コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
⚠ほんとにちょっっっとてるとさんがまひとさんに声を荒げます⚠
____________________
人の心に簡単に入ろうとする人が苦手だった。
____________________
蒼空さんと話すことはないだろう、なんて思ったのが3日前のこと。
現在僕はとある人に質問を浴びせられている。
♡「てるとくんが好きな食べ物は?」
💖「パス…タと…オムライス……です…」
♡「え?!僕も僕も!!」
分かる人がほとんどだろう。今僕の目の前にいるのは蒼空さんだ。
さっきからずっとそう。
それぞれの頭文字が「ま」と「も」ということもあって前後の席だった僕と蒼空さん。
蒼空さんが椅子に逆向きに座って僕に向き合う体制になりながら、ただただ好きなもの、嫌いなもの、他愛のない世間話までされている。
💙「じゃ!嫌いな食べ物!!」
💖「グリンピースと………人参…と、か…」
💙「え〜っ!僕も!野菜苦手なんだよね…w」
あはは……と照れ笑いをみせる蒼空さん。
こういう表情を見せるから皆に人気あるんだろうな。
💙「てるとくんって何の教科好き?」
💖「美術…………ですかね……」
💙「絵上手そうだもんね!!じゃあ〜嫌いな教科は?」
定番だけど僕が1番と言っていいほど、嫌いな質問がきた。
💖「っ…………おんが、く……です……」
💙「え〜意外…歌苦手なの?」
💖「い、や……そういう訳では…ない、ですけど……」
💙「そうなんだぁ〜じゃ、何で苦手なの?」
💖「いや………………え、っと…なんで…でしょ……ね…………」
💙「いっつもイヤホン付けてるからさ、音楽好きじゃないの?」
💖「えっ…………………………………………?」
💙「ん?それ。イヤホン付けてるから、音楽いつも聴いてるんじゃなくて?」
💖「っ……貴方に…関係ないじゃないですか…!」
しまった、と思った時には遅かった。
僕の声が大きかったのか。
それとも無口な生徒が声を上げたのが不思議だったのか、
はたまた人気者が声を荒げられているからか、
先程までざわざわと話し声が聞こえていた教室が一瞬にして静まり返り、クラスにいる人全ての視線が僕達に向けられていた。
💖「あっ……………………………………」
ガタッ
💙「あっ、てると、くっ…………!」
この空気が怖くて、
何か言われるのが怖くて、
周りの視線が怖くて、
つい僕は教室の外に飛び出す。
💖(違う…………………………)
飛び出す、なんて言葉が正しいだろうか。
僕ただあの場から逃げ出しただけで。
💖(違う……………………………………)
蒼空さんは何も悪くなくて。
これはただ僕1人の問題で。
💖(違う……………………………………………………)
蒼空さんは人気者で。
誰からも好かれていて。
対して僕は無口で陰気で人と話せなくて。
僕は人気とかけ離れていて。
そんな蒼空さんと僕が話しているのが怖かったんだ。
💖「な、んで…あんなこっ、と…言っちゃ、った…んだ、ろ…………っ」
僕は、ただただトイレの中で声を押し殺して泣くことしか出来なかった。
____________________
____________________
プロフィール追加情報➝️❌
【𝐏𝐫𝐨𝐟𝐢𝐥𝐞】
💖てるとくん
桃川てると
新高校1年生。
Bルーム。
メガネとノイキャンイヤホンは必須だとか
髪色は明るくないらしい……?
💙まひとくん。
蒼空まひと
新高校1年生。
Bルーム。
てると曰く陽キャで誰とでも仲良くなれそうな人だとか
____________________
____________________
𝐓𝐡𝐚𝐧𝐤 𝐲𝐨𝐮 𝐟𝐨𝐫 𝐰𝐚𝐭𝐜𝐡𝐢𝐧𝐠.