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もーやばすぎます🫶
これもこれでまた良いなぐへへ
欲しくなったんだ
可愛いあのコが________
私が恋に落ちた相手は 、
2つ下の名の知れた後輩だった 。
よく 、同じ組の仙蔵が文次郎に自慢話などを
しつこく言うものだから 、嫌でも耳に入っていた
確かに 、この学園は美形が揃っているとは
思ってはいたけれど 、
あれほどの顔は見たことがなかった 。
彼と始めて出会ったのは 、
いろは別 、上級生特別実習のとき
今回の実習は 、四年生がつけるハチマキを
五年生が二人一組となってそれを守り 、
私達六年生がそれを奪うという内容だった
そうなれば 、四、五年生は
先に学園を経つことになって 、
六年生はその姿を後ろから見ていた 。
「お 、今日も元気だなァ、平は」
「あぁ、平も喜八郎も相変わらずだ」
平というのは 、きっと小平太の所の
平滝夜叉丸のことだろう 。
彼はいつも自分の自慢話ばかりであったり
人を自分より下に見ているという姿から 、
あまり多くの友達との関わりが見えなかった
ふと 、仙蔵の言った喜八郎という言葉が
引っかかり 、その奴らの視線を辿ってみた 。
「いいか喜八郎 、呉々も__先輩には
絶っっっっ対御無礼をかけるんじゃないぞ!」
「はいはーい 、もう滝は母上だねぇ」
「なにッ..!?!」
四年生という上級生になっても騒がしいものだな
なんて思いながら 、その後ろ姿を眺めていた 。
喜八郎くんという後輩は 、
藤色の長髪は 、とても癖が強く
風に吹かればその髪がふわふわと揺れて
まるでその人の雰囲気を物語っているようだった
そこで 、今回のターゲットは
あの喜八郎という後輩にしようと決めた 。
ふたつの気配を感じて身を潜めてみれば 、
お目当ての子と五年生が居た 。
喜八郎くんとペアの五年生は 、
五年い組の久々知兵助だった 。
「喜八郎 、じっとしててくれないか…」
「じっとしてますよ〜」
「いくら何でも 、これは掘りすぎだ 。」
「別に 、競合区域なんですからー」
「目を瞑ってくださいよ 、?」
そう言って 、駄々をこねた喜八郎くんが
こちら側にいる久々知の方に向きを変えた
にやにやと何かを話す喜八郎くんの姿を見て
とてつもない興奮を覚えた 。
久々知に触れる細く白い指 、その滑らかな手つき
作法委員独特の雰囲気がより際立って
動悸は収まることをしらなかった
喜八郎くんが鋤を構えたかと思えば 、
バッと私を指して 、久々知に何かを知らせた
すると今度は久々知が寸鉄を構え 、
臨戦態勢に入った
そろそろかと思い 、私は木から降りて
彼らに近寄った
「…..貴方は 、?」
『やぁ、喜八郎くんに久々知くん』
「….オトギリソウ先輩 、」
「オトギリソウせんぱい、??」
『〜っ…..』
ひと目見てしまえば 、一目瞭然 。
声が混ざった中性的な声が 、また良くて
私の喉奥をくすぐった
一目惚れには十分すぎる条件だった
『喜八郎くんとははじめましてかな 、笑』
『私は六年い組 、弟切草〇〇』
「おやまぁ 、立花先輩と同じの…」
「僕は四年い組の綾部喜八郎でーす」
仙蔵のついでみたいで
あまりいい気はしなかったけど
気の抜けた自己紹介が可愛らしくて 、
そんなのどうでもよかった
でも 、さっきからずっと久々知が向ける
殺気が鬱陶しくて仕方がないし 、
喜八郎くんを痛めつけるなんてしたくなかったから
ここは撤退しようと思う
