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僕と貴方の恋物語 。

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僕と貴方の恋物語 。

7 - 4 、盗られちゃいました 【久々綾 . モブ綾 】

♥

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2025年05月01日

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欲しくなったんだ










可愛いあのコが________





















私が恋に落ちた相手は 、

2つ下の名の知れた後輩だった 。







よく 、同じ組の仙蔵が文次郎に自慢話などを

しつこく言うものだから 、嫌でも耳に入っていた





確かに 、この学園は美形が揃っているとは

思ってはいたけれど 、

あれほどの顔は見たことがなかった 。







彼と始めて出会ったのは 、

いろは別 、上級生特別実習のとき




今回の実習は 、四年生がつけるハチマキを

五年生が二人一組となってそれを守り 、

私達六年生がそれを奪うという内容だった





そうなれば 、四、五年生は

先に学園を経つことになって 、

六年生はその姿を後ろから見ていた 。









「お 、今日も元気だなァ、平は」


「あぁ、平も喜八郎も相変わらずだ」



平というのは 、きっと小平太の所の

平滝夜叉丸のことだろう 。

彼はいつも自分の自慢話ばかりであったり

人を自分より下に見ているという姿から 、

あまり多くの友達との関わりが見えなかった




ふと 、仙蔵の言った喜八郎という言葉が

引っかかり 、その奴らの視線を辿ってみた 。








「いいか喜八郎 、呉々も__先輩には

絶っっっっ対御無礼をかけるんじゃないぞ!」


「はいはーい 、もう滝は母上だねぇ」


「なにッ..!?!」








四年生という上級生になっても騒がしいものだな

なんて思いながら 、その後ろ姿を眺めていた 。



喜八郎くんという後輩は 、

藤色の長髪は 、とても癖が強く

風に吹かればその髪がふわふわと揺れて

まるでその人の雰囲気を物語っているようだった





そこで 、今回のターゲットは

あの喜八郎という後輩にしようと決めた 。










ふたつの気配を感じて身を潜めてみれば 、

お目当ての子と五年生が居た 。



喜八郎くんとペアの五年生は 、

五年い組の久々知兵助だった 。








「喜八郎 、じっとしててくれないか…」


「じっとしてますよ〜」


「いくら何でも 、これは掘りすぎだ 。」


「別に 、競合区域なんですからー」

「目を瞑ってくださいよ 、?」







そう言って 、駄々をこねた喜八郎くんが

こちら側にいる久々知の方に向きを変えた




にやにやと何かを話す喜八郎くんの姿を見て


とてつもない興奮を覚えた 。






久々知に触れる細く白い指 、その滑らかな手つき

作法委員独特の雰囲気がより際立って

動悸は収まることをしらなかった







喜八郎くんが鋤を構えたかと思えば 、

バッと私を指して 、久々知に何かを知らせた



すると今度は久々知が寸鉄を構え 、

臨戦態勢に入った






そろそろかと思い 、私は木から降りて

彼らに近寄った









「…..貴方は 、?」


『やぁ、喜八郎くんに久々知くん』


「….オトギリソウ先輩 、」


「オトギリソウせんぱい、??」


『〜っ…..』



ひと目見てしまえば 、一目瞭然 。




声が混ざった中性的な声が 、また良くて


私の喉奥をくすぐった




一目惚れには十分すぎる条件だった







『喜八郎くんとははじめましてかな 、笑』

『私は六年い組 、弟切草〇〇』



「おやまぁ 、立花先輩と同じの…」

「僕は四年い組の綾部喜八郎でーす」



仙蔵のついでみたいで

あまりいい気はしなかったけど

気の抜けた自己紹介が可愛らしくて 、

そんなのどうでもよかった




でも 、さっきからずっと久々知が向ける

