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どうも語り部です〜
メリークリスマス!と言うことで、
今回はこの前アンケ取ったカプで書きます👍
おばけさんありがとうございました!
今回のあらすじ
せっかくのクリスマスなのにいつも通りの仕事の山に悲しみを覚える日本。なんやかんや仕事を終わらせ、残業仲間のドイツと一緒に帰ることに…?
注意事項
・会社パロディ(会パロ)
・🇩🇪🇯🇵要素しかありません
・両片思い
・今作品には、政治的意図、戦争賛美、特定の国、人の誹謗中傷意図はありません
オフィスの外から覗く煌びやかな電飾が目の端に止まり、そこで資料を取り帰る足を止めた。
思わず触れた窓はひんやりと冷たく、まるで僕の心みたいだ。と、鬱屈な気持ちが心中に沈み込む。
今日はクリスマスだと言うのにいつも通り置かれた仕事の山に、少し浮き足立っていた気持ちを一気に現実へと叩き戻された。
せっかくのクリスマスなんだぞ。もう少し社員を労わってくれてもいいじゃないか。
そんな愚痴を吐露するが、それを返してくれる相手もいるはずがなく、ただ胸に苦い何かが残るだけ。
無性に虚しくなって、ボーっと眺めていた光たちから目を背け、彼がいるオフィスへと足を向けた。
扉の開閉音とタイプ音が響く静かな部屋に、ただいま戻りました。と零すと、画面に集中していた彼はクルッと振り返った。
頼まれていた資料を渡すと、これまた嬉しそうにして労いの言葉をかけてくれる。
さっきはあんなに沈んでいた心が、今はこんなに暖かい。
早速というように手を付け始めた仕事の山は、するすると進んでいく。
雑談もしない。ここには、ただタイピング音だけが響く空間だけ。
だが、僕は存外、この時間が好きだ。
いつもは憂鬱な残業時間も、彼と一緒なら、幾分かましになった。
そこまで話している訳でもない、ただ、この沈黙も何故か心地よくて…
そして、そうしてくれる彼の事が、いつしか好きになっていた。
なんだか顔が赤くなっていそうだったが、ブルーライト越しに写った色は、いつも通りの純白だった。
11時を周り、もう終電などとっくに終わっている時間。
そんな時間にやっと片付いた物を、きちんと上書き保存までして、漸く業務は終了となる。
軽く息を吐いて、横流しの目線を隣のデスクに向けた。
自分より早く業務を終わらせた彼は、そそくさと会社を出ていった。
まぁ、何が楽しくて同期とクリぼっちを会社で過ごさねばならないのか。
僕だって同じ状況ならそうするだろう。
でも、胸奥にまだ何かが詰まっている感じがして、再度それを押し出すように深く息を吐く。
サッとカバンを手に取り、謎の焦燥感に駆られるみたいに足早にオフィスを後にした。
いつもの見慣れたオフィスホールを進んでいくが、出口付近に見慣れない人影がひとつ。
はて、こんな時間までいるなんて珍しい。
誰だろう、と、よく目を凝らすと、そこには前まで隣にいた彼が。
はっとして、先程のゆったりとした歩幅ではなく、小走りで彼の元へ向かっていく。
あと5mほどまで近づいて、ドイツさん!と呼ぶと、彼は振り向いて、いつも通りの端正な顔を僕に向けた。
🇯🇵「どっ、ドイツさん、どうしてここに…」
率直に疑問をぶつけると、気まずそうに目を逸らして右頬をポリポリと掻く。
この癖はよく知っている。気まずい時とか、なにか誤魔化したい時によく出る癖だ。
社畜同士、体調を気遣ったりする時によくやるから、完全に染み付いてしまった癖。
焦らすのも良くないかな、そう思い、彼が口を開くまでただ見守るだけに徹する。
彼は観念したのか、決心したのか、1つ2つ息を吸ってはいて、僕に向き直ると、重々しい雰囲気で口を開いた。
🇩🇪「その…」
🇩🇪「…この後、一緒に帰らないか?」
🇩🇪「…聞いて欲しい事があるんだ。」
おずおずと伝えられた言葉に、ぽかんとして止まっていた頭が突き動かされる。
え、一緒に帰る…?
一緒に帰る!?
