ありふれた日々を君と
「晴人‼︎」
そう呼ばれた君には好きな人がいる。
彼女はとても優しい。
前に私が1人の時に声を掛けてくれたことがあった。
君が彼女のことを好きでなかったら。
私は彼女と楽しく話せたのかな。
昔、君は私に
「好きな人いる?」
って聞いたよね。でも私に興味がないのは知ってたよ。
君に他に好きな子がいるってことも。
「秘密!」
私はそう答えた。
君はそして、他の男の子の名前を言ったよね。
私が好きなのは君なんだよ。
あーぁ、やっぱり。君は私のこと何とも思ってないんだと思ったよ。
「君は?」
本当は分かってた。
分かっていても、私の名前を言って欲しかった。
君は耳まで真っ赤になりながら、
「いるよ」
って答えたんだ。
「陽菜ちゃん?」
私がそう言ったら、さっき以上に君は真っ赤になったんだ。
「何で知ってるの?」
認めちゃうんだ。
認めないで欲しかった。
そう思ってしまうのは駄目だなのかな。
「皆んな知ってるよ!」
笑顔で話してる私は、その頃心の中で泣いていたんだ。
今でも思い出すと辛いよ。
でも、好きなんだ。