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「かっちゃん!?」

驚きのあまり、愛称を口にして立ち上がった。

「おう!」

目の前の彼は、さっきの威圧的なオーラはどこへやら、蔓延の笑みで頷いた。

まさか、かっちゃんだなんて…。

かっちゃんとは、僕の幼なじみの愛称。本名は爆豪勝己。

つまり——–目の前の彼は、僕の幼なじみだ。

「わー…!びっくりした…!」

まさか、かっちゃんが居るなんて…。

僕の名前でわかったのかな…?

幼馴染だから、かっちゃんは僕の本名を知っているし、みんなの前では『デク』と呼んでいたけど、二人のときは『出久』と呼んでくれていた。

たまに連絡は取っていたものの、会うのは1年ぶりだ。

「俺のほうがビビったって!ていうか、なんでここにいんの?」

「今日から通うことになったの!かっちゃんもここのクラス?」

僕の言葉に、かっちゃんは目を輝かせた。

「マジか…!俺もこのクラス!同じクラスとか、運命だなっ…!つーか、その格好は…?」

うっ…。

きっと、変装のことを言っているんだと思う。

「格好?」

麗日さんが不思議そうに僕を見たので、慌てて誤魔化した。

「あ、えっと、何のことだろう…?」

バレたらお母さんに怒られるっ…!

麗日さんに見えないようにかっちゃんにシーッと合図を送ると、どうやら伝わったらしい。

それ以上は何も聞いてくることはなく、ひとまずごまかすことができた。

それにしても…。

「かっちゃんすごくかっこよくなってるから、気づかなかったよ…!」

本当に、大きくなったなあ…。

引っ越す前、最後に会ったときより身長は随分と伸びているし、雰囲気も変わった。

ていうより、あんな威圧的なかっちゃんは見たことがなかったから、誰だかわからなかったんだと思う。

「…っ」

僕の言葉に、なぜかかっちゃんは頬を赤く染めた。

…?どうしたんだろう…?

「おいおい…あの編入生、生徒会長と話してるぞ…」

「編入生、何者だよ…」

「あんな生徒会長、始めて見た…」

周りがものすごいものを見るような目で僕達を凝視していたことにも気づかずに、様子のおかしいかっちゃんを見つめる。

「おーい。かっちゃん?」

「…っ、い、出久、ちょっと外で話そ」

「え?うん、もちろんいいけど…」

なぜか焦った様子のかっちゃんに、手を握られる。

そのまま、強引に教室から連れ出された。


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