その一言で、沈んでいた心が一気に浮上して、頭に色んなことが巡った。
なんでオフィスではなくホールで待ってたんだろう、とか、聞いて欲しい話ってなんだろう、とか。
今問いただしたいところだが、彼が少し赤みがかった指先を擦り合わせ、寒さを耐え忍ぶ様子に、思考は1度中断されることとなった。
🇯🇵「えっと、…勿論いいですよ!」
🇯🇵「そのお話も、是非聞かせてください。」
僕の返答を聞いて、彼はほっと白い息を吐き出した。
相当ここにいたままだったのだろう。薄手のコート1枚で、指や顔は赤く染っている。
何か暖かいものはないだろうか…必死にコートのポケットをまさぐると、カサリという音と、つるりとした感触。
ふと取り出すと、兄に寒いからと持たされたホッカイロが。
マフラーもあるからいいと断ったのに、無理やりポッケに突っ込まれた記憶は古くない。
🇯🇵「ドイツさん、これ、使ってください。」
使って欲しいという言葉も添えたが、彼は?という表情でただカイロを見つめたままだ。
ああ、そういえばドイツの方はカイロはあまり使わないんだっけ。
すっかり忘れていた事を思い出し、今度は袋を開けて、思いっきり振る。
じんわり暖かくなってきたそれを、彼の冷たくなった手を取りそっと乗せてあげると、彼は驚いた様子で僕を見つめた。
🇩🇪「日本、これは…」
🇯🇵「カイロです。冬の味方なんですよ。」
ぎゅっと指先も掴んで握らせると、じんわり暖まる魅力が伝わったのか目を細めてじっと僕の手とカイロを見つめている。
と思ったら、今度は申し訳なさそうな顔で僕を見つめてきた。
🇩🇪「申し訳ない。これは新品だったんだろう?」
🇯🇵「使い捨てですし、存在も忘れてたくらいなので、気にしないでください。」
にこりと微笑んでみせるが、彼の瞳は申し訳なさからか揺れている。
僕が言ったことは事実だし、本当に気にしなくていいのに…そうとも思うが、それが彼の性格なのだろう。
少しでも気を紛らわしてあげようと、話題を変えるために口を開いた。
🇯🇵「じゃ、帰りましょうか。」
🇩🇪「…そうだな。」
軽く手を引いて、1歩2歩と足を進めると、それ以上は追求する気は無いのか、彼も足を動かし始めた。
未だに電飾が色とりどりに街を飾る遊歩道。
お互いゆっくりと歩を進めていくせいなのか、会話はなく、この時間も相まって耳を通り抜けるのは靴が地面を踏みしめる音だけだ。
いつもは感じない気まずさが、じわじわと僕を蝕んだ。
彼から初めて誘われた帰りというのもあって、緊張して冷たくなった指先がより僕を不安にさせる。
ここで話を振れれば楽なのだが、ドイツさんも緊張しているようで、いつもの軽口を叩き合うような雰囲気ではない。
もう口実を作って途中で別れてしまおうか。そう考えがよぎった時、漸く彼が口を開いた。
🇩🇪「…なあ、今からちょっと飲みに行かないか?」
🇯🇵「へっ、?」
間抜けな声を晒してしまい、恥ずかしさに襲われるが、その次は嬉しさが襲ってくる。
もしかしたら僕と帰るのがつまらないんじゃないかという悪い考えは全部取り払われることとなった。
🇯🇵「も、勿論です!行きましょう!」
🇩🇪「!それは良かった…俺の行きつけの店があるからそこに行こう。」
はい!と元気に返事を返し、彼について行く形で足を前へと動かす。
…端正な顔を緩ませて笑ったその顔にキュンときたことは黙っておこう。
数分歩いて辿り着いたそこは、個室ありの上品なお店だった。
個室に通され、お互い生ビールを1杯づつ頼んだ所で、彼の雰囲気が変わった事が理解できた。
🇩🇪「…なぁ、さっき言った聞いて欲しいことなんだが…」
🇯🇵「はい、いつでもどうぞ!」
彼は緊張しているのか、握る手に力を入れては、弛緩するを繰り返している。
無論聞かないなんて言う選択肢は僕の頭には無いため、少しでも話しやすいように、自然と言葉を促す。
🇩🇪「その…俺、好きな人がいるんだ。」
🇯🇵「へ、」
素っ頓狂な声を出す僕とは裏腹に、彼はいつもは見ないような照れたような顔をしていた。
好きな人、なんて単語は彼の口から聞くことはないだろうと高を括っていたし、事実、あまりのショックに耳へと入った音はそのまま耳から流されている。
彼はその好きな誰かの良さを語っているみたいだが、僕は何も感じないどころか気分は右肩下がりだ。
あ、泣きそう。
そう自覚したからなのか、途端に決壊したダムのように大粒の水が滴り落ちる。
目の前がぼやけて、今僕は涙でしようもないくらい情けない姿だろう。
そんな格好見せたくないのに、僕の様子に気づいてしまったようで、彼はこちらに視線を移すとアワアワとした様子でハンカチを差し出して来ていた。
ただ、今はその優しさも、心臓に棘が刺さったような突き刺す痛みに変わってしまう。
僕は咄嗟にお金を置いて、呆然とする彼と、まだ結露して間も無いジョッキから逃げるように背を向けて走り出した。
🇩🇪視点
完全に失敗した。
冷たい風を切り裂きながら追いかけるその頭で第1にそう思った。
俺は、彼の事が好きだ。
自分のやる事はきちんとこなすところ。几帳面だが私生活は疎かなところ。嬉しい時ふわりと笑うその顔。頼まれた事を安請け合いしてしまうところ。
