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ネタが思い付いていない。
相変わらず挿絵は迷っている。
少し頭の気休めに、今一度「戦争」の姿を見つめてみたい。
私の研究分野の為、日本の戦史から見ていくことになる。
日清、日露の戦役。日本は日清戦争では破竹の勢いで勝利を重ね、さらに高い士気から生まれた忠誠心は、多くの美談を生み出した。
「喇叭卒、木口古兵(小平)」に「玄武門破りの原田重吉」、「黄海の勇敢なる水兵」。代表的なのはこれらだが、今日の「軍神」と呼ばれる方々の先駆け、礎的な人物達だ。
彼等は戦闘における勇敢さ、その忠君の心を見出され、上官の言伝や、周囲の証言によって、美談となり、英雄になった。
日露戦争に於いても、その英雄達は誕生した。しかしながら、日露戦争は、日清と比較にならぬ程の犠牲を払う。
金州、南山の戦闘では約4000名が戦死し、司令部では「予測した数よりもゼロが1つ多い」と言われたという。
そして極致たる旅順の攻囲戦、奉天大会戦。
日本は初めて、「戦争による悲劇の損失」を思い知ったと言えるだろう。
日清の時は三国干渉に領土を取られ「臥薪嘗胆」の辛酸を舐めた。
しかし、今度は「生命」を多く失うという、別味の辛酸を舐める。
思えば、そこから日本はおかしくなって行ったのかも知れない。いや、きっかけの1つとなったのが正しいかも知れない。
時は日中開戦の時、「北清事変」として始まった日中戦争では、軍歌や戦時歌謡の歌詞に日清日露の事が取り沙汰された。
「過ぎし日露の戦いの
勇士の骨を埋めたる
忠霊塔を仰ぎ見よ
赤き血潮に色染めし
夕日を浴びて空高く
千里曠野に聳えたり」
軍歌「満州行進曲」の一番の歌詞だ。
これを見ると分かる通り、当時のノリとしては「あの時みたいに頑張って、また勝とう」
という勢いのもと、事実日本軍は行く先々で勝利していた。よく後世の意見で「国民は時代に翻弄され、洗脳されたようになっていた」と言った主張を聴くことがある。しかし、それは事実ではないと思う。「信じない方がおかしい」のだ。
ワールドカップで日本が決勝までボロ勝ちで行ったら、誰しも「決勝も行けるだろう」と考えるのは必然。
しかしその予想は大きく外れ、来る昭和十六年十二月。
苦渋の決断をした東條内閣は、運命の対米開戦に踏み切った。今から見れば、この時点で「敗戦」していたのだ。戦争とは、人を狂わせてしまう。それは末端で戦う兵士に限った話ではない。軍首脳部や、政府、果ては国民感情までも、狂わせてしまったのだ。簡単に言えば、
「行け行けどんどん」で開戦したのだ。
その後の破竹の勝利に、国民は沸いた。しかし、真珠湾で南雲艦隊が第三次攻撃を掛けなかったツケが、ミッドウェイでの海軍の大敗として支払われる。
そこからのガダルカナルに始まる惨劇の様子は、皆の知る通りである。
しかし。
その惨劇は、どんな物だったのか?
よく「戦争は悲惨だ」「人が死ぬから悲惨だ」
と言うが、余りにも漠然とし過ぎては居ないか?
最近の戦争映画や歴史教育、特集等だけを観て、国民は「戦争」を「知った気になっている」のではないのか?
例えば、これを読んでいるそこの君。
君に質問をする。
戦争とは、どうして「悲惨」なんだ?
一体、「戦争」とは、何なんだ?
答えは、難しいだろう。
なぜなら、普通の人が知っている戦争の姿は、氷山の一角。いや、氷の一結晶に過ぎないと言っても過言ではない。
君達が関心を向けない、知りもしない所にこそ、
「何故戦争をしてはいけないのか」
「何故戦争は悲惨なのか」
その答えが隠されている。
そこで私は、様々な「回顧録」、つまり体験者の思い出話を読み漁った。
「戦争」とは一体どれほど醜い姿なのかを見ようとした。
大戦末期、ガダルカナルやニューギニアでは、補給の断絶による飢餓と病気が日本軍を苦しめていた。
そこで、ある一線を越えた部隊は、存外食うに困って居なかった。
「代用豚」。
これには、「白豚」と「黒豚」がいる。
正体は、原住民と敵の兵士である。
日本軍は、飢餓の末に「人肉食」という禁忌に手を付けてしまったのだ。
日本軍は、狂気の沙汰となっていた。
人命を余りにも軽視し過ぎていたのだ。各地で「玉砕」が起こったのも、この為である。
「名誉ある死」の名のもとに、兵隊の命は単なる「時間稼ぎ」の為に消費されていた。
死んで行った彼等に、彼等の死に価値があったのか。それは、現代の平穏を貪った価値観の人間が推し量る事は到底出来ない。だが、私が考えるのは、「そこ」にこそ、「戦争」の真の姿が垣間見えるのでは無いか。戦争の「醜さ」が見えるのではないか。戦争の「狂気」が、見えるのだと思う。
私の尊敬する作家に、「水木しげる」先生がいる。
彼の描く戦記漫画は、「戦争」を見た彼にしか描けない、迫真の迫力と、索漠とした悲惨を感じる。
私は私の小説を通して、「戦争」の姿を、世に知らせたい。
結局、「戦争」とはどんな姿なんだろうなあ。
コメント
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うわあ…重いけど、すごく考えさせられる話だった。いはとりさんの「戦争って何だろう」っていう問いかけ、じんわり刺さったよ。特に「代用豚」の話とか、ただの悲惨さじゃなくて、人間の狂気の一端を見せてくれたところが印象的。水木しげる先生の名前が出てきたのも、なんだか納得。戦争の真実をちゃんと伝えたいっていう思いが伝わってきて、静かに胸が熱くなった。続き、ちゃんと読みたいな。