淡々と任務をこなす。
着信履歴には多くの不在着信。着巨にしておかないとなあ。
これで大丈夫だから
━━━━━数ヶ月後
かっちゃんの居ない生活にはまだ慣れない。
それほどの存在だったんだ、かっちゃんは。
かっちゃんに会いたいなあ。
…だめだ!!!そんなこと考えちゃ!!
ふと上を向くと、大・爆・殺・神ダイナマイト活躍の広告が流れてきた
文字の隣のかっちゃんを見る。コスチュームがよく似合っていて、肌が白くて、目つきも悪くて、…クマができている。
クマなんて、前までなかった。
眠れていないのかな。新しい彼氏かな?そいつにデトロイトスマッシュをかます。
そんなことを思いながら、歩いていると、少し奥の方にクリーム色のツンツンした髪の毛が見えた
かっちゃんだ。
どうしよう。会いたい、でも今じゃない。というか会えない。合わせる顔がない。
僕はその場から逃げるように踵を返した。
その後の絶望も知らずに。
翌日、僕はあの場から遠く離れたホテルのテレビを見ていた。
動物の番組だ。このチワワ、かっちゃんに似てる。と思ってふっと笑う。
しばらくそのチワワを見ていると、紹介される動物が羊に変わり、僕はまた番組を切り替える。
ニュースだ。画面には
( ヒーロー大爆殺神ダイナマイト、重傷 )
という文字
それと同時に、電話が鳴る
…誰だ?
『デクくん…』
「麗日さん」
…麗日さんか。
僕になんの用があるんだろう。かっちゃんについてかなあ。
…それに、やけに声が落ち着いてる。これも成長?
『…ッひぐ、ぅ』
「泣いてるの!?な、どうしたの!?」
びっくりした僕はスマホを落としそうになる
「…かっちゃんに何かあった?」
僕は聞く。
すると、聞きたくない返事が返ってきてしまった。
『うん、…ごめん、ごめん。 』
なにを謝っているんだろう。
…かっちゃんに何かあった!?!?
「!?詳しく聞かせてもらってもいい?」
『…昨日、爆豪くんがデクくんみつけて追いかけようとしたんだけど、…死角から急にヴィランに襲われて、…で、爆豪くんが戦ってたんだけど勝てなくて…爆豪くんふらふらして、そこをヴィランに何発もやられて、身体中ぐちゃぐちゃで、血だらけで、ッぅ”、え、…』
「…なに、それ、」
『…私も、わかんないよ、…デクくん、 』
「…それで、どうなったの」
『私達が他のヴィランに手間取って…加勢できなくて……ごめん、本当にごめんね、』
「謝らなくていいよ、麗日さんは悪くないよ。それより、かっちゃんは、?」
『……爆豪くん、いま目の前で寝てるんだ。…意識不明の重体。意識が戻る見込みは薄いって、 』
「…生き、てるんだね。」
「…ねえ、かっちゃんにクマがあった理由、知らない?」
『……馬鹿野郎!!!なんで気付かないの!?デクくん!』
「え?」
『爆豪くんはずっと、ずっとずっと寝ないでデクくんを探してたんだよ!!栄養も十分に取ってなかった!それでも探してた!デクくんに理由を聞くためって言ってた!』
「…」
心臓が早鐘のように鳴る。
なんで、かっちゃんが僕をそんなになってまで探してるの?なんでなんで。だって、麗日さんのことが好きで、…だから会ってるんでしょ?だから毎日…
『…ねえ、デクくん』
「…なに、?」
『…デクくんが出てったって聞いた時にうちさ、理由なんとなく分かったんだ。 』
「…うん」
『爆豪くんが浮気してるかも、でしょ?』
「…それもある、…でも僕には、かっちゃんの隣にいる資格がないと思った。かっちゃんは僕のことが好きじゃないから、いやいや付き合ってると思った。だから…」
『✕県○○市、△△総合病院』
「え?」
『爆豪くんが入院してる病院。来てあげて。もしかしたら爆豪くん目覚ますかも…。 』
行きたい気持ちは山々だ。
けど、ダメなんだ。僕が行っちゃ、…僕にはかっちゃんに合わせる顔がない。
それに、かっちゃんもきっと望んでない
「…だめ、なんだよ…麗日さん」
『デクくん、…うちと爆豪くんが一緒にいた理由ってわかる?』
「分からない…」
『デクくんの誕生日プレゼントを探すの、付き合って欲しいって言われたの。私の力も借りたいって』
『爆豪くんが私を頼ったんだよ。デクくんのために。デクくんが1番喜ぶ物を探すために』
「…え」
『今、爆豪くんは誰よりもデクくんに会いたがってる。…だから、 』
「行く、今からいくよ。」
僕は気が付いたら荷物を持ってチェックアウトしていた。ワンフォーオールの能力を使って爆速で。
「…かっちゃん、かっちゃん」
かっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃん
重傷、具体的にどんな感じなんだ。心臓は?大丈夫かな。心配だ。
すぐに着いた。…そりゃあワンフォーオール100%並の速さだ。
大丈夫、かっちゃんは生きてる。
大丈夫、大丈夫、大丈夫
「…ッみ、緑谷出久です、!爆豪勝己の病室はどこですか!」
「…ぁ、デクくん!」
声に振り返る
そこには麗日さんがいた。
「こっち!来て」
僕は不安で泣きそうになっていた。かっちゃんに怒られるかな。泣くなよって、
かっちゃんのことを考えていたらいつの間にか病室の目の前だった
「…」
ごくりと唾を飲む
「あけるよ、」
こんこん、と扉を鳴らし、扉を開ける麗日さんを見ることもなく僕の視線は1点に釘付けになっていた。
扉が開く。
「あぁッ……、」
全身が包帯とガーゼで覆われたかっちゃんが目に入った
全身が管に繋がれている
「本当に、ごめん。」
麗日さんの言葉なんて耳に入らないまま僕はかっちゃんの眠るベッドに近付いていた。
崩れ落ちる。ベッドに、かっちゃんの手に縋り付くように泣き叫ぶ。
「あああああああっ…ごめん、ごめんね、かっちゃん…。守れなかった!…ぼくは、ぼくはぁ!」
麗日さんが背中をさすってくれる。涙が止まらない。
かっちゃん、かっちゃん、かっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃん、かっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃんかっちゃん
目の前にいたのに、守れなくてごめん
朝まで僕はかっちゃんの病室に居た。
手を握って。
「…」
かっちゃんはまだ目を覚ましていない。
固く閉じられた瞼によってかっちゃんの赤い瞳に僕の姿は映らない
贖罪しきれないことをしてしまった
かっちゃん
かっちゃん
「好きだよ。…また、付き合いたい。別れたくない…」
自然と口から漏れていた
「…ば…かやろ、……遅せぇ…ッわ、」
─────っ!
かっちゃんの治癒されきっていない右腕が僕の頬を掠める
「かっ、ちゃ、…かちゃ、かっちゃん!!」
「うっせぇ、だまれや…」
嬉しい、かっちゃんが起きた。かっちゃんが話してる。動いてる。僕をみてる
「ごめんね、かっちゃん…」
「ほんとだわあほ。クソが。」
変わんないなぁ、とは思うけど僕の手を握るかっちゃんの手の力が緩められないのは甘えてる証拠だよなぁと思う。
ほんとかわいい
「…うん、ぼく、ずっと謝りたかったんだ、…ごめんね、全部勝手で…。ほんとに、だから、」
「だから別れたっつーのかよ。…俺なんか、その程度だったのかよ。」
ちがう。ちがうよかっちゃん、僕は君のためだった…いや、結局自分勝手だったんだ。
「ちがう!それだけは違うよ!」
「…」
「僕、かっちゃんのこと大好きだから、だからかっちゃんを思ってた!かっちゃんの為に別れた!…でも、でも、結局僕の自分勝手で、…かっちゃんに迷惑しかかけてなくて…」
かっちゃんが起き上がった。目線が合う。
次の瞬間、頭上にふわりと暖かい感覚が広がった
「ばーか、昔からだろ。今さらかよ。」
なんだよその笑顔、…さらに好きになっちゃうじゃないか。
「かっちゃ、…」
「俺がテメェを選んだんだよ。出久。」
「っ!」
「好きだよ」
やばい、涙が止まらない。改めて言われると、こう…
まじでか、かっちゃん。
「………………」
「オイ、…なんか言えや」
「ちょ、っとまって…追いつかない。心が。いや、分かってたんだけどね、分かってたけど、だめだ、…直接聞いたら…」
「…僕も好きだよ、かっちゃん」
「…っは、ぶっさいくな顔。」
笑ってる…かわいい。
そしてそこから数日後の今日、かっちゃんは退院した。
今日はかっちゃんの退院パーティーを開こうと麗日さんが提案してきた。それに兼ねて1年A組で集まる。かっちゃんはあまり乗り気では無かったが、切島くんたちが引っ張ってきてかっちゃんが連れてこられた。
そして、今日、僕はかっちゃんにプロポーズをする。
「爆豪!退院おめでとう!!!」
「…っせーな、」
満更でもなさそうな表情をしているかっちゃんは僕の瞳の中できらきらと輝いていた。
火花を散らすように、きらきらと。燃え上がるような感情と相まって爆発してしまいそうだ。
「かっちゃん!これめちゃくちゃ美味しいよ!」
「あ?…あー。」
口を大きく開けているかっちゃん。これは、これはまさかあーんをしろっていう事!?!?
