テラーノベル
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続きです
どうしてこうなったか、
それはこちらを見てくれたまえ。
ギャングオルカ 「っ! ついに倒れよったか! おい! 救護班! すぐに来い、一刻を争うぞ!!」
地面を揺らして膝をついたのと同時に、会場は異様な静寂に包まれた。
プロヒーローを力でねじ伏せ、その直後に力尽きた少女の姿に、誰もが言葉を失っていたからだ。
「何事だ?!」
「あ、あの子、、さっきめっちゃ強かった子じゃん! プロと真っ向からやり合って勝ったのか!?」
「あの子、救助もすごかったよ! 一瞬で3人ぐらい救ってたし、」
「だよね!あの虹あれ、見てるだけで安心したっていうか、、」
周囲の受験生たちがザワザワと動揺を広げる中、地面を真っ赤に染めて倒れた永久は、
救急隊によってストレッチャーに乗せられ、緊急搬送された。
モニタールームでは、相澤が椅子を蹴る勢いで立ち上がり、緑谷は言葉にならない怒りと
焦燥にとらわれ、上鳴や切島はただただ、
血の気が引いた顔で画面を見つめることしかできなかった。
それは、爆豪もだった。ただ、ぼーっと、見つめていた。
この会場にほかのヒーロー育成高校の教師が
回復の個性で、永久を回復し、
そして近くにたまたまいたブラドキングが
血を操って、永久は一命をとりとめた。本当に、運だ。
意識を取り戻した永久を待っていたのは、
涙ながらの賞賛でも、プロからのスカウトでもなかった。
上鳴 「、、永久。起きたか。じゃあ、話し合おうか。今後の『端末使用制限』について」
病室の椅子に深く腰掛け、見たこともないような「ガチ」のトーンでスマホを弄っている上鳴電気。
その後ろには、無表情な緑谷と、髪が逆立っている相澤が立っていた。
永久 「、、え、まって。状況が読み込めない。リザルトは? 」
上鳴 「合格とか不合格とか、そういう次元の話は置いといて、
お前さ、心拍数180超えてたんだって? 血液が沸騰して血管ボロボロ。
おまけに脳はオーバーヒートで、一歩間違えたら一生廃人だったって医者に言われたんだぞ」
緑谷 「自分の身体を使い捨てのバッテリーか何かと勘違いしてるの?
永久ちゃん。誰がそこまでやれって言った? 誰が勝手に壊れていいっていった??」
相澤 「敵愛。お前の『エゴ』は尊重するが、自己管理ができないヒーローに
デバイスを持たせるわけにはいかない。学校側と相談した結果、一週間、、いや、二週間
ゲーム機および私用通信端末はすべて没収だ」
永久 「は?」
その瞬間、永久の脳内に最大のシステムエラーが発生した。
ヴィランに襲われたことより、暗殺者に刺されたことより、今の彼女にとって絶望的な宣告。
永久 「、、まって。それ、死刑宣告と同じだよ。」
上鳴 「漫画でも読んでろ。、ほら、これ。没収な」
上鳴が、永久のサイドテーブルに置いてあった愛用の携帯を手に取る。
永久 「ああああああ!! ダメ! それだけはダメ!! 今イベント中なの!
期間限定ログインボーナスが!! ギルドの皆に迷惑がかかるの!!」
上鳴 「知るかよ! お前が自分の命をゲームのHPみたいに雑に扱った罰だ!」
永久 「本当にごめんなさい凄い反省してるんでどうかゲーム没収はやめてくださいませ!!
神様仏様上鳴様ほんとにまじで、ねぇガチで! ゲーム没収は死ぬ!!!」
ベッドの上で土下座せんばかりの勢いで懇願する永久。
普段の無機質な「ヒーロー嫌い」の面影はどこにもない。
ただの、趣味を取り上げられそうな必死な女子高生である。
相澤 「、、騒がしいな。上鳴、それは預かっておけ。」
永久 「デク!! 待って、デクなら分かってくれるよね!? ゲームをしないと私の感性が鈍るって!!」
緑谷 「今は反省してよ。」
バタン、と無慈悲に閉まる病室のドア。 残されたのは、上鳴と、抜け殻のようになった永久。
上鳴 「まぁ、お前が死ぬほど無茶したから、皆マジで怖かったんだぜ。
これ、一週間大人しくしたら半分くらい返してやるように相澤先生に交渉してやるから」
永久 「、、一週間、、168時間、、私の連続ログイン記録が、、」
上鳴 「そこかよ!!」
救助実績1位、プロヒーロー撃破、SNSでの特大ブーム。
そんな華々しいリザルトの裏で、最強の特待生・敵愛永久は、
かつてない「電子的な孤独」という名の最大の試練に直面していた。
上鳴 「、、実はさ、緑谷が永久が倒れてからすげぇ、暴れてさ、止めるの大変だったよ。」
永久 「デクは怒ったら怖いもん。さっきも無言で、はっきり言って、
あの状態のデクにだったら抱かれてもいいと思ってる。」
上鳴 「ははっ、んだよそれ、、、、、」
少しでも空気を和ませようとしている気持ちは永久に伝わる。
永久 「、、で。勝己、、は?」
上鳴 「、仮免取得試験に近づくにつれてちょっとおかしかったんだよあいつ、
なんていうんだろう、、本調子じゃないって言うか、
いや、強いんだ!強いんだけど、どこか心ここにあらずって感じで、
ここに来てないのも、それがかかわってるのかなって思ってる、俺は、な」
永久 「、、、そう、、か」
立ち上がった永久と上鳴は広大なモニターに映し出された最終結果を見に行く。
ちょうど、永久が来て数秒後に合格が発表されるところだった。
そして数千人の受験生たちの運命を色分けするモニターには、3,2,1、とカウントダウンが映る。
「う、、受かった、、ぁ、、」
「っ、、!!!」
「やった、、やったぞ!!!」
大きく聞こえる喜びの声。そして小さく聞こえる泣き声。
緑色は未来を約束された「合格」。赤色は再起を誓う「不合格」。
その色彩と音の波の中で、雄英高校1-A、
敵愛永久の名前だけが異質な輝きを放っていた。
その色は、澄み渡るような、けれど血の通わない、、
はい、どうでしたか!
いやー期末やばかった!
もうね、数学、20点もない。絶対!
理科は70点ぐらいかな、
以上!
2222文字!終わります。
コメント
7件
今回も最高でした 続き待ってます
続き待ってます!
少しでも空気を和ませようとってところの ↑か↓間違えてません???