今まで彼を見てきて、良いところだけでは無いことを知って、彼がより一層好きになった。
最初こそ、完璧人間のようで近寄り難かったが、それは彼の努力によってそう見えてるだけだと思い知らされたから。
ずっと胸中に燻ったままのこの気持ちを、拒否されてでもいいから彼に伝えたかった。それだけだったのに。
我武者羅で彼に気付いてもらおうと、彼の良いところを沢山吐露した。
でも、ふと見た彼の顔は涙でぐしゃぐしゃで、耐えるように噛まれた下唇は赤で飾られていた。
あの時、ハンカチを渡す俺の手を振り払って、背を向けて走り出した彼を、ただ呆然と見つめることしか出来なかった。
彼はあの時、どんな気持ちだったのだろう。
いつも見てきたはずなのに、こんな時だけ役に立たない自分が情けない。
でも、それでも。エゴだったとしても。このままで終われない気がした。
彼をこのまま返してしまっては、気まずい雰囲え気のまま終わってしまうだろうから。
目の前に見える彼へ少しでも届くように、俺は彼の腕を掴んで彼の名前を呼んだ。
🇩🇪「日本!」
腕を掴まれて静止した彼は、明らかに肩を震わせていて、到底話を聞ける状況ではないことは理解できた。
きっと彼の事だから、泣き顔は見られたくないだろう。
…ならば。
腕をグイッと引っ張り、そのままの流れで彼の頭を自身の胸へと誘導する。
そうすると、彼は為す術もなく俺の胸へと飛び込んだ。
ただ、やはり不本意なのか抵抗する素振りも感じる。それでもその力は微弱だった。
気分だけでも彼に受け入れられたようで、空気は寒いはずなのになんだか心の中は暖かい。
🇩🇪「なぁ、日本。」
🇩🇪「あの話の続きなんだが、俺、そいつのことが大好きなんだよ。」
日本が俺の胸の中でより一層震え始める。怖いんだ。俺も日本も。
それでも、思いが精一杯届くようにひとつずつ整理して、1つづつ思いを吐いていく。
🇩🇪「俺、どうしようもないくらいそいつの事が好きでさ」
🇩🇪「頑張り屋で、優しすぎてすぐぶっ倒れたりとか。心配する事ばっかで俺が隣にいないとって思ってる。」
🇩🇪「…日本。お前の事だよ。」
素直に、それを口にした。刹那、彼の震えが止まる。
🇩🇪「…ずっと好きだった。今まで隠しててごめん。」
🇩🇪「お前の負担になる様なこと言って済まなかった。この事は忘れていいから…」
🇯🇵「まって、ください。」
彼を胸から離そうとする腕を掴んで、柔く静止の意図を告げられる。
久しぶりに見た彼の顔は涙で赤く腫れていて、今すぐ拭ってやりたい気持ちを抑え、彼の言葉を待った。
🇯🇵「…その、僕も。すき、でした。ずっと。」
鼻を啜りながら、必死にそう伝える彼に、俺の顔はきっとものすごく火照っているだろう。
いいえで返されると思ったこの思いは、ずっと報われていたんだ。
思わず再びぎゅっと強く抱き締める。俺より一回り小さい身体を包み込むように。
すると、それを許容してくれたのかおずおずと背中に回される細い腕。
しばらく経っただろうか。名残惜しくも、長いハグを終える。
🇯🇵「…僕たち、両思いだったんですね、」
🇩🇪「そうだな…」
事実を再確認してまた顔が朱に染まる。
ずっと想像して、ずっと願っていた未来が、すぐそこにあっただなんて。
🇩🇪「…これからよろしく。」
🇯🇵「よ、よろしくお願いします!」
少し上擦ったように感じる彼の声に、少し笑みを零して帰路を辿る。
コートのポッケにまだ残る暖かみを置いたまま、冷たくなった手を握り締めて。
やっと終わった〜😭
まじクリスマスどころか年末なんだが!?
全然納得いってないし、もっと拘りたかったけど時間がねえ…😭
リクエストなのに…すみません😭
とりあえずメリクリでした。
この後はご想像にお任せします😉
はい、では恒例のおまけタイムです。
おまけ
今回の話に全然関係ない…ぴえん
あと手抜きだし()
ま、いいか!😁
あと今回はちょっと奮発して少しえっなイラストを用意しました
おまけ2
みんなこういうのが見たいんだろ!!!!
私は見たい🙂
背景なんてねえよ
では終わりです
もう1個貰ってるリクがあるので短編でまた書きたいと思います!
ではさらだばー
コメント
10件
なんていうかもう好きです(??)描写とか、細かい心情の変化とか表現とか、もう全部好きです…語彙力なくて申し訳ないんですけどもう綺麗すぎて涙が止まりません😭😭😭この2人の両片思いめちゃ好き…あと🇫🇮くんめちゃ可愛いです…
…ワァ…すごすぎる…というか文章めちゃくちゃ綺麗(?イラストもすごい美しすぎるしなんというか神ですねありがとうございます😭
やばい涙が溢れてしまう おめでとう独日、両片思いほまに好き🫰🏻てか脳内でクリスマスは独日結婚記念日に脳内変換されてしまう病気かもしれへん😉 文字制限かかるかもなのでものすごく大好きなシーンの感想を… まず大好きなところは独が日を引っ張って頭を胸にぽすん…ってするところで‼️‼️体格差がよくわかるんですよこのシーンだけで真面目に妄想するだけでえっ…ですよ (返信の所に続く)