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Prolog
knside
いつからだっただろう、
本当の自分を見失ったのは。
この平凡で穢らわしい人生に、
終止符を打ちたくなったのは。
【_病名は半透明】
______
いつも通り起きて、
いつも通り着替える。
いつも通り朝ごはんを食べて
いつも通り家を出て
いつも通り歩いて
いつも通り学校に着いて。
たったそれだけなのに
それだけの事なのに
心が痛かった。
家族の少し冷たい視線
周りの奴らのヒソヒソ声
先生の呆れた顔
脳裏に浮かぶ君の顔
全部無くなってしまえばいいと思った
いつも通り屋上でサボって
いつも通り弁当も食べずに寝て
いつも通り柵の下を見下ろして
いつも通り感傷して
放課後には、
いつも通り人を殴る、生活。
が待っている
今日も、明日も、ずっと。
こんな自分が嫌だった
孤独で、まるで人間としての
プライドを捨てたような自分を
血だらけになった拳を。
君の事を、俺は今でも恨んでいる。
2024年7月9日。
いつも通り、田舎道を歩く
人の敷地に咲く向日葵。
何も考えずに、いや、何も考えたくなくて
思考回路を止めたまま、校門前に着いた。
???「…kn、…お誕生日おめでとう。」
頭上から声が聞こえる
はっと見上げる
nk「元気、?w」
kn「は………、なん、で……」
彼が浮いている。
そもそも”彼”なのだろうか。
よく見たら体は透けていて、
半透明の笑顔がこちらを覗く。
あの日死んだ君が、
何故此処にいるのだろう。
…これは……夢?
コメント
1件
幽霊...? なんだろうなぁ...気になる‼️