殺気が鬱陶しくて仕方がないし 、

喜八郎くんを痛めつけるなんてしたくなかったから

ここは撤退しようと思う






「こら喜八郎 、今は実習中だろう?」

「そんなの後ででもいいだろう…」


「それもそーでしたぁ 」




『….あはは 、君達は仲がいいね』




そう言った途端 、ふたりがピクリとも固まった



なにかおかしなことを言ったかなぁ

なんて思うと 、ふと目線をしたにすれば

ふたりの手が重なっているのに気がついた




『おやおや 、もしかして?』


「もしかしてでーーす」


「おい喜八郎ッ…」




なんだ 、相手がいるんじゃないか 。


諦めよう___なんて言葉は私の性にあわなくて


ふと笑みをこぼした 。






『喜八郎くん 、これからは

私ともそういう関係になって欲しいな?』




「は??」




『じゃあ、私は別の組に

ちょっかいをかけるとするよ』







そう言って去ったとき 、ふと後ろを見れば


明らかに怒っているであろう久々知に


ぼーっと私を見つめる喜八郎くん



そんな姿に 、今度は意図的な笑みを浮かべた
















二度目に会ったのは 、食堂裏の校庭だった






「わっせ、わっせ…」




忘れられるわけが無い 、

あの中性的な声が聞こえ思わずそこへ駆け寄った




そうすれば 、土をもりもりと積もらせて

大きな穴を掘っている喜八郎くんが居た 。






「….貴方は 、兄切草先輩」


『弟切草ね笑』

『喜八郎くんは何をしてるんだい?』







待っても待っても答えは帰ってこなくて 、

もしかして無視してる?なんて思った頃に

ざくっと地面に鋤をさす音と共に 、

ひょいっと穴の中から喜八郎くんが出てきた




「蛸壺のターコちゃんを掘ってるんです」


『…..タコちゃん、?』


「ターコちゃんです…」



少し頬を膨らまして再度教えてくれた



拗ねる姿も愛おしい 。なんて思いながら 、

しゃがみこんで 、穴をまじまじと観察した




『この穴は 、とても凝っていて良いね』

『掘り具合も丁度良くて 、

完璧と言ってもいいくらいだよ』



「ほんとうですか」



『本当だよ笑』




いいかな 、いいよね 、うん 。いいか



ふと 、喜八郎くんの頭を撫でようと

手を伸ばしたとき


すっと目の前に鋤を置かれた 。




『あ 、撫でられたりとかいやだったかな?』



年頃だもの 、恥ずかしいかな 。

なんて思えば 、別の答えが返ってきた





「いえ 、久々知先輩と立花先輩以外の

撫で撫では余り好きじゃないので」




なんて言って 、彼はひとつお辞儀をして

食堂へと向かった



そうなれば 、暖簾をよけて出てきたのは

白衣姿の久々知兵助で 、

中から手ぬぐいを出しては喜八郎くんの

口やら頬やらの泥を優しく拭き取り


最後に口付けを落として 、

喜八郎くんの手を引いて中へ入っていった








『あれじゃあ 、間に入るにも入れないなぁ』





あんなに独占欲丸出して 、嫉妬深いヤツで

そんなヤツにも従順な喜八郎くんなんだもん


あれは 、無理だなぁ










諦めるつもりはないけど 、

いまはそっとしておこうかな?






まぁ 、また機会があるならな

横から盗っちゃったり盗らなかったり
















オトギリソウ(弟切草)の花言葉


「恨み」 「秘密」 「敵意」









ほんっとよくわかんないのが

出来上がっちゃいました🥲


弟切草先輩はオリキャラって言うよりも

少しイケメン、、?よりなモブ男です 。



極たまに 、弟切草先輩の話を作ろうとか

思っちゃったり思わなかったり












六年い組 弟切草〇〇 (15)

一見穏やかで優しそうに見えるものの

そのことは一つ一つには

別の意味が込められていたり 、

悪巧みや陰険な行動を起こす場合も 。

そんな腹黒い性格から 、周りの忍たまたちには

距離を置かれたり 、いい思いをされなかったり

好きな人→喜八郎くん

嫌いな人→仙蔵 . 久々知 etc…















僕と貴方の恋物語 。

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