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お久しぶりです🎶
最大限のどろどろです🙌🏻💜
赫紫
めっちゃ長いし、普通に3000文字超えます🙌🏻
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ランドセルの中から、筆箱の中の鉛筆の音が、カラカラと鳴る。
梅雨が終わる頃の午後、放課後の教室には、まだ子供らしい俺たちの笑い声が残っていた。
「なつー!!早く!」
先に駆けていく俺の背中を、なつは静かに追いかけた。少し大人びた瞳で、でも無邪気に笑う彼をずっと見ていた。
「ねえ、なつ。 俺、大きくなったらなつと結婚する。」
あっけらかんとした声。でもその言葉はなつの心を強く打つものだった。
風が俺達のランドセルを揺らし、手の指先が触れる。
「…それ本気?」
「…当たり前!男の子同士でも、結婚できるって言うし、先生に聞いたら大人にやったらできるって、!」
その言葉に、なつは一瞬笑って、そっと頷いてくれた。
「じゃあ、約束!」
小指を差し出したのは、なつの方だった。
絡めた指。
大きくなるまでが楽しみだなぁ。
それから数年。
高校二年生の春。
俺は生徒会長で、ある 名前 を見た。
『新入生代表 ・ 朱乃 なつ』
「…は?」
俺は目を疑った。
まさか、なつがこの学校にいるなんて。
戸惑う気持ちを隠せないまま、おれはその日の放課後、校舎裏で、なつと再開した。
「…いるませーんぱい?笑笑」
「…..、なつ、…?」
呼吸が詰まりそうになる。
でも次に飛び出した言葉は、思いもしないものだった。
「…ごめ、もう俺付き合ってるやついる。 」
「紹介するわ、 ××、こっち。」
おれの目の前に来たのは、同じ制服を着た、女だった。
その瞬間、おれの頭は真っ白になる。
「…ふざけんなよ。約束、したじゃん。 あれ、なつから指絡めてくれたんだよ、? 」
確認する声は、不思議と震えた。
目が霞むのを、なつはただ、じっと見つめてた。
その見つめてくる目は、歪んだ笑いに見えた。
あの日から俺は変わった。
誰にでも優しくして、でも空っぽみたいな笑顔しか、出せなかった。
なつがあの女と仲良くして、付き合って、手繋いで。それが気に食わない。
「…..、ずるいよ、なつ。 ぁー、くそが。」
独り言のように呟いた。
けど、その声は誰かに届いてた。
「…いや、それはお前の方じゃね?笑笑」
背後から聞こえた低い声に、俺は肩が跳ねる。
振り向くと、 嫌いなはずの なつがいた。
夕暮れの光がなつの鋭い赤い瞳を照らす。
「俺の事、嫌な顔して見てたくせに、なのに何も言わねえで。 なに、お前被害者ずらしてんの?笑」
「…は、何言って、」
言いかけた瞬間、壁に背を押し付けられた。
腕を掴まれ、目の前にあるのはあの頃と変わらない、でもどこか怖くなったなつの顔。
「…俺は、ずっと先輩だけだったよ? …先輩が俺を忘れたんじゃん。裏切ったんじゃん。勝手に傷ついて、勝手に…俺以外の奴と話すんじゃねえよ。」
「…..何言ってんの…。」
「…俺、我慢してた。でももう無理。 いるませんぱい、俺の事だけ見てよ。 じゃないと、ほんとに…..殺すよ?」
言葉とは裏腹に、その手は震えてた。
熱を帯びた視線。近ずいてくる吐息。
「… ぁ、っん、ゃめ、なつ、…..っ、/」
「やめねーよ。俺の事避けてたバツ。」
背筋に唇が触れた瞬間、俺の体はびくっと震えた。嫌になるほど。
でも、どこか心の一部が、嫌と思えなかった。
なつの体温が、俺の近くにあった。
あの日のキスは、確かに柔らかい筈だったのに。
なつの視線は、あの日以来ナイフのように鋭くて、切り裂かれそうだった。
それから俺は、 自由 が消えた。
放課後、なつはいつも待ってた。どこに居ても。
昇降口、教室の前、生徒会室の前。
どこにいても、必ず 先輩 っていう低い声が背後から付いてくる。
スマホには999件以上の通話。通知。
今どこ? 誰といんの? 既読つけろよ。 会いたい、先輩。
だんだん、それは命令に変わっていった。
けど、逃げられなかった。
「やめろ」って、言えなかった。
なつの手が俺に触れる度、肌が熱を持った。
耳元で名前を呼ばれると、何故か心が溶けた。
「…..ここ、閉めたの、?…っ誰か来たら、っ…..」
「…来ねえように時間見てる。…いるませんぱい、ほんとバカ。俺がどんだけ我慢してるか、分かってる?」
なつの声は甘さも含んでた。でも、その差し伸べてくる手は、決して優しくない。
制服の襟を引かれて、壁に押し付けられる。
背筋に噛み付いてくるようなキス。乱暴で歪んだ愛。
「…俺だけのものになって…?他のやつに笑うな。LINEも俺以外消して。俺のである以外、価値ないじゃん笑笑」
