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「…2人とも、似合ってる。」

 

「ありがとう、聖さん。聖さんの海賊もカッコイイね。」

「お、俺の狼男もワイルドだろ!?ここの筋肉なんか……」

 

「筋肉なら聖の方があるし背も高い。邪魔しないでよ、KY男。」

「なんだと、このガキ。」

「何よ、筋肉バカ。」

 

「2人とも、落ち着いて…!」

 

「あらあ、微笑ましくていいじゃない、お似合いで。」

 

「誰がこんなガキ。」

「それはこっちのセリフよ、ナルシスト。」

 

「…息、ピッタリだな。」

 

「全く、騒がしくするのも節度を持ってほしいですね。」

「悠夜、今夜は無礼講よ。そんなつまらないこと言わないの。」

「無礼講…明日の片づけが怖いですね…。」

 

「さ、衣装も着たことだし、これからゲームを始めるよ。その名も、トリック&トリック!」

「トリック&トリック……?」

 

「さっき花月たちが着替えている間に、屋敷中にたくさんのランタンを隠したんだよ。制限時間内に1つだけ用意されている特別なランタンを見つけた人が勝ちってゲーム。」

「要は宝探しということですね。ですが、屋敷の中を熟知している私たちの方が有利になるのでは…?」

 

「そう。だからたくさんのトリック付きのランタンがあるってこと。トリックのランタンの数が多い人には罰ゲームも用意しているから。あ、因みに僕は主催だから審判をやるよ。」

 

「お前はそうやってまた参加しねえのかよ。そんなもん誰がやるか……」

 

「私やってみたい!」

「花月、こういうの好きなの…?」

 

「だって、特別な日にしかできなさそうなゲームだし、思い出作りたいから。」

 

「…俺も参加する。」

「まあ、聖と花月が参加するなら私も参加してあげてもいいけど……。」

 

「それならアタシたちも参加しなくちゃね、悠夜。」

「遊びでも手加減はしませんよ。」

「じゃあ決まりだね。制限時間は今から3時間。ランタンを見つけたら、この大広間に戻ってくること。」

「お、おい……」



「それじゃあ、よーい、スタート。」

生贄の花嫁~Lost girl~

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