ちょ、っとまってほしい…
「ッえ!?!?」
「遅せぇ、時間切れ。もうやってやんねー」
「ちょ、待っ、…かっちゃん!」
「お前が遅いのが悪いからな。こーやんだよ。おら」
「か…ッ!!!」
口に激辛麻婆豆腐を詰められる。
熱いし辛い。僕は水を手に取ってごくごくと飲む
あー舌がひりひりする。辛すぎ。なんでそんなもの食べられるんだよかっちゃんは
「お二人共やってますなー!!」
葉隠さん!?ちょっと!静かにしてほしい!…僕とかっちゃんに視線が集まっちゃうじゃないか…
「うおお!あつあつだねー!!」
芦戸さんも参戦してきた…だめだ。もうだめだ。
「…?2人は飯食ってるだけだろ?食べさせてるだけだ。なんでそんなに…」
「それ以上はやめて!轟くん!!」
なんとなく恥ずかしくなってきた。酔いが回ってきたのかな
酔い…そういえばかっちゃん、お酒弱かったな…
さっき上鳴くんたちにいっぱい飲ませられてたけど、
「ん、うめぇか?麻婆豆腐。」
意識して見てたらなんかいつもよりふにゃふにゃしてるように見える、
「おら、おい、…やわけーななんだよこれ」
「ぅあーーーー、」
それは僕のほっぺだよ痛いよかっちゃん
引っ張らないでよかっちゃん痛い痛い痛い
「…かぷ」
!?!?!?
首筋だよそこは!!!
かっちゃん!?な、え?!?急に噛むじゃんびっくりした
もぐもぐしてるかわいいかわいいかわいいかわいい
「いずくー、」
すりすりと寄ってきてる…
かわいい、素面なら絶対そんな事してくれない
…まって、酔ってるかっちゃんに僕はプロポーズするのか?
正常な判断ができないだろう!?
「…」
「どうしよう、この酔ってる状態だときっとちゃんとした判断が出来ないし、やっぱり別の日にした方がいいかな…タイミングが悪すぎる…。上鳴くんたちは何を考えて飲ませたんだお酒なんて…。いや、ちゃんと見てなかった僕に責任がある。…でも本当にどうしよう。…」
ブツブツ呟く僕をかっちゃんが見つめている
すると、しょんぼりして「ごめん」と一言
なんで謝るんだ?かっちゃんが。
「おれが、さけのんだから…いずくなやんでるのかよ、」
「っへ!?」
「…ごめ、…だから、や、ごめん…」
かっちゃんからぽろぽろ涙が流れてくる 。
まってまってまってまって
「ちょ、え、あ、かっちゃん!?泣かないでー!」
僕は即座に泣いてるかっちゃんを抱き寄せる。
他のみんなも心配の目をぼくらに向けている。そりゃあそうだ。
「いずく、…や、ひとり、いや…なんだよ、…」
「うん、うん。」
僕がかっちゃんから話を聞いていると、そのうちにかっちゃんは眠ってしまった
「…ねちゃった、」
「これじゃプロポーズは無理そうやね…」
「そうだね、…ごめんねみんな。」
「お気になさらず!お2人の結婚報告、楽しみにしていますわ!」
「うん、ありがとう、八百万さん、」
「じゃあ僕たちはここで帰るよ。またね、みんな。」
2人分のお金を机に置いてかっちゃんを担いで店から出ていく。
かっちゃんの重み、かっちゃんの寝息が間近から聞こえる。
家に着いて、かっちゃんを寝かせる
そして朝、起きてきたかっちゃんに僕は言った。
箱を開いて
「け…ッ、結婚しよう!」
━━━━━━━━━━━━━━━end