「…ゃ、っなつ、そんなのやだ、…..っ。」
「じゃあ、…俺のこと好きって、言ってよ、」
「…っ。」
「言わなきゃ出さねえ。ここから1歩も。」
泣きそうな顔をした俺に、なつはそっと頬を寄せてきた。優しい顔をしながら、凶器のような言葉を吐く。
「…いるませんぱいは、もう俺に飼われてるの、…ずーっと前からそうだったもんね?」
静まり返る教室。カギは締められてる。
誰もこないよ。そうなつが述べた。
「いるませんぱい、怖い顔してんね。笑笑 …でも、逃げないんだ。笑 」
目の前に立つなつの、瞳が暗い。
微笑んでるはずなのに、あいつの瞳には光がない。
制服の襟を掴まれた瞬間、また、肩が跳ねる。
壁に背中を押し付けられる音がやけに静かで、でも、その分なつの吐息がやけに近く聞こえる。
「ずっとこう思ってた。 いるまの体、こうやって押さえつけたらどんな反応するんだろー…って、笑笑」
「…..ゃ、ぁ…う、 ..っ、」
か細い声。おれの口から漏れる声は反抗じゃなかった。
むしろ、微かに震える吐息。口を押えて、声が出ないよう、唇を噛んで、 それでも声は漏れた。
「そんな声、もーっと聞かせろよ、俺がいるまのことどれだけ欲しかったか、知らねえだろ。」
制服の下、震える指先が肌に触れる。冷たいのか、暑いのか分からない。
けど、確かに心が焦げていくような感覚だった。
「ひとりで我慢して、ずっと考えてた。 どうやったらいるまの全てを、俺だけにできるか。」
静かに、ベルトが外される音がした。
その音さえも、どれだけ穏やかだったのか、逆に怖かった。
「…もう全部俺だけでいいよ?優しくしてあげるから、壊したいほど、優しくする。」
指が這う。 熱が走る。
俺は、唇を噛みながらただ目を瞑った。
自分の、気持ち悪い姿も、声も聞きたくなかったから。
「…..っん、…ぅ、 ぁ、 / …」
抑えた声が喉の奥の方で震える。
それを聞いたなつは、目を細めて微笑む。
「ほら、声…出てるよ、俺で、こんな感じてる笑笑」
「…ちが、っん、…..ゃ、っ、 」
「やめねえ。だって今のいるま、俺にだけ壊されるって顔してる。笑笑」
視線が絡む。
その目は怖いほどの執着に満ちていた。
ほんとに壊されるかもしれない。
そう思いながらも、俺の手は、なつの制服を掴んでいた。
まるで、逃げたいのか、もっと欲しいのかが、自分でも分からないくらいに。
シャツのボタンは外れたまま、指先は震えていた。
準備室の空気が重たい。なつの腕の中で俺はただ力なく蹲っていた。
「…..っ、なんで。」
そう呟いた声は、誰にも届かないほど小さかった。
「なんで、こんな酷いこと…、っ」
涙でもなく、汗でもなく、ただただ震えてしまう。
動けない体を庇うように、自分の腕をぎゅっと包んだ。
「…酷くしたかったんじゃない。」
なつの声は静かだった。壊すようにして抱いたあととは思えないほど優しく。
「いるまが、俺を見てくれなかったから。元々、いるまが××の方ばっかり見てたから… こうでもしないといるま、俺の事見てくれないでしょ。」
「…..、ゃ、ちが、っ…..ちゃんと、みてた」
「嘘だよ。 俺の事なんかどうでもよかったんだよ。でも、もうそれでいいぜ?笑笑 だって、 今のいるま、俺にしか触られたことないでしょ? 笑」
その言葉に、俺は顔を伏せた。
反論もできなかった。
「もう逃げらんねえよ、いるま。他が触ってきたら殺すから。」
笑っているはずなのに、完全に本気の声だった。
それがいちばん怖い。
なつがそっとシャツをかけてくれる。それさえも、優しさじゃないことは当然わかってる。
優しい振りをした、所詮鎖だ。
「…またここにこいよ。俺がいないといるまなっちゃうくらいにしてあげるから」
耳元で囁かれたその声に思わず俺は目を閉じた。
その声を、拒めないと、わかったから。
コメント
13件
え、ヤバい優しい行動なのに鎖って表現好きすぎる!!!
え、まってやばい、やばいやばいやばいすぎるえぐやばい文書くの上手すぎて無理ボリューミー大好きすぎえ好きな物詰まりすぎ私の事好きじゃん⬅️ 夕暮れの光が鋭い赤い瞳を照らすって文大好き過ぎて!!😭😭💖 胃もたれするくらい重くて最高すぎてる、しかも後輩→→先輩なのがもう…🤦🏻♀️🤦🏻♀️🌀💕 段々束縛が激しくなってくの、 早く俺だけを見て貰えるようにしなきゃ、って赤さんが焦ってるみたいで好き🫵🏻🫵🏻💖 えーーほんとに私が
うぎゃまってだいすき😭😭💞💞 これ最初の方は赤さん彼女持ちで紫さんが重めなのかなって思ってたのに立場逆転は聞いてないよ⁉️⁉️😔💘 どっちもすれ違っちゃってて、ってかんじからどろどろになっていくのだいすきなのほまに‼️‼️🫂🫂💞 だけどゆあさん表現力なさすぎてこんな上手なの書けないから尊敬すぎてほんとにせいらちゃん尊敬だよ 😾💟