「こら喜八郎 、今は実習中だろう?」
「そんなの後ででもいいだろう…」
「それもそーでしたぁ 」
『….あはは 、君達は仲がいいね』
そう言った途端 、ふたりがピクリとも固まった
なにかおかしなことを言ったかなぁ
なんて思うと 、ふと目線をしたにすれば
ふたりの手が重なっているのに気がついた
『おやおや 、もしかして?』
「もしかしてでーーす」
「おい喜八郎ッ…」
なんだ 、相手がいるんじゃないか 。
諦めよう___なんて言葉は私の性にあわなくて
ふと笑みをこぼした 。
『喜八郎くん 、これからは
私ともそういう関係になって欲しいな?』
「は??」
『じゃあ、私は別の組に
ちょっかいをかけるとするよ』
そう言って去ったとき 、ふと後ろを見れば
明らかに怒っているであろう久々知に
ぼーっと私を見つめる喜八郎くん
そんな姿に 、今度は意図的な笑みを浮かべた
二度目に会ったのは 、食堂裏の校庭だった
「わっせ、わっせ…」
忘れられるわけが無い 、
あの中性的な声が聞こえ思わずそこへ駆け寄った
そうすれば 、土をもりもりと積もらせて
大きな穴を掘っている喜八郎くんが居た 。
「….貴方は 、兄切草先輩」
『弟切草ね笑』
『喜八郎くんは何をしてるんだい?』
待っても待っても答えは帰ってこなくて 、
もしかして無視してる?なんて思った頃に
ざくっと地面に鋤をさす音と共に 、
ひょいっと穴の中から喜八郎くんが出てきた
「蛸壺のターコちゃんを掘ってるんです」
『…..タコちゃん、?』
「ターコちゃんです…」
少し頬を膨らまして再度教えてくれた
拗ねる姿も愛おしい 。なんて思いながら 、
しゃがみこんで 、穴をまじまじと観察した
『この穴は 、とても凝っていて良いね』
『掘り具合も丁度良くて 、
完璧と言ってもいいくらいだよ』
「ほんとうですか」
『本当だよ笑』
いいかな 、いいよね 、うん 。いいか
ふと 、喜八郎くんの頭を撫でようと
手を伸ばしたとき
すっと目の前に鋤を置かれた 。
『あ 、撫でられたりとかいやだったかな?』
年頃だもの 、恥ずかしいかな 。
なんて思えば 、別の答えが返ってきた
「いえ 、久々知先輩と立花先輩以外の
撫で撫では余り好きじゃないので」
なんて言って 、彼はひとつお辞儀をして
食堂へと向かった
そうなれば 、暖簾をよけて出てきたのは
白衣姿の久々知兵助で 、
中から手ぬぐいを出しては喜八郎くんの
口やら頬やらの泥を優しく拭き取り
最後に口付けを落として 、
喜八郎くんの手を引いて中へ入っていった
『あれじゃあ 、間に入るにも入れないなぁ』
あんなに独占欲丸出して 、嫉妬深いヤツで
そんなヤツにも従順な喜八郎くんなんだもん
あれは 、無理だなぁ
諦めるつもりはないけど 、
いまはそっとしておこうかな?
まぁ 、また機会があるならな
横から盗っちゃったり盗らなかったり
オトギリソウ(弟切草)の花言葉
「恨み」 「秘密」 「敵意」
ほんっとよくわかんないのが
出来上がっちゃいました🥲
弟切草先輩はオリキャラって言うよりも
少しイケメン、、?よりなモブ男です 。
極たまに 、弟切草先輩の話を作ろうとか
思っちゃったり思わなかったり
六年い組 弟切草〇〇 (15)
一見穏やかで優しそうに見えるものの
そのことは一つ一つには
別の意味が込められていたり 、
悪巧みや陰険な行動を起こす場合も 。
そんな腹黒い性格から 、周りの忍たまたちには
距離を置かれたり 、いい思いをされなかったり
好きな人→喜八郎くん
嫌いな人→仙蔵 . 久々知 etc…