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設定めっちゃくちゃに改造してます…🙏
力強い風音に目を覚まされた。
周りを見渡すと一面が緑の草原だった。
遠くには小屋がいくつかあるように見える。
取り敢えず人と合流しようと小屋へと向かうことにした。
脚へ力を入れ、立ちあがろうとする。が、信じ難い自分の姿を見て腰を抜かした。
肌はどこまでもと黒く、服はというと紫色のスポーンマークがついていた。
スポーン、マーク…?
あぁ、確か俺は親友に刺され__亡くなった。
その親友はスポーンカルトの信者で、俺がスポーンの力だがなんだがを信じなくなった時に、力を証明するみたいな理由で刺し殺された。
__結果、ここにいるという訳か?
ならば死んでいるか、否か。
夢の可能性を考え、自分の皮膚を引っ張ってみた。
痛い。
死んでいるなら浮けるのでは?と思い、ジャンプしてみた。
浮けるようには見えなかった。
結局どうでもない事が判り、小屋の方へと進んでみることにした。
しばらく進み続け、やっと古屋へ着いた。と思えば、真っ黒な部屋へと飛んだ。とか考えていると次は家の中へと飛んだ。
「次のキラーは”Azure”」
機械音のようにも聞こえる声が、家の中まで響く。
Azure_それは俺の名前だった。
キラー…?意味がわからない。
ひとまず家の中を探索することにした。
大体は見たが、二階へと繋がる階段が崩れていて二階はどのようになっているかわからなかった。
…探索している間に気付いたが、背中から触手が生えていた。4本ほど生えていて、少しベタベタしている…
正直に言えばどうでも良い。ドアへ向かい、外を眺めた。
正面には坂と、紫色の池…なんだか気持ち悪い。
眺めるだけでは何もわからないと思い、外へと出てみた。
坂を下り、橋を渡った。すると、奥の方へ人影が見えた。
一刻も早く人と合流がしたくて速足になる。
___待て、俺は”キラー”。人を”殺す”のか…?
少し興味が湧いてきた。今なら触手で戦えそうでもある。
足を速め、人がいるであろう方向へと走り抜ける。
「ッ!」
「Two…Time…?!」
「……Azure…?!…Azureだ!!成功したんだ!!やっぱりSPAWNの力は本当なんだ!!!」
俺の服を強く握りしめにんまりとした顔を近づけてくる彼に心底からゾッとした。
__あぁ、この笑顔、覚えている。薄らと、記憶がある。
俺を刺し殺した時と一緒の笑顔だ。
「「ごめんなさい、ごめんなさい…!!」」
なんて言いながら、俺の胸元を何度も刺してきたアイツの顔を、今でも覚えている。
「ねえAzure、ほら、本当だよ…!SPAWNの力は本当なんだって…!!!」
「…気持ち悪いッ!!」
そう叫び、TwoTimeを振り払う。
「…なんで?証明できてるじゃん…信じてないの?SPAWNの力を…信じてないの…?ねえ…なんで信じてないの…?!」
再度飛びかかってこようとするTwoTimeを触手で床に叩きつけそのまま押さえつける。
「…僕はSPAWNの事も信じていたけれど…Azureのことだって…信じていたのに…」
喋りながら涙を溢すTwoTimeを抑える力は段々と弱くなっていった。
「…ぐずっ…Azure…」
「な、なんだよ…」
何を言うかと思えば、いきなり触手にダガーを刺してきた。
「い”ッだぁ”?!??」
残念な事に、触手にも痛覚はあった。
しりもちをついた俺の触手に刺されたダガーをぐりぐりと奥へ奥へと突き刺すTwoTimeは、ずっと不気味な笑顔を浮かべている。
「へへ…Azure…すきだよ…」
ダガーを引き抜き、また刺し、と繰り返し、俺の耳元で囁く。
「ひッ…やめ”ッ…」
涙目になる俺の頬を優しく撫で、ダガーを”また”胸元へと刺す。
「はあぁ…あの時のAzure、すっごく可愛かったなぁ…またあの顔、見せて欲しいなぁ…?」
「い”ッ?!や、やめろ…」
ゆっくりと刺されていたダガーは、心臓目掛けて突き刺された。
「う”あぁ”あ”あ!!ぃ”…」
意識が遠のいて行く。涙でぼやける視界に映るTwoTimeの顔は、やはり見たことのある顔だった。
「Azure…」
おやすみ
最後の一言を聞いた後、俺の息は途絶えた。