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私から離れていったのはけして一人だけではなかった。
私のひとつ上の女の子。
その子は私の相方だった。お互い推しあっててほんとに仲が良くて、こんなことになるとは思ってもみなかった。
ある日突然、相方の子がかすかに元気をなくしていた。みんな気づいていなかったけれど。相方である私からなら普通にわかった。
「どうしたの?」
私は少し優しめの口調でその子に話しかけた。その子はいうのをためらっていた。すると不意にその子が言った。
「私と縁を切って欲しい」と
はじめは嘘だと思った。
嘘だと思いたかったんだ。
でも現実、そう甘くもなかった。
だって私は不満なんてその子に抱いたことがなかったから。
気づくと私の目には涙があった。
まるで雨のような透き通っている涙。
「わかった」
相手に迷惑をかけないように考えた末の言葉だった。
「あぁ、なぜとめなかったのだろう」
そう言って今でも後悔していて
未だにその瞳から涙を流しているなんてことは、しょうがい誰にも言わないだろう。